お布団を干すと、ふっくらして気持ちいいですね。
しかし、お布団を干しただけで、その後何もしないでいるとダニの駆除としては、あまり効果がないってご存知でしたか。
今回は、お布団を干す意味や、ダニを駆除するのに効果的な方法をご紹介します!
ダニを退治して、清潔なお布団で眠りにつきましょう。
お布団を干す意味・効果は?
●お布団を干すとどんな効果があるの?
人は睡眠中、約コップ1杯分の汗をかいているのをご存じでしょうか。
寝ている間に多くの汗をかいているのです。
このかいた汗は、すべてお布団に吸い込まれているのです。
湿気を吸い込んだお布団で寝るのは不快でしょう。
さらに、それを放置しておくとカビや雑菌の温床となり、悪臭も発生してしまいます。
ですから、お布団を干してしっかりと乾かすことで、お布団をカビや雑菌から守ることもできますし、長持ちさせることにもつながります。
このことから、お布団を干す最大の目的は、お布団の乾燥です。
それでは、お布団を干したらどんな効果得られるのでしょうか。
・お布団がやわらかくふっくらとするので寝心地がよくなる
・悪臭がなくなる
・カビや雑菌を退治できる
・天日干しをすれば、ダニを死滅させることもできる
このような効果も挙げられます。
●どの時間に干したらいい?
夕方になる前には、お布団を取り込むのがベストです。
日中3時間ほど日光にさらすだけで十分です。
その時間以外に干すと湿気がついて逆効果になるのでお気をつけ下さい。
●種類別にお布団の干す頻度が違う?
・木綿わた布団は、1週間に2回程度干すと良いでしょう。
綿は強い日光に弱いので、1時間ぐらい干すと良いでしょう。
そして、夏は午前中に干しましょう。
・羊毛布団は、1ヶ月に2回程度干すと良いでしょう。
時間は、3時間ぐらい陰干しで行って下さい。
・羽毛布団は、1ヶ月に2回程度干すと良いでしょう。
夏は30分、冬は1時間ぐらい陰干しで行って下さい。
風通しの良い日陰に干しておくだけで大丈夫です。
お布団を干す時の注意点
お布団干しのポイントについてご説明していきます。
●両面を干す
ベランダなどで干すとどうしても片面にしか日の光が当たりません。
片面だけでも十分かと思いがちですが、実はそれだけではダニや雑菌の除去には効果が期待できません。
ですから、なるべく両面に日光を当てましょう。
寝ている面、つまり体が直接当たる面は時間を長めにしてしっかり干して下さい。
●カバーを掛けましょう
お布団をそのまま日光に当てると、傷んでしまう恐れがあります。
さらに、ホコリやチリ、花粉などがついてしまうと大変です。
ですから、専用カバーや布団カバーをつけて干すと良いでしょう。
●お布団は叩かない
布団叩きで叩くと繊維などが壊れてしまいますので、手で払うか、ブラシで掃くなどが良いでしょう。
朝にお布団を干す時間がない人や取り込む時間に帰ってこれない人、家に干す場所がない人は以下の方法でお布団を管理しましょう。
◆毛布をめくる
カーテンをしっかりと開け、日光を入れて毛布をめくります。
湿気を飛ばすイメージで、日によって場所を変えてめくりましょう。
◆朝、出かける前にベランダへ
起床後すぐにお布団をベランダへ持っていき、そのまま竿などに預け、あとは普通に朝支度を始めます。
支度が終わり、家を出る前にベランダからお布団を取り込み、ベッドに置きます。
これだけでも随分違いますので、お布団を出して、取り込むという5分程度の時間は、早起きして行いましょう。
ふっくらとしたお布団は、睡眠の質を高めるので、疲労回復を促進します。
お布団の敵!ダニって何者?
■ダニがいるとどんな被害があるの?
ダニがいるとどんな害があるのかご存じでしょうか。
家庭に蓄積されるホコリの中には、チリダニというダニが存在しています。
このダニ自体は人を刺したりしませんが、チリダニやその糞や死骸が、喘息やアトピー性皮膚炎の原因となってしまいます。
また、このチリダニが殖えすぎると、チリダニをエサとするツメダニが発生してしまいます。
このツメダニは人を刺すため、肌がかゆくなるなどの害が生じます。
ダニの温床は、お布団です。
そのため、お布団を綺麗に保っておかなければ、害を及ぼすことがあります。
それでは、どのようにお布団からダニ退治をしたらよいのでしょうか。
■お布団からダニを退治するには?
