エタノール消毒で傷口は癒えない!?正しい消毒の仕方とは?

  • 2017年11月7日
  • 2019年5月28日
  • 生活

怪我をしたときに大活躍するのが消毒用エタノールですね。

みなさんも子供の頃、怪我をしたら親が消毒用エタノールや市販の消毒液を塗ってくれたという人が多いのではないでしょうか?

しかし、今現在の医療ではエタノールで傷口を消毒する方法が否定されているのです。

今回はエタノールの消毒から最新の傷口の治療方法をご紹介します。

エタノール消毒とは?

怪我をした時、皆さんはまず何をするでしょうか。

「まずは消毒しないといけない!」
「消毒用エタノールって有名だよね!?これで消毒しておこう!」

まず考えるのは、消毒しないとばい菌が入ってしまうため、とにもかくにも消毒しようと考える人が多いのではないでしょうか?

エタノール消毒とは、昔から傷口の治療に最適な方法だと信じられてきました。
消毒液というだけあって、キッチン用品や掃除などにも、使われることが多いです。

ただ、エタノール消毒液で傷口を洗浄したときのあの痛み、皆さんご存知かと思いますが、本当に痛みが全身に響き渡るような感覚になります。

この痛みを経験している方であれば、エタノール消毒液を使いたくないという人もいるはずです。

エタノール消毒は昔から傷口の治療としては当たり前の処置方法で、怪我に限らず手術後の傷口の治療のためにもエタノールが使われるほど、一般的で効果的な方法とされてきました。

しかし、本当にエタノール消毒はそんなに万能なものなのでしょうか。

傷口には逆効果?エタノール消毒の真実

実はこのエタノール消毒が、最近では傷口の治療に逆効果なのではないかと言われています。

結論から言いますと、正直傷口にエタノール消毒するのは避けた方が良いとも取れます。

「ばい菌が入ったらもっと大変なことに・・・」
「そのままだと感染症も心配・・・」

と思われる方が多いかもしれません。

確かに傷口にばい菌が入ってしまうと、そこから炎症を起こしてしまったりするので、消毒を避けた方が良いと言われても怖いですよね。

では、なぜエタノール消毒で傷口を治療することを避けた方が良いと言われるのでしょうか。

最も大きな理由は「細胞を壊してしまうから」なのです。

エタノール、つまりアルコール殺菌の場合、細胞の細胞膜まで破壊することになり、悪い菌も良い菌もすべて殺菌してしまいます。

つまり、悪い菌だけでなく、健康な細胞までを破壊してしまうのです。
傷口をエタノールで洗うことにより、正常な細胞を破壊して、傷口の治りを遅くしてしまいます。

ですので、傷口をエタノールで洗うことは傷口の治療に逆効果となってしまうとも言えるのです。

だからと言ってエタノール使ってはいけないというわけではありません。
当然ばい菌が入っていることがわかっているなら、炎症を起こす前に消毒する必要もあります。

時と場合によって、使用をするかを判断する必要があるということです。

では、他の消毒液もエタノールと同様に使用しない方が良いのでしょうか。

消毒用エタノールと消毒用マキロンは何が違うか?

消毒用エタノールの他に有名なのは、白いボディに青いキャップが印象的な「マキロン」がありますね。
消毒用エタノールよりも、マキロンの方が自宅にあるという方の方が多いのではないでしょうか。

それくらいマキロンは、家庭用消毒液として有名な商品です。

特に若い人にとっては、消毒液=マキロンというのが一般的になっているかもしれません。

では、消毒用エタノールとマキロンは何が違うのでしょうか?

