高温多湿のお布団の中はダニが好む環境で、寝汗の成分や皮脂、フケなどの餌が豊富なことからもまさにダニの温床です。
ご家庭で手軽に使えるお布団専用の乾燥機は、天候や時間帯を選ばずに、ダニ対策にも効果があるといわれています。
ダニ退治のための頻度と、ダニ予防のための頻度の違いを比較し、布団乾燥機による上手なダニ対策についてご紹介していきます。
さらに、ダニ対策としての効果を上げる注意点などもご紹介します。
お布団の中はダニがいっぱい!
お布団の中は、ダニが最も繁殖しやすい場所といわれています。
人は、眠っている間にコップ1杯もの汗をかいています。
この寝汗によってお布団の中は湿気を帯びているうえに、眠っている間に体温が上がって温かくなり、高温多湿の環境になります。
一般的に、ダニの繁殖しやすい環境は温度20~30℃、湿度60~80%といわれていますので、まさにお布団の中はダニには最適の場所ですね。
また、寝汗の成分や皮脂、フケや髪の毛などを餌にして、ダニはどんどん増えていきます。
肌に直接触れるお布団が、これらのダニの餌の宝庫であるということもご理解いただけると思います。
さらに、梅雨の時期などは温度も湿度も高く、ダニが繁殖しやすい環境なうえに、屋外での天日干しができないため、お布団のメンテナンスには頭を悩まされますね。
そんなときに便利なのが、お布団専用につくられた乾燥機です。
ここでは、布団乾燥機を使ってのダニ対策について考え、特にどれくらいの頻度での使用が効果を発揮しやすいかをまとめてみました。
ダニが死滅する温度!お布団用の乾燥機の効果は?
そもそも、布団乾燥機を使ってダニを死滅させることは可能なのでしょうか。
ダニは60℃以上で死滅させることができるといわれています。
また、50℃でも、20分間以上その温度を保ち続けると死滅するというデータもあります。
これらのデータを踏まえて、布団乾燥機を使ってのダニ対策について考えてみましょう。
一般的にお布団専用につくられている家庭用の乾燥機は、最大温度が約70℃までに設定されています。
また、メーカーや機種によってももちろん異なりますが、このような布団乾燥機には「ダニ対策コース」がついていて、60~70℃の温風が出るようになっているものがほとんどです。
取り扱い説明書をよく読んで、指定された所用時間をきちんと守れば、ダニの死滅温度である60℃を超える布団乾燥機の使用は、お布団の中のダニ退治に効果があるといえますね。
しかし、1回布団乾燥機をかけただけでは、お布団の中の全てのダニが完全に死滅するといい切ることが難しいのが現状です。
そこで、ダニ対策として布団乾燥機を使用するのに、どれくらいの頻度が効果的かということが問題になってきます。
次章から、頻度について考えてみましょう。
お布団専用の乾燥機でダニ対策!目的によって異なる頻度!
布団乾燥機によるダニ退治の効果をみるため、実験を行ったというデータがあります。
8月の1ヶ月間、週に1回の頻度で6時間布団乾燥機をかけた敷布団と、何もダニ対策をしていない敷布団を比較したというものです。
この実験では、布団乾燥機を使った敷布団の中のダニの数は、何もダニ対策をしていない敷布団の3分の2程度まで減少したようです。
この実験からも分かるように、お布団の中のダニを完全に死滅させることは、なかなか難しいことが分かります。
また、週に1回という頻度では、ダニを死滅させるには少ないということも分かりますね。
お布団の中のダニを死滅させる場合と、ダニの繁殖を予防する場合では、その頻度は明らかに変わってくることも想像がつきます。
確実にお布団の中のダニを死滅させたいのなら、お布団専門のクリーニング業者などへの依頼をおすすめすることになります。
ご家庭では到底真似できない、確かな特殊技術と専用の洗浄機や乾燥機を使って、完全にダニを退治してくれるはずです。
ダニ退治!お布団専用の乾燥機の頻度は?
