無垢材は、合板や集成材ではなく、使用する形状で丸太から切り出した木材です。
割れやひびなどが入りやすいが、天然木本来の風合いを持ち、室内の湿度を調整する働きもあります。
無垢の床は暖かく、とても気持ちの良いものです。
無垢材の床に塗装する際、大きく分けて2つの塗装パターンがあります。
それぞれ、どんなメリット・デメリットがあるか調べてみました。
無垢材の床にする塗装の種類。メリット・デメリット①
床に塗装をしないで使うと汚れがどんどん染み込んでしまいます。
コーヒーなどをこぼせばあっという間にシミが出来ますし、そもそも暮らしているだけで、汚れというものは積もっていきます。
塗装はフローリングを長持ちさせる役目も持っているため、もしも塗装のない床を購入される場合は、自分で好きなように塗ってみて下さい。
無塗装の良いところは、完全に自分好みのデザインで塗れるということです。
経年劣化が楽しめるような塗り方や、無垢材の質感を失わせない塗り方など、いろんな方法があります。
とは言え、水や汗が染み付いてしまったり、木の耐久性はある程度落ちてしまうでしょう。
それを踏まえた上で、塗装済みのものを買うか、それとも無塗装にするのかを決めて下さい。
数ある塗装の中で、今回はUVウレタン塗装についてお教えしたいと思います。
ウレタンをメインとした塗料で、フローリングに薄い膜を張るような塗装ですが、UVウレタンは通常のものより少し硬くなりやすいようです。
つやが出るので高級感に満ち溢れており、普通に使っていればメンテナンスはいりません。
ただ、塗料の膜のせいで、木材特有の感触はなくなります。
そして、フローリングの色が濃いと、傷が付いた場合に目立ちます。
これは、補修不可能なことが多いので気を付けましょう。
無垢材の床にする塗装の種類。メリットデメリット②
無垢材で造られた床に塗装をするならオスモ自然塗装がおすすめです。
ひまわりから集めた油をメインとしたドイツ製の塗料で、国内別途塗装であることが多いようです。
このような塗装はオイル仕上げと呼ばれ、天然の油脂を成分としたオイルを表面に塗ることで、内側へと染み込ませる塗り方のことを言います。
塗ると塗料が固まるので、通常のものより剥げにくいことが特徴とされています。
木の質感を残したまま仕上げることが可能なので、すべすべとした心地良い肌触りが期待出来ます。
もし、傷を付けてしまっても目立つことはなく、修復やメンテナンスも自分で済ませられるので便利ですよ。
難点は、汚れが付着しやすいため、塗ったオイルや使い方によって頻度は変わりますが、こまめに塗り直す必要があります。
ただし、塗り直す回数は、他の塗装よりも少ないようです。
また、メープルやウォールナットが原料の木材に塗ると非常に滑りやすくなるので、転ばないように気を付けて下さい。
しばらくすると滑りにくくなるので、少しの辛抱です。
無垢材の床は寝転びたくなる?無垢の床は暖かい
素材に無垢材が使われている床は、不思議と思わず寝転がりたくなる魅力が備わっています。
実際に寝てみると、暑い日でもべとつくことがありません。
これは木が湿気を吸い取る性質を持っているからです。
つまり汗を吸い取ってくれているので、肌からさらさら感が失われないというわけなのです。
冬は冬で、木のぬくもりを感じ取ることが出来ます。
木の感触は人間の身体や精神に馴染みやすいため、緊張感やストレスがほぐれてリラックス出来るという効果が秘められています。
だから無垢材にはつい横になってしまうのでしょう。
靴下を脱いで、裸足で過ごすのも悪くありません。遊び盛りの子供や、ハイハイが出来るようになった赤ちゃんにも優しい素材が無垢材です。
この安らぎを与えてくれるような温かさに惹かれる人は多く、ニーズは高まっている傾向にあるようです。
床材に塗装を施したり、こまめに手入れをすると長持ちするため、頻繁に修理や買い替えを行う必要はありません。
埃も溜まりにくく、湿度をコントロールしてくれるので結露も発生しにくいので、カビの軽減はもちろん光熱費にも大きな影響は出ないとされています。
その温かさから、冬を迎えても床暖房はいらないと考える人も中にはいるようです。
それぞれの無垢材の床の塗装によるお手入れ方法
無垢材の床を塗装しないで使うと木の感触や色合いは残りますが、水気や汚れを防げないというデメリットがあります。
水滴などを垂らしたらすぐに拭き取るようにして、こまめにメンテナンスをしましょう。
