シーツは直接肌に触れるものなので、いつも清潔にしておきたいものです。
きれいに洗ったシーツはとても気持ちいいものですね。
ただ、シーツはなかなか毎日洗えず、干したシーツをいざ畳もうとした時、ほこりが付いていてびっくりすることがありますよね。
そこで、シーツの洗濯時のほこり対策と、ほこり対策ができるシーツの選び方をご紹介します。
シーツのお洗濯、毎日してる?
人は、寝ている間にコップ1杯以上の汗をかいているといわれています。
汚れているように見えないかもしれませんが、シーツは汗や皮脂をたくさん吸い込んでいます。
また、髪の毛やほこりもついてしまうので、ダニや雑菌の温床ともなりやすいのです。
アレルギーを持っている方、そして、夏場などは特に、衛生面からいえばシーツは毎日お洗濯をしたほうがいいものといえます。
とはいえ、ベランダや物干し場が狭いなどの住宅事情もあります。
仕事で朝早く家を出て夜遅く帰ってくるなど、忙しい日々の中で、シーツを毎日お洗濯するというのは、難しいものです。
実際は、大物のシーツなどの洗濯を毎日している、というご家庭は、あまりないようです。
そこで、ほこり対策を講じて、できるだけ清潔を保つようにする方法をご紹介します。
ただ、毎日は無理だとしても、せめて、週に一度はシーツのお洗濯をおすすめします。
シーツを洗濯機に入れる前にほこりを払おう
せっかくお洗濯するのですから、シーツの洗濯後に付いてしまうほこりのかたまりを少しでも少なくしたいものですよね。
そのためには、ちょっとした一手間が効果的です。
まずは、お洗濯する前に、シーツのほこりをベランダや窓ではたきましょう。
それをしないと、いくらきれいにお洗濯をしても、水に洗い流されなかったほこりのかたまりが、シーツや他の洗濯物に付着したままになってしまいます。
これは、シーツのお洗濯の時のことだけではなく、他のものを洗う時にも、ぜひやっていただきたいことです。
特に、新しいタオルなどをまとめて洗うと、たくさんの繊維が他の洗濯物に付いてしまいます。
ですから、お洗濯前に、軽くほこりを払うことで、ほこりの量がずいぶん違ってきます。
また、シーツに付いているほこりの正体は、大気中のほこりがシーツや他の洗濯物に付着したもの以外に、シーツ自体の繊維や他の洗濯物の繊維の可能性があります。
白いものと黒いものなど、色の濃いものと一緒にお洗濯すると、色の違う繊維くずが出て、ほこりが余計に目だちます。
色柄ものと白いものは分けて洗うほうがいい理由は、色移りという面からだけではなく、付着するほこりが目立ちやすくなるからともいえるのです。
ただし、ほこりは目立たないからいい、というものではありません。
むしろ、目立つことで、気づきやすくなるという利点もあります。
ほこり対策をして、気持ちいいシーツで眠りたいものですね。
シーツは洗濯ネットに入れて洗うとほこり対策に有効
シーツをお洗濯する時には、目が細かくて大きな洗濯ネットに入れて洗いましょう。
目の大きなものを使うと、ほこりが隙間から出入りできてしまいます。
お洗濯の際、シーツの生地(繊維)が他の洗濯物と擦れることで繊維が傷み、糸ぼこりが発生しやすくなるのですが、それを洗濯ネットが防いでくれます。
シーツの傷みを防いで、糸ぼこりが出にくくするということは、シーツの使用期間を伸ばすことにつながります。
そして、洗濯機に付いているゴミ取りネットは、きれいにしておきましょう。
ゴミ取りネットのなかにほこりのかたまりがたくさん入った状態でお洗濯した時と、きれいなネットでお洗濯した時では、洗濯槽の水の澄み方が違います。
ゴミ取りネットが洗濯時のほこりを、かなり吸い取ってくれているのです。
シーツのほこり対策!水量に注意
シーツや衣類をお洗濯した時に出るほこりがとても多い、という場合は、洗濯機の水量が少ないというのも、原因の一つの可能性があります。
多めの水量で洗うと、いっしょにほこりも洗い流してくれやすくなります。
