新築住宅を建てる時、電気配線ついてハウスメーカーさんの設計図にお任せという方が多いのではないでしょうか?
コンセントが使いづらい位置にあったり、数が足りないと、住み始めてから後悔しますよ。
新築時の電気配線は色々と考えることがあって大変ですが、失敗しないために、しっかりと計画を立てましょう!
新築住宅の電気配線・コンセント計画を立てよう
家を新築するときに電気配線や設備にまでは、なかなか気が回らないものです。
電気のことはよく分からないので、専門家に任せておけばよいなどと思いがちです。
しかし、工務店が提示するのは一般的な仕様です。
お施主様の都合に合わせたものではありません。
自分で住む家ですから、快適で使いやすいようにしっかりカスタマイズした方が良いです。
電気配線は、照明、コンセント、テレビ、ネット、ブレーカーが落ちないようにする電気配線、など決めるべきことは色々あります。
家が出来しまってから変更するのは難しかったり、不可能だったりしますから、事前にしっかり決めておきましょう。
事前に決めておくべきことは、照明、スイッチ、コンセントの位置と数、電子レンジやドライヤーといった消費電力の大きな機器をどこで使うのかなどです。
また、テレビ、電話、ネットなどあまり電気を消費しない機器を使うところ、給湯設備、調理器具、防犯設備、太陽光発電、蓄電池を設置するかなども考えましょう。
これらは工事の途中で変更するのはかなり困難です。
火災報知器など法令上設置義務があるものなどもありますから、そうしたものは業者に任せましょう。
照明器具や配線器具の種類などは変更がきくこともあります。
色々な部屋の便利なコンセント配線①
通常コンセントの高さはセンターが床から25cmですが、用途によって適切な高さは色々です。
机や作業台用のコンセントは70~90cm、洗濯機は水がかからない高さの100~110cm、冷蔵庫は奥までぴったり入れられるように冷蔵庫より高い180~200cm、エアコンは室内機のすぐ近く180~200cm、掃除機は抜き差ししやすいように腰の高さに配線します。
コンセントの位置が高くて見た目が気になるという場合は、照明スイッチと一体型のコンセントがいいでしょう。
腰をかがめる必要がなく便利です。
住宅で一番きちんとした計画が必要なのが、キッチンとダイニングのコンセントです。
どんな家電をどこで使うのかを決めて、それに合わせてコンセントを配置しましょう。
キッチンは、レンジやトースターなど消費電力が大きいものが多いので、そうしたものには専用のコンセントを設けましょう。
大抵キッチンの家電は、一度置いたら動かすことは少ないので、まず置き場所を決めてからコンセントの位置を決めます。
また、シンクとコンロの間にコンセントを付けるようにしましょう。
ハンドミキサーなどを使う作業や、スマホの充電など、色々な用途に使えて便利です。
ダイニングは、テーブルの上か下にコンセントがあるとホットプレートなどや、パソコン用に便利です。
色々な部屋の便利なコンセント配線②
リビングは、テレビ、電話、ネットのモデムやルーター、携帯の充電器、パソコンなど、毎日使う電気器具がたくさんあります。
そのため、置き場所をよく計画して適切にコンセントを配置しましょう。
目安としては、テレビ用に4ヶ口1つ、パソコン、電話、モデム、ルーター用に2ヶ口2つ、エアコン用に1つ、その他掃除機、携帯充電用などに2ヶ口2つくらいでしょう。
家具の位置を変えて模様替えをするときのことも考え、余分のコンセントを配線しておく方が良いかも知れません。
居室や寝室は、入居した後にベッドや机の置き場所を決めることが多いので、どこに置いても良いように色々な配置を想定してコンセントの場所を決めて下さい。
数は2畳に1つが適切です。
6畳なら3つになります。
場所は、掃除機用に部屋の入り口に1つ、そしてベッドや机を置く部屋の奥には、対面する箇所に一つずつ付けます。
ベッドを置いた場合は携帯の充電、机を置いた場合はスタンドやパソコンの電源として使えます。
