暑い夏、寝苦しい毎日が続き、日々寝不足な方も多いのではないでしょうか?
最近では夏のシーズン中、熱帯夜の日が増えましたね。
2010年以降の東京の熱帯夜の日数は、1960年代に比べて、倍以上に増えていることをご存知でしょうか。
そこで大活躍するのが扇風機です。
今回は部屋に扇風機を置くとき、最も効果的な置き方をご紹介します。
部屋の涼しさは扇風機の置き方で決まる?
扇風機の置き方は、大前提として邪魔にならないような場所です。
どれだけ暑くても、部屋のど真ん中に扇風機を置く人はいないのではないでしょうか。
置くときは、邪魔にならずに効率的に部屋を涼しくするかがポイントになります。
扇風機の置き場所次第では、部屋の気温はもちろんですが、体感温度も変わってきます。
それほど、部屋の扇風機の置き方は大切なのです。
また、場合によっては、扇風機のみでも暑い熱帯夜を快適に過ごすことができるのです。
一方で扇風機を身体に当てすぎると風邪を引いてしまい、逆効果になってしまいます。
つまり、どれだけ高性能な扇風機を手に入れても、その効能を最大限活かすかどうかは、扇風機の置き方によって決まるのです。
今回はそんな扇風機の置き方、そしてそれぞれの置き場所の効能についてご紹介します。
扇風機を部屋の窓際に!内側に羽を向けるとどう?
まずご紹介する置き方は、扇風機を窓ぎわに置き、部屋の内側に羽を向ける置き方です。
この置き方は、外気温が室温より低い場合に効果的といえるでしょう。
窓を開け扇風機を稼働させることで、涼しい外気を部屋の中に取り込むという方法になります。
さらに、外気を効率的に部屋に取り込むために、部屋の対角線上に風が流れ込むように置きましょう。
つまり、外気を部屋に取り込むだけではなく、部屋に循環させることを意識した置き方です。
また、ベランダがあるご家庭で、涼しい外気を取り込むための方法としては、打ち水が効果的です。
あまり知られていないことですが、打ち水は非常に効果的に気温を下げると言われています。
ある実験では、打ち水をした場所としていない場所では2度以上の差が出るそうです。
ポイントは打ち水を行う場所とタイミングです。
打ち水をする場合は日陰に行います。
これは一気に蒸発することを避け、徐々に蒸発させることで、打ち水の効果をできるだけ持続させるためです。
また、気温の高い昼間に行うと、すぐに蒸発してしまうので夕方頃に行いましょう。
この時間帯の打ち水は、寝苦しい夜に外気の気温を下げるに、最も適しているのです。
是非、打ち水などの昔の知恵を駆使し、さらに扇風機の置き方を工夫して、快適な夜を過ごしましょう。
扇風機を部屋の窓際に!外側に羽を向けるとどう?
先ほどは、扇風機を窓ぎわに置き、部屋の内側に羽を向けるという置き方をご紹介しました。
それとは逆に、外側に羽を向けるという置き方もあります。
意外と試したことがないという方が多いのではないでしょうか?
扇風機の羽を窓の外側に向けることで、部屋にこもった熱気を外に放出する働きをします。
そうすることで、熱気があった空間に、外の冷たい空気が室内に入ってくるのです。
部屋の中が暑いと感じるのは、昼間に温まった空気が部屋の中に滞留してしまうからなのです。
その空気を一度入れ替えてあげることで、暑さが和らぎます。
この置き方は、羽を内側に向けるときと同様に、外気温が室温より低い場合に効果的です。
熱帯夜ではなく、少し部屋が暑いと感じる夏に入りかけのシーズン、もしくは夏が終わりかけのシーズンにおすすめです。
より扇風機の効果を上げるにはどうする?
