ストレス社会の現代に生きている今、睡眠に何らかの不満や問題を抱えている人が、とても多くなっています。
睡眠薬に頼っても、それは一時的な改善にしかならず、かといって眠る努力をしても、なかなか効果が得られないと、悩んでいる人も多いようです。
そこで今回は、体の中から根本的な改善をするために、注目されている「オルニチン」の効果で睡眠を改善する方法をご紹介します。
オルニチンってなに?どう働いて睡眠に良い効果を与えるの?
オルニチンは良質な睡眠を取るのに効果的ですが、そもそも「オルニチンというのは何?」「なんとなく聞いたことがあるけれど」と思われる方も多いのではないでしょうか?
オルニチンはアミノ酸の一種です。
そのオルニチンには、肝機能を高める効果があります。
肝臓は、大きく分けて、解毒・胆汁の生成・エネルギーの代謝と貯蔵という3つの役割を担っています。
オルニチンは、食べた物を肝臓が分解や消化するときや、激しい運動の際、発生する有害物質であるアンモニアを解毒し尿素に変換してくれる「尿素回路」を手助けてしてくれるのです。
よく、シジミのお味噌汁は肝臓に良いと言われますが、これはシジミに含まれるオルニチンの効果によるものなのです。
しかし、「尿素回路を手助けして、肝機能を高めることが睡眠に関係あるなんて思えない…」と思う方も多いですよね。
次では、オルニチンが尿素回路を手助けすることで、どのように睡眠に影響を与えるのかをご説明しましょう。
無理をせずにオルニチンで老廃物を分解!
先ほどご説明したように、オルニチンは有害物質であるアンモニアを尿素に変換する「尿素回路」を手助けしてくれるという効果があります。
アンモニアは体内で増えると、老廃物の排出ができなく、細胞に栄養を取り込むことが難しくなります。
細胞の栄養を取り込むことができないとなると、代謝機能に弊害を及ぼしてしまいます。
そして、エネルギー代謝が上手くできないと、疲労も溜まりやすくなるのです。
眠っても眠っても疲れが取れない、朝起きた時から疲れていると訴える人は、代謝機能に問題がある可能性も考えられるのです。
また、問題となるアンモニアの発生を減らすために、食事や運動の制限をする必要があるとも言われますが、極端な食事制限は栄養バランスが崩れることも考えられます。
このアンモニアの発生は、食事や運動だけでなく精神的なストレスが大きく関係しています。
食事や運動制限をしたからと言って、アンモニアの発生を改善することができない場合も多いようです。
一方で、オルニチンを摂取すれば、その効果によって、エネルギーの代謝を促進され、疲労回復を早めることが可能と言われているのです。
疲労回復が早まることで、おのずと良質な睡眠に導いてくれるというわけです。
そのため、無理をして食事や運動制限をして精神的なストレスを抱えるのではなく、オルニチンの摂取をすることで、アンモニアの分解に徹底することがおすすめと言えるでしょう。
睡眠不足の原因をつきとめよう!
先ほど少しご説明しましたが、心身のストレスは、睡眠に大きな影響を与えます。
人によっては、悩み事があり、そのことが気になって眠れないということもあるでしょう。
その「悩み事」が大きなストレスとなって、不眠の引き金になり、「不眠」自体が「悩み事」になるなどと、悪循環に陥っているという場合もあります。
不眠が続き、あんまりにも気持ちが塞ぎこんでしまうといった場合は、精神科の受診も検討してみましょう。
また、仕事や介護などで、十分な睡眠を取ることができないといった場合もあります。
環境を変えられないのであれば、まずは先ほどご紹介したオルニチン効果などを利用し、良質な睡眠を取れる努力をしてみましょう。
そして、睡眠の問題を考えるときに意識していただきたいのは、「睡眠時間」だけではありません。
たとえ短時間であっても、翌日疲れが残らず、すっきりしていれば、忙しくて睡眠時間が短くなりがちな人でも、睡眠不足にはならないはずです。
また、睡眠時間には個人差があるので、自分にとって適切な睡眠時間を把握することも大切なのです。
良質な睡眠に効果的!オルニチンを多く含む食べ物は?
