賃貸住宅の壁紙に傷や汚れ!退去時に補修費用は請求される?

賃貸住宅で暮らしていると、気づいたら壁紙に傷があったり汚れがあったりと、きれいに使っているつもりでも、入居した時の状態を維持するのは難しいですよね。

お部屋の壁紙に傷や汚れを見つけると、気になるのは退去時の費用ではないでしょうか!?

壁紙の補修費用は、借主か貸主どちらが負担するのかをご説明します。

賃貸の壁紙についた傷や汚れの補修費用は、退去時に請求される?

賃貸から退去するときは、生活で自然につく傷や汚れや消耗については負担しないのが普通です。
それは「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」という基本ルールにまとめられています。
もう少し具体的に見ていきましょう。

日焼けなどの自然消耗、画鋲やピンの穴、冷蔵庫の後ろの黒ずみ、それらはオーナーの負担となります。

タバコのヤニや汚れ、釘やネジの穴、台所のひどい油汚れ、それらは入居者の負担となります。

その中で、特に驚くのは冷蔵庫の後ろの壁紙にできた黒ずみです。
引っ越しするときくらいしか冷蔵庫を動かさないので、いざ冷蔵庫を動かして黒ずみがあるのでどうしようかと思う方が多いです。

冷蔵庫の後ろの黒ずみは、普通は負担しなくて良いものです。
入居者が負担する場合は、ひどい使い方をした場合です。

壊れかけの冷蔵庫で激しい排熱があったとか置き方が悪くて壁と近すぎていたとか明らかに入居者が悪いときには、原状回復費用を入居者が負担しなければなりません。

基準としては、ハウスクリーニングで黒ずみが落ちるかです。
ハウスクリーニングは、漂白剤で黒ずみを落とすのですが、それで落ちるようなら入居者に負担が及ぶことはありません。

賃貸退去時、壁紙補修の負担割合と負担費用の計算式

賃貸を退去するときに壁紙の原状回復費用を求められたとしても、壁全面の費用を請求されることはありません。

たとえば、壁が3面のクロスで張られていたら、負担するのは傷などの問題のある1面だけです。
その1面が2平方メートルだとすると、2平方メートル分の負担だけ請求されます。

一般的なクロス工事費用の単価は、1平方メートルで800円から1,000円なので、2平方メートルだとその倍で1,600円から2,000円の負担となります。

そして、ここで注意しなければならないのは、入居者負担とオーナー負担です。

傷などで壁紙を1面交換しなければならないときは、日焼けなどで他の壁紙の色が変化しているので、全面交換するのが普通です。
そのため、壁紙の張り替えで入居者負担とオーナー負担に分かれます。

入居者は傷などをつけた部分を負担して、オーナーは他の部分を負担するので、入居者が壁紙全体に傷などをつけていないかぎり入居者が全額を負担することはありません。

また、壁紙やクロスの耐久年数は6年と決まっており、経年によって負担額が軽減されます。

たとえば、入居前に壁紙をすべて張り替えていた賃貸に住んだとして、3年目で退去したときには入居者の負担割合は50%となります。

賃貸でタバコはNG!壁紙のヤニ汚れは、退去時に高額請求される!?

賃貸から退去するときに必ず負担しなければならないのはタバコによる汚れです。

間取り1Kの部屋を借りていたとして、タバコによるひどい汚れを作ってしまった場合の負担額を考えていきます。

1Kの間取りでは、台所で20平方メートル、洋室25平方メートル、台所天井で7平方メートル、洋室天井で12平方メートルくらいの壁紙があります。

壁紙の1平方メートルの単価が1,000円だとして、壁紙の張り替え代金は6万4,000円になります。

そしてハウスクリーニング代も発生します。
ヤニ汚れがあるからです。

ヤニ汚れを落とすには、だいたい4万円となるでしょう。
そして、エアコン内部のヤニ汚れは高圧洗浄しなければならないので別料金が発生、さらに1万円の費用がかかります。

全体としては11万4000円となります。

引っ越しするのに以外と高額な原状回復費用となるわけですが、実はそれは最低金額でしかありません。
他に破損箇所があれば請求額はその分の負担が増えます。

今回は間取り1Kとして考えましたが、間取りが1LDKや2LDKと大きくなれば、それだけ負担費用が増えると考えてください。

そのような負担は嫌だというのであれば賃貸の室内でタバコを吸わない、タバコはベランダで吸うことを心がけてください。

睡眠にもタバコはNG!?賃貸暮らしなら禁煙しましょう!