置き場所を窓側に置く以外に、部屋の空気を冷たくし暑さを和らげる方法があります。
それは冷たいものを扇風機の前におくことです。
最も簡単な方法は、浅い容器に氷をたくさんいれ、扇風機の前に置くのです。
そうすることで氷が溶け、蒸発するときに周辺の熱も一緒に吸収してくれるので、部屋の中の周りの温度が下がります。
簡単な方法ですが、意外と涼しく感じることができるのでおすすめです。
扇風機をベッドの近くに置けば、エアコンを付けたときと同程度の涼しさを感じることが出来るので、節電にもなります。
そして、氷の他にも、アイスノンなどの保冷剤や凍らせたペットボトルなども効果的です。
さらに、氷をいれた容器に、ミントなどの清涼感のあるアロマオイルを数滴入れると、一層涼しさを感じることができるでしょう。
また、ラベンダーなどフレグランスを入れた場合は、リラックスの効果によって、快眠へ導いてくれるという効果も期待できます。
扇風機は、置き方や工夫次第で暑い夏を乗り切る必需品となり得るのです。
エアコンと併用するときの扇風機の置き方は?
エアコンは冷気を生み出し、部屋の温度を下げる役割である一方、扇風機は風を作り出す家電です。
つまり、エアコンと扇風機は元々の役割が違います。
しかし、この2つの家電を併用することで涼しさが向上するだけではなく、節電の効果があるとも言われています。
例えば、エアコンを28度程度で設定し、扇風機で部屋の空気を循環させた場合、体感では25度程度に感じると言うのです。
エアコンは設定温度を低くするとするだけ、エネルギーを使うので、電気代がかかります。
しかし、エアコンと扇風機を併用することで10%程度の節電になると言われているのです。
このときのポイントは扇風機で部屋の空気を循環させることなので、扇風機の置き方はベッドの近くに設置するのが良いです。
また、熱い空気は上へ上がろうとします。
つまり、熱気は天井付近に滞留するのです。
そのため、空気を循環させるように羽を上に向けると効果的でしょう。
羽を上に向け、気流を生み出すことで、部屋全体の空気の循環を促すのです。
また、エアコンのタイマーが切れると、寝付きが悪くなるという方も多いのではないでしょうか。
そのような方は、エアコンのタイマーの設定時間より少し長めに、扇風機のタイマーを設定しましょう。
そうすることで、エアコンが切れた後も空気の循環を生み出し、暑さを感じにくくすることができるのです。
寝るときの扇風機の置き方は?
扇風機は日中はもちろん、やはり暑い夏の就寝時には必需品となるのではないでしょうか。
熱帯夜は、少しでも体感温度を低くして快眠したいですよね。
しかし、扇風機を部屋で使用する際の置き方で一つだけ注意点があります。
それは、扇風機の風を長く体に当てすぎないことなのです。
長時間扇風機の風を体に当てすぎると、かえって体を冷やしすぎてしまい、風邪をひくということがあります。
また、体温が下がりすぎて、朝起きたときにだるさが残ったり、疲労感が出てしまうのです。
いわゆる夏バテと言われるものも、引き起こす可能性があります。
一説では、内臓への影響もあるのではないかとも言われています。
快適に過ごすための扇風機も、間違った置き方をすることで、体に悪影響を与えかねないのです。
では、「体全体に満遍なく扇風機の風を当てれば大丈夫だよね」と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、それは間違いです。
扇風機の首振り機能を使い、体全体に扇風機の風を当てると夏バテになるリスクが高まります。
しかし、どうしても暑くて眠れないという方もいるでしょう。
そのようなときは、暑いと感じる体の部分にだけ、微風を当ててあげましょう。
筆者も熱帯夜、足が暑くて眠れないのですが、そのときは微風に合わせタイマーを2時間程度に設定し、使用します。
それでもたまに、足が冷えすぎて夜中に起きてタイマーが切れる前に電源を切ってしまいます。
結局扇風機を使って快眠しようと考えるなら、エアコンと併用して空気の循環を生み出す家電として利用したほうが賢明なのですね。
部屋で扇風機を設置する際、置き方で涼しさは変わる
部屋で扇風機を使用するときの置き方として、部屋の窓ぎわに扇風機を置き羽を外側、あるいは内側に向ける方法などをご紹介しました。
便利な使用方法がある一方で、使い方を誤ると、夏バテを招くこともあります。
節電や体調を考慮して、賢い方法で扇風機を使いましょう。