湿気の多いお布団は、ダニが最も好む環境と言えます。
お布団には1平方メートルあたり、約10万匹のダニが存在しているとされています。
さらに、多くの人はお布団を外に干すとダニを殺すことができると考えているようですが、それは大きな勘違いなのです。
外干しは湿気を飛ばしたり、雑菌を死滅させたりダニのエサとなるカビが発生するのを抑制する効果があるので、ダニが生まれるのは防ぐことができます。
日光に当てるだけでは、実はダニを死滅させるための温度までは、到達しづらいのです。
そこで、ダニ退治法でおすすめなのは、布団乾燥機と掃除機を使った方法です。
お布団のダニを駆除する効果的な方法・干すより布団乾燥機
①布団乾燥機をかける
ダニが死滅する温度は、50度で20分以上の環境だと死滅するとされています。
布団乾燥機によっては、お布団を60度くらいにまで熱することができるので、お布団を外に干すよりもダニ退治に効果抜群です。
しかし、ダニは高温や乾燥を嫌うので、お布団の端のほうの温度が低い部分に逃げてしまうこともあります。
そのため、なるべく高温にして長い時間かけるのがベストです。
②掃除機で吸い取る
ダニの死骸や糞、卵などがアレルギーの原因となりますから、ダニ自体を殺すだけでは十分ではありません。
死んだダニの死骸は、お布団の表面に出てきますので、掃除機を使って隅々まで丁寧に吸引しましょう。
お布団専用の掃除機ノズルは、とても便利で効果的です。
ダニが好む髪の毛やフケなどがあるところには特にしっかりと掃除機をかけましょう。
お布団に掃除機をかけるのは、1平方メートルあたり20秒ほどかけて吸い込むのがよいでしょう。
ダニは50度の温度で死んでしまうため、ホットカーペットやスチームアイロンでもダニを退治することができます。
そのため、ホットカーペットの上にお布団を敷くだけでも、ダニ退治の効果があります。
他には、多少手間はかかりますが、アイロンを使用してダニを退治する方法もあります。
次は、スチームアイロンでダニを駆除する方法をお伝えします。
お布団のダニを駆除する効果的な方法・スチームアイロン
スチームアイロンを使ってダニを撃退するには、ご使用になっているお布団にスチームアイロンを当ててもよいかどうかを取り扱い説明書、もしくは絵表示で確認することを忘れずに行って下さい。
(1)部屋を暗くすることによってダニをお布団の表面付近に出させる
ダニは光の少ない状況で活発に動くようになります。
その性質を利用し、寝室を暗くして、お布団の表面付近にダニが集まるようにします。
明るい部屋では、ダニがお布団の中の繊維の奥深くまで入り込んでいってしまいます。
一時間ほど暗い状態を保ちましょう。
(2)布団に当て布をする
固めに絞った濡れタオルを当て布として使います。
これはダニ退治の際にアイロンを何秒間当てることによって、お布団の布が焦げ付かないためです。
(3)スチームアイロンをお布団にかける
スチームアイロンを、取扱説明書や絵表示に沿った温度に合わせます。
アイロン本体を布に当てるというより、スチームを当てる感覚です。
アイロンの温度によって、布にアイロンをかける秒数は変わってきますが、目安は5秒です。
ダニが温度の低い方に逃げていってしまう恐れもあるので、頭から足のほうへ丁寧にしっかりとかけてゆきましょう。
こうすることによって、お布団を外に干すだけではできなかったような、効果的なダニ退治が可能になります。
お布団のダニを駆除する効果的な方法・アイロン後は掃除機で
●掃除機で吸い取る
お布団を外に干すだけでは不完全なダニ退治も、掃除機で吸い取ることによってさらに徹底的に行うことができます。
アイロンを当てることによってダニは死にますが、ダニの死骸や糞、卵はまだ残っていることがあります。
ですから、それを掃除機で吸い取る必要があります。
しかし、そうしたものはお布団の繊維に入り込んでいます。
掃除機はゆっくり丁寧に、1㎡に20秒程度かけるのがベストです。
頭から下に向かってかけるとよいでしょう。
〈布団用掃除機ヘッド〉
掃除に使用しているヘッドをお布団に当てるのは嫌だという人や、お布団の布を巻き込んでしまい掃除機をかけるのが難しいという人は、お布団専用のヘッドがよいでしょう。
ご自宅の掃除機につけて使えるノズルのみも売っています。
お布団用のヘッドは、お布団の布を巻き込みにくいだけでなく、お布団の繊維に入り込んだダニやダニの糞などを叩いて、かき出すことができるものもあります。
ご自宅の掃除機の機種や品番に合うノズルをご購入ください。
また、布団用掃除機ヘッドよりは効果は劣りますが、普段使っている掃除機のヘッドにストッキングをかぶせるだけでも、ダニ退治に効果が出ます。
●お手入れの頻度
お手入れは1週間に1度くらい行いましょう。
ダニは2~3ヶ月が寿命ですが、その間に1日に1~3個ずつ卵を産み、卵が成虫になるまでの期間は2週間あまりです。
1週間に1度行っていれば、ダニアレルギーを防止できます。
ダニは高温で駆除
お布団を干すだけではダニは駆除できません。
「干す」一番の意味は、湿気をとって乾燥させることです。
ダニは50度以上の高温で死滅すると言われているので、駆除したいなら布団乾燥機やスチームアイロンがおすすめです。
アイロンをあてた後は、忘れずに掃除機で吸いとってくださいね。