木製の家具やベッドが粉だらけに!虫食いによる被害だった!

掃除をしても、床や木のベッドや家具から粉が毎日のように落ちている・・・
それは、虫食いが原因かも知れません!!

その虫の名前はヒラタキクイムシ(キクイムシ)といって、かなり昔から日本にいる虫です。

そんな虫食いの被害を食い止める方法はないのか調べてみました。

木の家具が穴だらけ!この虫食いってなんなの!?

日本にいる虫の中に「キクイムシ」というものが存在します。

これはその名の通り、樹木を食い荒らす虫であり、人間には害を及ぼさないものの、木製の家具などが被害に遭うため、ほとんどの人からは害虫として認識されています。

日本では300種類以上が確認されている昆虫で、幼虫も成虫も1mmから数mm程度しかありません。
夜行性で、木に空いた穴に棲み着く習性を持っています。
この中でフローリングや壁材に使われている木材を食べてしまうのはヒラタキクイムシとされています。

比較的被害に遭いやすい木はラワンと呼ばれる広葉樹を始め、ナラ、ケヤキ、シオジ、タモ、キリなどが挙げられます。
また木ではないものの、竹も食われやすい植物です。
スギやヒノキなどの針葉樹は食われる対象には含まれないようです。

成虫は毎年春から夏にかけて卵を産み付けます。
森や山の中などでは5~6月が一番成虫を見かける頃ですが、暖房が設置されている室内だと成長速度が早まり、冬が終わる頃に姿を現すこともあるようです。

木製家具が食べられる!キクシムシの被害状況

キクイムシは木製の家具を食べてしまうことから害虫の一種と見なされていますが、外にいる成虫が家の中に入り込むことは滅多にありません。

被害に遭ってしまうのは、恐らくキクイムシが棲んでいた、あるいは棲み着いているものを持ち込んでしまったことが原因かと思われます。

それでは何処を見て虫が巣くっているのか確認すれば良いのかというと、板にいくつもの小さな穴が空いているかどうかを確かめて下さい。

ヒラタキクイムシは幼虫だけが木材に潜り込み、成虫になったら外へ出て行きます。
その時、粉状の木屑を出していくのですぐに分かります。
しかしこの時点ではもうヒラタキクイムシは別の場所に行ってしまっているため、対処を行おうにも手遅れであることが多いようです。

一度でもヒラタキクイムシの被害に遭うと、次の年も、そのまた次の年も、何回もやって来るのでどんどんその木材は使い物にならなくなっていきます。
目安としては2~3年といったところでしょう。

近頃はシックハウス症候群を避けるために、なるべく自然に近い素材で家を建てようとする人が増えています。
仕上げとなるニスやラッカーを塗らないことも珍しくありません。
好物である木材を使い、さらに塗装を行わないので、ヒラタキクイムシの格好の住処となってしまうのです。

また防虫加工を施していない素材も増加してきているので、被害は減るどころか少しずつ増えてきているようです。

木製家具に穴が!!虫食いを食い止める対策

ヒラタキクイムシは放置しておくと、どんどん木材を食べてしまうため、対処が遅れると木製の家具などが虫食いだらけになってしまいます。

阻止するには早めに見つけて、速やかに駆除しなければなりません。
薬を撒かなければいけない場合もあれば、軽い修復程度で済むこともあるので、被害状況を確認してからどのような対策を取れば良いのかを見極めましょう。

一番の予防策はヒラタキクイムシの被害に遭っている木材を持ち込まないことです。
家具を買う時は防虫加工が施されているかどうかをチェックするのも忘れないで下さい。

もし木の粉のようなものが付いていたら、すぐ近くに2mmほどの穴が空いているはずです。
それがヒラタキクイムシの巣穴なので、殺虫剤のエアゾールを穴の中に噴射して下さい。
ドリルや錐などで穴の周りにいくつかの穴を開けると薬を入れやすくなります。
中だけではなく、表面にも広範囲に渡ってエアゾールを吹き付けましょう。
死滅させることは出来ませんが、新しく卵を産み付けられることは防げます。

