人は誰でも、寝る時に必ず使うのがお布団ですよね。
毎日使うものだけど、毎日お洗濯やクリーニングは難しいと思います。
「気がつけば湿気がたまりなにか臭う…」そんな時、お手軽に使用できるスプレータイプの消臭剤があります。
代表的なのが、P&Gから販売されているファブリーズです。
「毎日使うお布団にファブリーズって使って良いの?」
「逆に湿気がたまりそう…」
この記事を読めば、そんな疑問を解決できますよ!
ファブリーズとは
ファブリーズとはP&G(プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン)が発売している消臭剤のブランド名です。
日常では洗濯をしづらいカーテンや寝具などの大型の布製品の消臭を目的としたスプレータイプの商品として販売されました。
現在では、除菌効果を追加したもの、ハウスダスト対策をしたもの、車用やペット用の物も販売されています。
お布団の湿気による悪臭対策にも、有効ですよね。
主な成分として、トウモロコシ由来の消臭性分、そしてQuat(クウォット)と呼ばれる、有機系の除菌成分で出来ています。
日常の生活で使用するものなので、植物由来の成分なのは嬉しいですよね。
また、スプレータイプの他にも置き型タイプであったり、クルマのエアコンに取り付けるタイプのものも現在販売されています。
せっかく、いろんな種類のものが販売されていても、目的に合ったものを使用しなければ、その効果は発揮されません。
使用する目的に合ったものを購入し、使用することが大切です。
お布団はなぜ湿気を帯びる?
ファブリーズの使い方の前に、お布団の湿気について、考えてみましょう。
皆さんは日常で使うお布団、どのような形で使っていますか?
畳の上やフローリングの上など、生活スタイルに合わせて利用する形も変わりますよね。
人は寝ている間にコップ一杯分、約200ccの汗をかくと言われています。
それをお布団は吸収しているのです。
大人よりも若者、子どもの方が汗をかく傾向があります。
そのままにしておくとお布団の中にたまった湿気は逃げません。
また、湿気は梅雨時だけではありません。
フローリングの床に直接お布団を敷いて寝ると、体温で温められたお布団と床の間に温度差ができ、冬場になるとフローリングとの温度差は大きくなり結露ができる、なんてことも起こります。
畳であればその湿気を畳が吸収してくれるのでフローリング程ではありませんが、それでも、お布団を敷きっぱなしにしているとカビが生えたりすることもあります。
「汗」と「体温による床との温度差」、これがお布団が湿気を帯びる原因なのです。
ファブリーズによるお布団の消臭の仕方
ファブリーズを使う際、どのように使うのが正しいのでしょうか。
ファブリーズは、ただスプレーしただけでは消臭効果は見込めません。
しっとりと濡れるくらいまでスプレーをかけた後、成分が浸透したところで消臭成分がニオイの元を捕まえ、乾く時にニオイの元が消えていく仕組みになっています。
ですから、布製品に直接スプレーするようになっているのです。
お布団の場合も同じく、表面がしっとり濡れるくらいにスプレーするわけですが、ここで大切なのは「きちんと乾かすこと」です。
せっかくの消臭効果も、お布団自体が濡れてしまった状態では不快ですよね。
可能であれば、スプレーした後、天日干しにするとお布団もふかふかになるし、ニオイも湿気もなくなって気持ちよくお布団が使えます。
雨が続いてお布団が干せない梅雨時でも、お布団乾燥機をご利用するなど、確実に乾燥させることでファブリーズの効果を最大限に引き出すことができるのです。
ファブリーズとマットレスと湿気
マットレスも同じくファブリーズでの消臭効果が期待できます。
ですが、お布団と違って大きなマットレスだと天日干しができないものもあります。
また、日光に当てるのがダメな場合もあります。
必ず洗濯表示を確認しましょう。
そして、せっかくファブリーズを使って消臭したとしても、マットレスが湿気ったままでは、その効果も見込めません。
天日干しができない場合は、風通しを良くし、よく乾燥させましょう。
もし外で干せない場合は、下になっている面が風に当たるように立てかけるだけでも違います。
もしくは、マットレスの片側に本などを挟み、マットレスを斜めに持ち上げ、できたその隙間に扇風機などで風を送り込む方法もあります。
また、ファブリーズを奥まで浸透させた場合は乾燥に時間がかかる場合もあります。
そこでお布団乾燥機を使うのも一つの手です。
きちんと手入れをして気持ちよく使いたいものですね。
湿気を帯びさせないお布団の使い方
ファブリーズでお布団の消臭の方法がわかりましたが、せっかく消臭してもまた湿気が溜まるのでは同じことの繰り返しです。
では、どうすれば湿気を溜めさせることなく、お布団が使えるのでしょうか。
先ほどの、お布団が湿気を帯びる理由を思い出しながら読んでみて下さい。
・ゴザを敷く
畳の床であれば必要ないのですが、フローリングの床の場合、お布団とフローリングの間にゴザを敷くのは有効です。
ゴザの原料である「い草」が、暖められたお布団と冷えた床の間の湿気を吸い取ってくれます。
また、薄くて丸めておけるのでお布団を片付ける際の手間にもなりません。
・バスタオルを敷く
手軽にできる対策として、お布団とフローロングの間にバスタオルを敷くのもひとつの手です。
こまめに取り換えることで清潔を保つことができます。
バスタオルなのでお洗濯も簡単ですし、乾燥も確実にできますよね。
・吸湿マットを敷く
2000円~10000円と、その金額に広がりがありますが、確実に湿気を吸い取ってくれるので「お布団をカビさせて買い直し…」となるよりは、一度の購入で長く使える吸湿マットを使用するのも一つの手です。
しかし、その吸湿マットも一度敷いて終わりではありません。
吸湿マットにも吸い込める湿気の量は決まっており、その量を超えてしまえば、結果として湿気対策にはなりません。
少なくとも1~2週間に一度は風通しを良くし、吸湿マットが吸った湿気を乾燥させる必要があります。
これは間違い!ファブリーズとお布団のこと
皆さんの中にはファブリーズを使うことで「ダニ退治もできる」「カビ予防もできる」と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
残念ながらその効果はありません。
ファブリーズの目的は「消臭」と「除菌」です。
ファブリーズ自体に殺虫作用はありません。
ハウスダストクリアという商品がありますが、これはアレルゲンとなるダニの死骸や糞を固めて舞い上がらせないようにするためのもので、生きているダニに直接的な効果は見込めません。
しかし、ダニの餌となるカビの胞子を除菌効果によって減らすことができるので、間接的にダニを減らすことはできます。
ただし、やはりお布団をきちんと乾燥させないと逆効果になります。
また、一度お布団に発生してしまったカビはファブリーズだけでは除去できません。
もし、お布団にカビが発生してしまった場合は、漂白剤を乾いたタオルに少量染みこませ、上からポンポンと叩き、カビが薄くなったら固く絞ったタオルで漂白剤をふき取ります。
そのあと天日干しをします。
しかし、同じように手入れを怠ると再びカビは発生します。
やはり、お布団自体をきちんと乾燥させ、湿気を帯びさせない使用方法で普段からカビを発生させない工夫が必要です。
ファブリーズを正しく使って快適な睡眠に
いかがでしたか?
お布団は毎日使うものだからこそ、簡単に手入れができるファブリーズは便利ですよね。
しかし、それもきちんとした使用方法をしてこそ得られる効果です。
現在、様々な用途別に販売されているファブリーズ、どれも私たちの生活をよくしてくれるものばかりです。
きちんとした使い方をして、快適な生活を送りたいものですね。