お布団を干す作業は、ふっくら乾燥させ、ダニ対策、殺菌などの効果があります。
しかし、ただ天気がいいときにお布団を干せばいいと、考えの方も多いのではないでしょうか?
それぞれのお布団には、適正な時間帯があるのをご存知ですか?
今回は正しいお布団の干し方と注意点についてまとめてみました。
お布団を干すのに、最適な時間と頻度は?
人は寝ている間、コップ1杯程度の汗をかいていると言われてます。
実際お布団の中は、その汗で湿気でいっぱいになっています。
このようなときの湿気の対策方法のひとつとして、効果的なのがお布団を干すことです。
このお布団を干すことに関しては、湿気を取ることが目的なので、お布団を干す時間帯が重要となってきます。
お布団を干す時は、湿気が少ない時が必須条件なので、理想的な時間帯は朝10時から昼の2時ほどまでがいいでしょう。
その理由は、朝早い時間帯だと夜霧などでまだ湿気が多いですし、夕方になると気温も下がり湿気が多くなってしまいます。
せっかくお布団を干しても湿気が取れず、意味がなくなってしまいます。
お布団を干し、取り込んだ後は部屋の中で広げたりして、熱を冷ましてあげましょう。
また、お布団を干す頻度としては、素材によって異なります。
綿の場合: 週に2回、3~4時間程度
化繊の場合: 週に1回、1~2時間程度
羊毛の場合: 陰干しで月に2回、2時間程度
羽毛の場合: 陰干しで月に1回、夏は30分・冬は1時間程度
これが頻度の目安となります。
季節によってお布団を干す時間帯を変えたほうがいい!?
季節によって、お布団を干すのにベストな時間帯があります。
天日干しをするには、太陽の光が欠かせませんが、季節によって日差しの強さは異なるので、ベストな時間帯にお布団を干すようにしましょう。
春、秋・・・10時~14時(日差しの具合によっては15時まで)
夏・・・・・10~12時まで
冬・・・・・10~13時まで(日差しの具合によっては14時まで)
お布団は、湿気を吸いやすいので、湿気の多い朝早くや夕方に干してしまうと、せっかく干しても湿ってしまうので、注意が必要です。
夏の午後の強い日差しの中、お布団を干しては生地を傷めてしまったり、色あせの原因となります。
午前中の弱い日差しを利用して、午前中に短時間で干すようにしましょう。
※雨が降った当日、翌日は湿気が非常に多いので避けたほうがいいでしょう。
せっかくお布団を天日干しにするのであれば、効果的に乾燥させてダニも退治してしまいましょう。
うまく乾燥させるコツは、必ず両面を干すことです。
表面の汗と床に触れる裏面の湿気をしっかり乾かすようにしましょう。
夏場は表裏1時間ずつ、それ以外の季節は1時間半ずつと必ず両面を干すようにしましょう。
また、直射日光で干すとお布団の素材が日焼け、色あせと言ったダメージを受けてしまうので、シーツやカバーを付けて干すようにしましょう。
お布団をダニや花粉から守る!布団干し袋って?
お布団を干す時は、黒っぽい色の布やビニールに入れて干すことにより、ダニの駆除率が大幅に上がります。
「布団干し袋」という専用の袋も売られていますので、試してみてもいいでしょう。
黒色は、日の光を吸収しやすくしてくれるので、布団干し袋に入れて一定時間干すと袋の中の温度が60度以上まで上昇します。
ダニは50度の環境の中30分もいると生存しづらい環境になるため、60度ともなればある程度のダニは死滅してくれます。
これでダニからお布団を守ることができます。
春は暖かい陽気があり、お布団を干すと湿気もなくなり、ふっくらとして気持ちがいいです。
しかし、花粉がついてしまうというデメリットもあります。
花粉症の人は、お布団を取り込んだ後に目や鼻が痒かったり、鼻水が止まらなかったりと大変なことになってしまいます。
しかし、布団干し袋に入れて干せば花粉の付着も防げるので、春にお布団が干せないという悩みも一気に解決してくれます。
正しくお布団を干して、ふっくらとした暖かなお布団で快眠につなげましょう。
また、お布団のメンテナンスをきちんとしていても、いつかはお布団にも寿命が訪れます。
快適な眠りのためにお布団を買い替えてみるのもいいでしょう。
お布団を干すときにやってはいけない行為とは?