とは言え、無塗装で使用する人は、経年劣化をあえて楽しもうと考えている人が多いようなので、掃除機や雑巾がけを行えば十分でしょう。
床がへこむくらいの傷が付いてしまったら、湿らせた布を傷に被せ、アイロンを掛ければ膨らんできます。
その後に紙やすりで擦れば目立ちません。
自然塗装がされている床は塗料のおかげで多少の汚れは防げます。
それでも完全に防止することは出来ないので、掃除機を掛けた後、メンテナンスオイルを入れたぬるま湯に浸した雑巾をよく絞って拭いてやれば、汚れが浮かび上がってきます。
同時に染み込んだオイルが木材を保護してくれるのです。
傷の対処に関しては、無塗装の場合と同じやり方をすれば元に戻せます。
頻繁に手入れが出来ないようならウレタン塗装がおすすめです。
表面に厚い膜が張られるため、汚れや水気は軽く拭くだけで取り除けます。
市販のワックスも使えるので、つやを失わずに維持することが可能です。
ただしスリッパで歩いた時に小さな傷が出来ることがあるので、ワックスを塗ることで床を守りましょう。
へこんだ時は素人では直せません。
専門家に頼みましょう。
寝室にもおすすめな無垢材のメリット・デメリット
無垢材から造られているものは決して床だけではありません。
家具にもいろんな種類が存在します。
一見すると地味ですが、使っているとだんだん味わい深さを感じられるようになりますし、自然が持っているぬくもりはとても心地良いものです。
重くてずっしりとしていますが、そのぶん耐久性には優れています。
また、無垢材には湿度をコントロールする効果が備わっているので、湿気をある程度吸い取ってくれます。
アレルギーに関しても、そこまで心配しなくても大丈夫です。
もちろん良いことばかりではありません。
湿度や温度次第で形が変わってしまうことがある上に、ヒノキなどの針葉樹が原料となっているものは柔らかいため傷が付きやすいのです。
そこで、こまめにメンテナンスを行う必要があります。
値段が高いので、なかなか手が出せません。
もちろんフローリングの素材としても、多くの人の支持を集めています。
メリットとデメリットは家具とほぼ同じですが、夏は涼しく、冬は暖かいというのは嬉しいですね。
経年劣化の症状として、反り返ってくることもあれば、質の良くない木材だと割れてしまうこともあります。
そして、季節に合わせて伸縮するという性質のため、たまに隙間が出来てしまいます。
こちらも日頃の手入れを怠らなければ寿命を延ばすことが可能です。
床の場合は塗装済みのものか、無塗装のどちらかが選べますが、これはお好みに合わせたものをチョイスして下さい。
寝室におすすめする無垢材の床はこれ!
寝室の床として是非使ってもらいたいものは「ヒノキ」「ローズウッド」「カーペット」の3つです。
最初の2つは香り豊かな無垢材で、ヒノキはまるで森の中にいるようなイメージが浮かび、ローズウッドは自分の魅力を引き出してくれるようなバラの香りを漂わせます。
寝室は一日の疲れを取り、リラックスするための空間です。
人の出入りも他の部屋と比べれば少ないので、自分だけの場所と言っても過言ではありません。
快適な寝床を作り出すためにも、家を建てる際には寝室をメインにお金を使っていくことをおすすめします。
床材は無塗装のものを選ぶと自分の好きな塗料を塗ることが出来るので、好みのデザインを自作したい場合はそちらにしましょう。
床材のリフォームを行う時、カーペットを敷く人も多いようです。
無垢材の固い感触を苦手としている人もいますし、ホテルなどはカーペットの上を土足で歩きますが、足へと伝わる感触は案外悪くありません。
カーペットが人気なのは「音が響かないから」という理由が多いようです。
確かに普段は気にならないような物音でも、一度気になってしまうと眠れなくなってしまうことは良くあります。
熟睡したければ最適なのかもしれません。
難点は繊維にゴミが絡まって取れなくなることですが、ふわふわの質感はやみつきになりますよ。
寝室にも無垢材はおすすめ
無垢材のフローリングは木のぬくもりが感じられ、更に、木の味が年々出てきて、とても味わい深い床になっていくのも素敵なポイントですよね。
無垢材は暖かいことや、アレルギーの心配がない、湿気を吸収してくれることから寝室にも向いているのです。
新しく家を建てる予定のある人や、フローリングを張替え予定がある人は一度、無垢材の床を検討してみてはいかがでしょうか?