近頃はエコの関係で、水量が少なくても大丈夫なタイプの洗剤が多く出回っています。
そういった洗剤を使うと、泡切れもよくすすぎも1回で大丈夫ですね。
このことはとてもよいことなのですが、ふかふかのタオルなど繊維が多く出るものや、シーツなど大物を洗濯する時には、水量を多めにしたほうがほこり対策になります。
水量とは、ただ単に水の量が多い、ということではなく、水の量と洗濯物の量との割合のことです。
もし、水量をいつもと同じにするのであれば、洗濯物の量を少なくしましょう。
洗濯機は洗濯物の重量で自動的に水量を決めてくれるので、注水をしたりして調節するといいですね。
また、お洗濯するシーツの枚数が多いのであれば、すすぎの回数を一回増やしましょう。
シーツも陰干しが基本!天日干しは繊維を傷めてほこりが出る
シーツをお洗濯する際に出るほこり対策としてできることは、まだまだあります。
太陽の光をいっぱいに浴びたシーツはとても気持ちいいものです。
ですが、長時間炎天下で干してしまうと、繊維が乾燥して傷みの原因になってしまうのです。
そして、シーツの繊維が傷めば傷むほど、繊維が糸ぼこりとなって出てきます。
「おしゃれ着は陰干しをするけれどシーツは太陽に当てた方がいい」と思っている方が多いようですが、シーツも、お天気のいい日に風通しのいい日陰で干すほうがいいのです。
そして、糊付けをしてアイロンをかけると、より、ほこりが付きにくく、糸ぼこりも出にくくなります。
糊付けすると、シーツの繊維や表面に膜を張る効果があります。
その上で、アイロンがけをして、シーツの表面を均一にしてあげるのです。
糊付けとアイロンがけは、まるでホテルでベッドメイクされた時のようにパリッとして、とても気持ちいいですよ。
ただし、糊をあまり付けすぎると、シーツが硬くなり過ぎてしまうので注意しましょう。
また、ほこり対策以外に、シーツを清潔に気持ちよく使用するためにできることがあります。
朝起きて、お布団から出たあとは、しばらく掛け布団をめくり、寝ている間に体温で温められたシーツに、風を通してあげましょう。
毎日、湿気を飛ばしてあげることで、ダニや雑菌の繁殖を抑える効果がありますよ。
繊維の長い綿のシーツはほこりが出にくい
シーツを購入する際、ほこりが出にくいシーツ選びもおすすめです。
アレルギー体質の方などは特に、ダニや雑菌対策のためにも、シーツ選びから気を付けたいものです。
シーツをはじめとして、通常の生地は、短い繊維をたくさん集めて撚ったものを1本の繊維として、それを織り上げたものです。
1本1本の繊維が長ければ、繊維同士がしっかりと絡み合い、抜けにくくなるのです。
繊維が抜けにくいということは、糸ぼこりが出にくいということです。
しかし、シーツを購入する時、1本1本の繊維が長いか短いか、ということは分かりにくいですし、普通は意識しないと思います。
この時、参考になるのは、品質表示に「超長綿」とあるかないかです。
超長綿というのは綿花の中の繊維の長さの平均が35mm以上のものをいいます。
ちなみに、21mm以下の短繊維綿、21mm超えで28mm未満の短繊維綿、28mm以上のものは長繊維綿になります。
そして、超長綿は手触りがよく、シルクのような光沢が美しい綿花です。
デメリットとしては、お洗濯の時に強く扱うと傷みやすいということや、高級綿なのでお値段も少々張る、ということはいえます。
また、避けたいのは、タオルのようなパイル地や化学繊維のシーツです。
パイル地は繊維をループにして立たせているため、どうしても糸ぼこりが出やすくなります。
一方、化学繊維は静電気が起きやすく、ほこりが集まってくるのです。
洗濯時のシーツのほこり対策は購入時からできる
シーツをお洗濯した時のほこり対策には、購入する時に糸ぼこりが出ないものを選ぶということ、洗濯前にほこりを払うこと、多めの水量、ネット使用、ゴミ取りネットの清掃などに気をつけましょう。
そして、できるなら、糊付けとアイロンがけでパリッと気持く仕上げたいものです。