新築住宅の電気配線・専用コンセント
住宅を新築するときに忘れてならないのが、専用コンセントの計画です。
必要な専用コンセントを設けておかないとしょっちゅうブレーカーが落ちるなんてことにもなりかねません。
一般住宅のブレーカーは、容量が20Aです。
普通はそこから複数のコンセントに配線し、全体で使える電力は合計で2000Wになります。
しかし、家庭で使う電気製品の中には一つで1000Wを超える電力を消費するものもあります。
そうしたものを他の電気製品と一緒に使うとブレーカーが落ちてしまうことがあります。
そこでそうした電気製品には、専用コンセントを設けます。
専用コンセントとは、消費電力が大きかったり、電圧が200Vの特定の機器専用に一つのブレーカーから一つのコンセントだけに配線したものを言います。
専用コンセントが必要な機器には、200VのIHクッキングヒーター、電気温水器、エアコン、浴室乾燥機など、また100Vでも消費電力の大きなエアコン、電子レンジ、炊飯器、オーブン、ホットプレートなど、他にも色々あります。
新築住宅の電気配線・コンセントの種類
最も一般的に使用されるコンセントは「15A-2P」です。
容量15A差し込み口が2つという意味です。
同じ大きさで差し込み口が3つのものもありますが、大きなACアダプターを付けると他が差せなくなったりするので、それよりも15A-2Pを2つ配線した方が良いでしょう。
他にはテレビ端子と一体になったもの、テレビと電話やネットのLAN端子が一体になったもの、アース端子付きのもの、200V用コンセント、IHクッキングヒーターなど大容量のもの専用のもの、屋外向けの防水型など、住宅で使用されるコンセントには色々なものがあります。
スイッチ付きのコンセントは、プラグを抜かずに電源を切ることが出来るので、使っていないときも待機電力を消費するエアコンやテレビの省エネに繋がります。
照明のスイッチと一体型のコンセントは、腰をかがめることなく抜き差しが出来るので楽です。
掃除機や洗面所でドライヤーを使うときなどに便利です。
床に埋め込む型のコンセントは、普段はカバーをしておいて、ダイニングテーブルの上で時々しか使わないような電気製品を使うのに向いています。
自動車の充電用のコンセントは、200Vの専用コンセントで、車庫など車の駐車スペースに設置します。
コンセントを増設するなら寝室に!色々な家電に使えて便利
電気は家中どこでも使うものですから、欲しいと思う場所にコンセントがなく、やむなく延長コードを引っ張っている場合もよくあると思います。
そのため、住宅をリフォームするときは新しくコンセントを配置する良い機会となります。
また、コンセントを増設する場合のヒントを挙げておきます。
実際に生活してコンセントが足りなく感じてしまう場所としては、寝室が挙げられます。
テレビ、乾燥機、除湿機にエアコン、寝室には色々な家電製品を置くことになります。
そのため、コンセントが不足し、たこ足配線になることもしばしばです。
リフォームをする際には、たくさんコンセントを付けるようにしましょう。
寝室には、四隅にコンセントを設置しますが、その他にベッドに隠れる場所にもコンセントを付けましょう。
介護用の電動ベッドを使うときなど、何かと重宝するものです。
次にコンセントを増設したい場所は、リビングです。
家族みんなが過ごす時間が多く、そのため使う家電製品も多くなりがちです。
ポイントとしては、テレビやパソコンを置く場所の近くに増設することです。
特にパソコンを使う場合は多めにコンセントを設置するようにしましょう。
電気配線は設計図通りではダメ
まだ家が建っていないのに、電気配線やコンセントの位置を考えるのは難しいですよね。
しかし、設計図通りにお任せして後悔するより、綿密な計画を立てて、便利で住みやすい家にしませんか。
また、コンセント位置や数で後悔している方や、たこ足配線で使っている方は、思い切って増設されてはいかがでしょう。
便利になるだけでなく、延長コードが片付くとお部屋もすっきり綺麗に見えますよ。