良質な睡眠を取るために効果的なものとして「オルニチン」をご紹介しましたね。
普段の食事で、オルニチンを含む食材を摂ることで、より効果的にオルニチンを摂取できます。
先ほど、オルニチンを含むものの例として、シジミをご紹介しました。
その他だと、きのこ類がおすすめです。
じつは、きのこ類にはシジミ以上のオルニチンが含まれており、本しめじ100g中には、なんとシジミ400個分ものオルニチンが含まれています。
お味噌汁1杯にシジミが40個入っているとすると、10杯も飲まなければいけないことになりますね。
どのきのこ類にもオルニチンは多く含まれているのですが、本しめじ以外では、ブナしめじ、ブナピーが多く含んでいます。
次いで霜降りひらたけとえりんぎ、えのきに多く含まれています。
きのこ類の他には、きはだまぐろやチーズにも含まれていますが、やはり、きのこ類ほど多くはありません。
鍋物や炒め物にして、きのこをたっぷりといただきましょう。
そして、必要とあればサプリメントで補うと効果的です。
オルニチンの気になる副作用は?
良質な睡眠には、効果的にオルニチン摂取したいのですが、食事やサプリメントから摂る際、副作用がないのか、気になるところです。
アミノ酸の一種であるオルニチンは、もともと私たちの体の中にあるものです。
そのため、不足することが問題となるので、積極的に摂っても大丈夫なものです。
そして、その量が多すぎるとどうなるか、ということなのですが、基本的にオルニチンの副作用として報告されているものはないようです。
ただ、食べ過ぎると消化器官への負担をかけてしまい、腹痛などの報告はあります。
どんなものでも、食べすぎるとお腹をこわすというのは、よく聞く話しですね。
また、同じものを食べ過ぎるというのは、良いものであっても体への負担がかかることになります。
たとえば腎臓などのろ過機能の臓器は、ある特定の食べ物を大量に摂ることで、特定の成分のろ過をやり続けなければいけなくなるのです。
オルニチンも他の食べ物と合わせて、バランス良く摂るようにしましょう。
そして、サプリメントから摂る場合は、オルニチン成分だけでなく、サプリメントを形成している、その他の成分にも注意しなければいけません。
体質的にお腹が弱い人は、特に注意が必要です。
良質な睡眠のために誰でもできる効果あることはコレ!
オルニチンで良質な睡眠を取るという話をしてきましたが、オルニチンの摂取以外でも良質な睡眠のために、誰でもできることがあります。
オルニチンの摂取と一緒に試してみるのも良いでしょう。
1.眠る前にパソコンやスマホの画面を見ないようにする
眠る前に、パソコンやスマホから発せられるブルーライトを浴びると、人間の体内リズムを壊してしまう恐れがあり、眠りに入りにくくなるようです。
2.眠る前のお酒やカフェイン、たばこは控える
お酒やカフェイン、たばこは覚醒効果があります。
特にお酒は、一時的に眠りを誘ってくれるかもしれませんが、眠った後、体内では覚醒へと作用します。
眠りが浅くなったり、早く目が覚めたりということになりかねません。
3.寝るときに、体の深部体温を下げておく
深部体温とは、文字通り、体の奥深い所の体温のことで、この深部体温が高いままだと眠れない仕組みになっています。
赤ちゃんは、眠くなると手足が暖かくなりますよね。
これは、手足を温めて、そこから熱を放出し、そのことにより深部体温を下げているのです。
4.日中、よく体を動かしておく
日中、ゴロゴロばかりして運動不足になっていては、普段よく眠れるという人でも、寝付きが悪くなってしまいます。
睡眠に不安を抱える人は、特に日中の適度な運動が、良質な睡眠には欠かせません。
これらは、普段から行えることです。
睡眠の質が上がるように試してみてはいかがでしょうか・。
オルニチンで良質な眠りを手に入れよう!
ストレス社会を生き抜くために、いつまでも健康な体を維持するために、そして若くて美しい肉体を手に入れるためにも、良質な睡眠は欠かせません。
今回ご紹介した、「オルニチン」を積極的に摂取し、良質な睡眠を心掛けましょう。
また、最後にご紹介したことも一緒に取り組むことで、より良質な睡眠ができるようになるので、できることから試してみることをおすすめします。