薬を撒くタイミングは幼虫が表面に出てくる11月頃と、成虫が増える4月です。
塗装されていない木材なら、ニスやラッカーを塗るのも有効ですよ。

虫食い被害の出ないベッドを選ぶ

木製の家具が古くなってくると虫に食われることも良くあります。

あまり使わない家具ならまだしも、ベッドなど使用頻度の高いものが虫食いの穴だらけになっているのは困りますよね。
それに姿は見えなくても、虫がいるということを想像すると気分の良いものではありません。

対処法としては、虫が寄り付かないフレームを選ぶと良いでしょう。
特にこだわりがなければ無難に金属製のフレームを使えば虫に食われることはなくなります。
素材には鉄やアルミなどがあるので、好みと予算に見合うものを購入して下さい。

金属以外ならプラスチックで出来たフレームもあります。
簀の子のような形状で、床に敷いて使います。

ベッドというよりは、床とマットレスの間にスペースを作るために挟む仕切りのような役割を果たします。
折り畳めるので、使わない時は畳んでおきましょう。
値段は1万円程度なので、学生の一人暮らしにも向いています。

またベッドは運ぶための費用が案外馬鹿にならない上に、引っ越した先ではサイズが合わなくて使えないといった事態も珍しくありません。
その場合、処分しなければいけなくなるかもしれません。

しかし簀の子ベッドならコスパも悪くないですし、免許さえあればレンタカーなどを利用して自力で持ち運びが可能です。
もし捨てることになっても、普通のベッドと比べれば安く済みます。

寝室のお布団やマットに潜んでいる虫、ダニの除去方法

木製の家具やお布団の中などに潜んでいる虫の代表格がダニです。
最もメジャーなのはチリダニと呼ばれる種類で、人を刺すことはありませんが、フンや死骸が喘息やアレルギー性鼻炎などの原因となるのです。
ダニのアレルギーにかかっている人は4人に1人と言われています。

ダニは酸素がなくても生きていけるという驚異の身体の持ち主で、洗濯をしても、日干しにしても、全滅することはまずありません。
とはいえアレルギーの対策には効果的なので、やらなくて良いというわけでもありません。

掃除機で吸い取ろうとしても、ダニは脚を繊維に絡めているため、吸い取ることはほぼ不可能と言えるでしょう。
しかし掃除機をこまめに掛けることも十分アレルギーを防げます。

ダニが多いとされている場所は「お布団」「絨毯」「布製ソファ」といった布製品です。
これらにはダニの好物である人間の垢やフケなどが付着しやすいだけではなく、適度な温度と湿気があるので、ダニには最高の環境なのです。

ダニを死滅させるには50℃を超える熱が有効です。
ダニの身体に含まれるタンパク質は熱で性質が変わるため、20~30分ほどで退治出来ます。

湿っているお布団に要注意!!湿気虫とは??

木製の家具などには虫食いの穴が空くことがありますが、実は湿度が上昇すると出現する虫もいるのです。
それが「湿気虫」です。

カビを好み、見た目はダニと良く似ています。
直接害を及ぼすわけではありませんが、死骸やフンを吸い込むとアレルギー反応を起こすと言われています。

またダニの餌ともなっているので、梅雨時などは「カビが生える→湿気虫が湧く→ダニが増える」の嫌な連鎖が起きる可能性があります。

小麦粉や乾麺など、一部の食材にも巣くうことがありますが、一番嫌なのは大量発生しているのを目撃してしまった精神的ショックの方かもしれません。

予防策としてはこまめな換気を行い、カビへの対策を取れば自然と湿気虫も寄せ付けなくなります。
冬辺りから結露に対する対応策も練っておきましょう。
古雑誌や古新聞、段ボールなどはすぐに片付けて下さい。

湿気虫は畳などを住処として増え続けます。
放っておくとどんどん数は増すので、見つけたらすぐに退治して下さい。
特に湿ったお布団を敷きっぱなしにしていると、そこが温床となることでしょう。

成虫にはダニ用の殺虫剤が効果的です。
掃除は念入りに行い、カーペットや家具の裏など普段はあまり気にしないような場所もきちんと掃除機を掛けましょう。

家中どこにでもいる虫の被害

虫は少しの隙間から家の中に入り込み、繁殖していきます。
一度繁殖してしまうと、なかなか被害を食い止めることが難しくなってきます。

ダニなどのお布団にいる虫は、湿気やホコリを好む傾向があります。
やはり虫被害にあわないように対策するには、一番は掃除と換気が大切だといえるでしょう。