お布団をしっかりと一定時間干した後、布団たたきでパシパシと叩いてから取り込むという方も多いと思います。
昔から行われていたこの布団たたき、実は絶対にやってはいけない行為だったのです。
布団たたきでお布団を叩くと、お布団の中にあるダニの死骸やフンを砕いて拡散させてしまうことになってしまいます。
さらにお布団の中綿を傷めてしまうことにもなるので、絶対にやってはいけません。
特にお布団の中に入っている羽毛布団のダウンは、非常に繊細で刺激に弱いのです。
直射日光で干すことや、布団たたきの衝撃はダウンを傷めてしまう原因となります。
また、それだけでなく、外の生地が破れてしまい羽毛が外に飛び出してしまうこともあります。
布団たたきの際に舞うほこりは、ダニがハウスダストが舞っているのではなく、ちぎれた中綿の繊維が舞っていると言われています。
叩けば叩くほどほこりが舞ってきれいになると思っていた方には、衝撃的だと思います。
布団たたきを使う場合は、力をこめてお布団を叩くのではなく、表面のほこりを払うように使用するといいでしょう。
では、一定時間お布団を天日干しした後は、どうしたらいいのでしょうか。
お布団を干し終わった後もお手入れを忘れずに!
お布団を一定時間天日干しした後は、掃除機がけが必要です。
天日干しをしたら、ダニやハウスダストが取り除けるかというと、そんなことはありません。
天日干しだけでは、ダニもハウスダストもお布団の外へ出て行ってくれません。
むしろ天日干しをすると、お布団の表面に出てきてそこで留まってしまうので、肌に触れるダニやハウスダストが増えてしまいます。
また、お布団を干すだけではアレルゲンも取り除けません。
そのため、天日干しの後は掃除機がけが必須なのです。
取り込んだ後、お布団の両面に掃除機をかけることが大切です。
梅雨の時期などお布団が干せない期間でも、掃除機がけを行うだけである程度ダニもハウスダストも除去することができます。
しかし、週に一度のペースで天日干しから掃除機がけのお手入れをしても、100%のダニやハウスダストを除去することはできません。
特にダニは50度以上の高温にいても、完全に死滅することは難しく、放っておくとすぐにまた増えてしまいます。
しかし、数を減らすだけでもアレルギーを防ぐには効果がありますので、週に一度はお手入れをするよう心がけましょう。
お布団を干す時間がまったくない!そんな人の対処法
それでは、時間がないなどでお布団がまったく干せない人は、どうしたらいいのでしょうか。
何点かポイントをまとめてみました。
①ベッドに敷いたお布団も、毎日めくって湿気を外に出してください。
今日は足側、明日は頭側といったように、毎日交互にめくると効果的です。
②干さなくてもいいお布団を購入するのもひとつの手です。
羽毛布団や羊毛布団など、部屋の風通しをよくするだけでいいお布団を選ぶといいでしょう。
また、お布団を乾燥させるために布団乾燥機を使うという方法もあります。
③業者に頼んで丸洗いをする。
お布団からダニや匂いが消えて、新品同様のお布団が取り戻せます。
最近では、お布団の丸洗いもネット通販で頼んで、宅配までしてもらえます。
お布団が干せない人だけでなく、普段はきちんとお布団の手入れをしている人も、季節の変わり目やお布団の衣替えの時期に丸洗いを頼んむことをおすすめします。
お布団に染み付いた汗や汚れを落としてもらうとスッキリすることでしょう。。
お布団を正しく干して、気持ちの良い布団に!
いかがでしたか?
お布団の正しい干し方、知らない方も多いのではないでしょうか。
お布団は季節や素材によっても干す頻度や時間帯が変わってきます。
正しいお布団の干し方を覚えて、快適な睡眠環境を作りましょう。