まず、ダニ退治のために布団乾燥機を使う場合を考えてみましょう。
人を刺すのは、ツメダニという種類のダニです。
実際には、お布団の中にこのツメダニが繁殖するのは稀ともいわれているのですが、室内でペットを飼っているご家庭の場合、この種類のダニが大量に繁殖することもあり得ます。
お布団を使用した後に肌が腫れていたり、強いかゆみがあるようでしたら、ダニに刺されたと考えてすぐにでもお布団のダニ退治を行うことをおすすめします。
もちろん天日干しも効果がありますが、その日の天気にも左右されますし、日中家にいない方などには、ご家庭で使えるお布団専用の乾燥機は本当に重宝します。
前章で触れた実験のデータからも、1回布団乾燥機を使うだけではダニを完全に死滅させるには至らないことが分かっています。
具体的には、ダニ対策コースで朝晩2回ずつ、各製品に記載されている所要時間を目安に行ってください。
さらに、これを3日間連続して行います。
各メーカーのそれぞれの製品ごとに、ダニ退治への効果の違いがあることを考慮したうえで、少々やりすぎと思えるぐらいの回数と頻度で徹底的に行えば、より確実な結果が出るはずです。
大量発生した生きたダニを退治するには、布団乾燥機を使う頻度をかなり多くし、一気に行うことが重要です。
ダニ予防!お布団専用の乾燥機の頻度は?
お布団の中のダニ予防のために、布団乾燥機を使う場合はどうでしょうか。
「アレルギーをもっているから、できる限りダニの繁殖を抑えたい・・・」
「赤ちゃんが使うベビー用のお布団のダニが心配・・・」
「昼間は仕事で家にいないから、天日干しする時間がない・・・」
このような理由から、ダニ予防のために、お布団専用の乾燥機を購入された方も多いのではないでしょうか。
もちろん、頻度や回数が多ければその分効果も出やすくはなりますが、ダニ予防を目的にするのなら、布団乾燥機のダニ対策コースを毎日使うまでもありません。
ダニの発生しやすい夏場は1週間に1回ほど、温度の低い冬場は2週間に1回の頻度で布団乾燥機を使えば、十分といわれています。
しかし、寝室で加湿器とエアコンを使用しているのなら、冬場でもあまり頻度を下げない方がいいでしょう。
寝室の温度と湿度を考慮して布団乾燥機を使用する頻度を調節し、1週間に1回が無理なら2週間に1回に頻度を下げてでも、定期的に継続することが重要です。
お布団のダニ対策!注意点は2つ!
ダニ対策としてお布団専用の乾燥機を使う場合、以下の2つのことに注意しましょう。
1つ目は、必ずお布団の両面に使用するということです。
布団乾燥機で温風を送ると、お布団の熱処理されている面にいたダニは、温風の届きにくい裏側に逃げていきます。
両面にしっかり温風を送ることでダニの逃げ場がなくなり、その効果も格段に上がります。
2つ目は、ダニ対策として布団乾燥機を使った後は、必ず掃除機でお布団を吸い取るということです。
温風をかけて乾燥させたままのお布団の中は、ダニの死骸やフンが残ったままの状態です。
このダニの死骸やフンはダニアレルゲンと呼ばれ、接触したり吸引することで、アレルギー性鼻炎や喘息などの症状を引き起こします。
ダニ対策は生きたダニを死滅させることだけでなく、その死骸やフンまでをしっかり取り除くことがとても重要です。
布団乾燥機を使用する頻度に気を付けたうえで、この2点をしっかりと把握してひと手間加えたダニ体策を行ってください。
毎日お使いになるお布団で、安心で快適な眠りを手に入れましょう。
心地よいだけじゃない!ダニ対策にも布団乾燥機!
布団乾燥機を使うと、お布団はふっくらと柔らかな質感を取り戻します。
梅雨の時期などは、お布団を干したくてもなかなか天日干しできないのが悩みの種ですが、布団乾燥機があればこの悩みも解決です。
さらに、70℃もの温風の「ダニ対策コース」を使えば、お布団の中のダニ退治や、ダニ予防までできる優れもの。
目的にあった布団乾燥機の頻度をしっかり把握し、ご家庭で上手にお布団のダニ対策をしましょう。