季節の変わり目になるとそれまで使っていたお布団を片付けますよね。
皆さんは、どうやってお布団を収納していますか?
そのまま押し入れに入れますか?
それとも、圧縮袋を使いますか?
その収納方法は、正解なのでしょうか。
正しいお布団の収納方法と虫除けやカビ対策など、詳しくお話ししましょう。
お布団を収納するその前にやっておくべきこと
春から夏に変わる時、それまで使用していた掛け布団を片付けますよね。
その掛け布団を収納する前に何かしていますか?
むき出しのまま、押し入れに入れたりしている場合も、あるかもしれません。
ここでは、お布団を収納するまえにやるべきことをお教えします。
まず、一番最初にすることはお布団を清潔にし、乾燥させることです。
シーツやカバーは外して洗濯をします。
汗や皮脂がついたままだと、カビやダニの発生の原因となってしまいます。
また、お布団は空気に触れさせ、乾燥させましょう。
使用したお布団は湿気を帯びていまうため、そのままではカビなどの様々なトラブルの原因になります。
そこで、綿、ポリエステル繊維のお布団は天日干しをし、羽毛や羊毛布団は陰干しをしましょう。
十分に乾燥させることで、お布団の湿気を払い、カビやダニの繁殖を抑えることができます。
次にやるべきことは収納場所の確保です。
多くの家庭では押し入れに収納することがほとんどですが、押し入れの換気をし、湿気を追い出すことが重要です。
では、次にお布団の虫除けについてお話ししましょう。
お布団に湧いてしまう虫とは
お布団の虫除け、と言うと防虫剤を思い浮かべると思います。
そもそも、お布団につく虫がどんなものかご存知ですか?
お布団につく虫の代表と言えばダニです。
ダニの主なエサは人のアカやフケと言った、お布団を使用していれば必ず付いてしまうものです。
そして、一晩寝るだけで吸収されてしまう湿度と温度が、ダニを繁殖させる原因となります。
他にも布製品を食い荒らしてしまうヒメカツオブシムシやヒメマルカツオブシムシという虫がお布団についていることもあります。
この虫は幼虫が、衣服やお布団などの布製品を食料とします。
成虫は布製品を食べたりしないのですが、幼虫は主に羊毛や羽毛、生糸などの動物から取れる繊維を好みます。
他にも乾物や粉物も好物なので寝室以外にもキッチンで繁殖することも多く、一度家に入り込むと、どこでも繁殖してしまう虫です。
これが屋外から持ち込まれ、お布団に卵を産み付けると大量発生するということに繋がります。
「そのまま収納してしまったら…」と考えると恐怖ですよね。
収納前のお布団の虫除け
では、お布団を収納する前にしておくべき虫除けとはどんな方法でしょうか?
まずは、カバーを外し洗濯をすることでエサとなるアカや髪の毛などを取り除きます。
日常でもこまめに掃除機をかけることで、この手の虫の繁殖を防ぐことができます。
そして、お布団そのものを天日干しして、お布団の内部まで乾燥させます。
ヒメマルカツオブシムシなどの虫はお布団の表面にいることが多いのですが、ダニとなるとそうはいきません。
そこで役に立つのが布団乾燥機です。
ダニは50℃以上の環境では生きていられません。
布団乾燥機を使い、温度を上げ乾燥させることによってダニを死滅させることができます。
そのあと、念入りに掃除機をかけてください。
ダニは生きているときは吸血などで人体に悪影響がありますが、死骸となってもアレルギーの元となります。
また、喘息の原因になることもあります。
お布団を干した時にお布団たたきでバシバシ叩く、というのはホコリを表に叩きだすことに繋がるのであまりおすすめできません。
こまめに掃除機をかけ、できる限り吸い取るのが良いでしょう。
布団用の虫除けグッズとは
それでは、お布団の収納時に使える虫除けグッズには何があるのでしょうか。
お布団用の虫除けグッズには、主にお布団に挟んで収納できるシートタイプのものと、お布団を収納する袋そのものに、防虫効果が施されているものがあります。
お布団を長期に渡り収納する場合、圧縮袋を使用することも多いのですが、そこに防虫剤を入れておくことで、さらに防虫効果を高めることができます。
シートタイプの防虫剤は、お布団と一緒に折りたたむことで効果が発揮されます。
しかし、お布団用でない防虫剤を使用する際には香りの強いものを使用すると、お布団ににおいが移ってしまうので注意が必要です。
香りが強くないものでも、防虫剤そのもののにおいがお布団に移ってしまうと、いざお布団を使用する時にあまり気分の良いものではありません。
できるだけ、「布団用」と表示された防虫剤を使用しましょう。
また、羽毛布団を圧縮袋に入れて収納するのは良くありません。
羽毛が持つ空気を含む力が圧縮されることによって失われ、保温効果が少なくなってしまいます。
羽毛布団の収納には圧縮をしない専用のカバーを使用しましょう。
羽毛布団専用のカバーには防虫効果が施されているものもあります。
上手に選んで、お布団を長持ちさせましょう。
収納中のお布団の虫除けと乾燥
お布団を収納してしまったらそれで終わり、と思っていませんか?
お布団は一度しまってしまったら次に使用するまで収納しっぱなしでは良くありません。
そうしたお布団は、ニオイが発生してしまうことが多いものです。
また、圧縮袋に入れていた場合、空気が入り込んで膨らんでしまうこともあります。
そうなると、折角の虫除け効果も上手に発揮されません。
時折、押し入れから出し、お布団を干したり風に当てたりして乾燥させ、衛生的に保管しましょう。
その際に一緒に入れておいた防虫剤を交換しましょう。
面倒な作業ですが、こうすることでダニやカビ、ニオイの発生を防ぐことができます。
また、収納中に起きてしまった異変にも、いち早く気づくことができます。
お布団を長持ちさせるためにはこうした手間も必要です。
収納する場所にも注意が必要!
お布団の防虫剤を使用しても、お布団を収納する場所が、虫の発生しやすい場所であれば意味がありません。
押し入れにお布団を収納する際に、そのまま入れておくと湿気が溜まり、ダニの発生しやすい環境になります。
できるだけ湿気が溜まらないようにするため、除湿剤を使用するのも防虫に役立つでしょう。
また、押し入れ専用の虫除けシートもありますので、活用すると良いでしょう。
除湿と防虫が、一枚でできるものも販売されています。
梅雨から夏にかけての押し入れやクローゼットは湿度が高くなることは安易に予想できますが、冬でも油断は禁物です。
部屋と押し入れとの温度差から結露ができやすく、乾燥しているはずの冬でも湿気が多くなってしまいます。
時々扉を開け、風を送り込み湿気を払いましょう。
ちなみに、ボックスタイプの除湿剤を置いておくだけで、ずいぶん違います。
目に見える形で吸い取った湿気が見えると、驚くほど溜まっていたりします。
大切なお布団をカビや虫から守るために、収納場所にも気配りが大切です。
お布団の収納には虫除け対策も必須
いかがでしたか?
季節の変わり目になるとお布団を片付けますが、ちょっとしたことで虫の発生を防ぐことができることがわかりましたね。
手軽に買い替えることができないものだからこそ、収納する時に気を配り、大切にしていくことができます。
市販の虫除けグッズを賢く使い、長くお布団を使用したいものですね。