まずは主成分が違います。

マキロンの主成分は塩化ベンゼトニウム、または塩化ベンザルコニウムと呼ばれるものです。

これらの成分は、逆性石鹸という性質を持っており、簡単にいうと「石鹸としての効果は弱いが、殺菌効果がある」成分なのです。

そして、主成分が違うので、皮膚への刺激も違います。

消毒用エタノールは殺菌効果が非常に高く作られているため、皮膚への刺激が非常に強いです。
消毒用エタノールの激しい痛みに耐えられないお子さんなどには、マキロンが使用されることが多いですね。

結局のところ、消毒用エタノールにもマキロンにも同様に傷口への消毒作用がありますが、皮膚への刺激が違うということですね。

消毒用マキロンも傷口には逆効果!

では、傷口の消毒としてマキロンを使えば良いのでしょうか。
そうとも一概には言えないのです。

エタノールと一緒で、消毒作用があるということは、健康な菌や細胞にまで影響があるということです。
健康な菌や細胞を壊してしまうなら、もちろん傷口の治癒は遅れてしまいます。

また、消毒による殺菌効果は、非常に短いことで知られています。

「一度消毒したら菌はいなくなるんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、体の組織はそんなに簡単に出来ていないそうです。

消毒の効果は長くても3〜4時間程度なので、一日無菌状態に保つとなると一日に何度も消毒する必要があります。

しかし、消毒するというのは健康な菌や細胞を壊すことにもなるので、どんどん自分の体を傷つけるとの同義になってしまいます。

結局のところ、マキロンが消毒用薬剤である以上、傷口を根本的に治癒するための使用はおすすめ出来ません。

傷口を消毒して治す正しい方法とは?

昔から傷口の消毒に信じられてきたエタノールや、家庭用の消毒液の代表格マキロンを否定されたら、傷口を治すのにはどんな手段をとったら良いのでしょうか。

その方法として最も効果的な方法をご紹介していきましょう。

まず、傷口を洗浄してください。
どんな場合でもまずは洗浄が大切です。

洗浄は傷口から異物が混入するのを防ぎ、感染のリスクを軽減する役割があります。
傷口を洗浄する際は、水道水で十分です。

そして、傷口を乾燥させないように保ちましょう。

「傷口は乾燥させた方がいいんじゃないの?」という声が聞こえてきそうですが、実は最近の医療では傷の治癒には乾燥ではなく保湿するのが良いとされています。

ワセリンなどが家庭にあれば、傷の治療(保湿)にはそれを塗るのが最適です。

この消毒だと、簡単すぎて効果あるのか不安になるかと思いますが、体の組織や細胞はそんなに弱くはありません。

擦り傷などの場合、エタノールやマキロンなどに頼らずとも、自己治癒力で治療出来るのです。

もちろん傷口に異物が混入しているなど、緊急性がある際はすぐに医師に相談してください。

傷口を保湿するために必要な処方

先程、保湿するのにワセリンを塗るといった方法をご紹介しましたが、自宅にワセリンがないという方も多いのではないでしょうか。

そのような方は、絆創膏で十分です。
絆創膏をはがすと、皮膚がふやけていることがありますよね。

これは、絆創膏と傷口の間が十分に保湿されている証拠なのです。

その他にも流水後の傷口に軟膏を塗り、ガーゼを覆うようにしてテーピングする方法も傷口の保湿を高めます。

そもそも人間の体を構成し、傷口を元の皮膚に戻す細胞も生き物です。
生き物ですから、当然水がなければ生きていけません。

傷口に、乾燥は大敵なのです。

中には、乾燥させて安置しておくという人もいらっしゃるかもしれませんが、それこそエタノールなどの消毒液の使用は傷口の治療には逆効果となってしまいます。

傷口の治療は、しっかり洗浄したあと、保湿で十分なのです。

傷口には最適な治療方法を

さて、今回は消毒液の効果と正しい傷口の治療についてご紹介しました。

エタノールを始めとする消毒液は傷口の乾燥と同様、治癒を遅らせてしまうと言われています。

万が一怪我をしてしまった場合は水で洗い流し、絆創膏などを貼って保湿してあげてください。

人間の自然治癒力はそんなに弱いものではありませんので、しっかり出来る限りの清潔に保つ処置をして治癒を待ちましょう。