賃貸に住んでいては、壁紙を汚したり退去時の負担が発生したりタバコは悪影響しかありません。

そして悪影響は賃貸だけでなく人体にもあります。
タバコは睡眠を妨げます。

カフェインを取ると寝つきが悪くなると聞いたことがあると思いますが、タバコも同じです。
タバコを吸った直後はリラックス効果があっても、それから一転、覚醒作用が数時間続きます。

実験によると、喫煙者は喫煙していない人に比べて、睡眠までに5分多くかかり、睡眠時間は14分短く、深い睡眠状態は14%少ないという結果でした。

タバコで覚醒してしまうのはニコチンが含まれているからです。
ニコチンは、中枢神経や末梢神経、そして筋肉や脳などに広く作用します。
身体全体の血管は収縮し、血圧は上昇、脈は早くなります。

ニコチンが分解されて半分になるまでに約2時間かかるので、寝る2時間前にタバコを吸っても身体の中のニコチンは半分も残っていて睡眠の質を悪くしてしまいます。

タバコは人体にも賃貸にも悪影響があるので禁煙するという選択も考えてみてください。

賃貸でも使える!ウォールステッカーで寝室の壁紙アレンジ

壁紙は汚すことだけしかできないのかというと違います。

ウォールステッカーというものがあります。

ヨーロッパではインテリアの1つとして使われているアイテムで、特殊なビニール素材でできており壁紙を傷つけないで張ったり剥がしたりできます。

そのため賃貸の退去時でも簡単に元に戻せます。
それでも実際に賃貸にウォールステッカーを張るには、まずは壁紙の相性をチェックしましょう。

壁紙の隅の床付近のような目立たないところで、セロテープ、またはマスキングテープを数センチ貼ってから1日から2日様子を見ましょう。

たった2日くらいでテープが剥がれてしまう、もしくはテープを剥がそうとすると壁紙の一部や表面が一緒に剥がれてしまう、などそのような場合は壁紙の相性が悪いのでウォールステッカーを張るのを諦めるしかありません。

テープが剥がれず壁紙が何ともなかったというのなら、ウォールステッカーを張っても大丈夫だと思います。

ウォールステッカーには星の形やかわいらしいデザインのものがあります。
他にも蛍光タイプで暗がりで光るものもあります。
蛍光タイプなら寝室の天井の星を見つめながら眠るなんて時間を過ごせます。

子供部屋の天井に張れば、一人寝が不安なお子さんでも眠るまでを楽しく過ごせることでしょう。

賃貸でも使える!アクセントクロスで安眠できる寝室を作ろう

壁紙にはアクセントクロスというものもあります。
四方ある壁のうち、1面だけ色を変えることです。

最近ではDIYで簡単にアクセントクロスを張れるようになっています。

賃貸では壁紙専用の糊で張ることで、剥がすこともできるようになるので、退去するにしても安心です。

壁紙専用の糊はローラーを使って伸ばすと良いでしょう。
もしくは、剥がすことのできる幅広のマスキングテープを張ってから両面テープを張って、それからアクセントクロスを張るという方法もあります。
しかし、この場合はよれたり、たるんだりするので壁紙専用の糊で張ることをおすすめします。

また、寝室でアクセントクロスを使用する場合は色に気をつけましょう。
安眠するためには落ち着いた色を選択することが大切です。
そのため、刺激的な色は避けましょう。

それはアクセントクロスだけでなくシーツや枕など小物も同じです。
色は青・茶・緑のアースカラーと呼ばれるものが良いです。

青は鎮静作用がありますし、土の色に近い茶色はのんびりとした気持ちにさせてくれますし、緑は副交感神経に作用してリラックスさせてくれます。

賃貸暮らしは禁煙のチャンス!

壁紙の補修で入居者が費用負担するのは、タバコのヤニ汚れ、釘穴、ネジ穴などです。
日焼けなどの自然消耗や画鋲の跡は貸主負担なんです。

壁紙にタバコのヤニ汚れを作ると、退去時に高額請求されますよ!
タバコは身体はもちろん、睡眠にも良くありませんので、禁煙されてはいかがでしょう!どうしてもやめられない方は、ベランダで吸いましょうね。

壁紙を傷めずに使えるウォールステッカーやアクセントクロスで、賃貸住宅でもロマンチックな寝室が作れます!
ぜひお試しください。