ニュースでよく耳にする「火事」ですが、コンセントからの発火が原因となっていることが多くあります。
また、お布団の上に位置するコンセントには、十分に注意しなくてはいけません。
この記事では、コンセントまわりの火事の原因と危険を避けるための対策をお伝えします。
自分は大丈夫だと思い込まずにぜひ一読ください。
火事の危険性①お布団の上に位置するコンセントは要注意!
お部屋の中をぐるりと見渡してみてください。
お布団の上にコンセントが位置する場合は注意が必要です。
そこには、火事の原因ともなる「トラッキング現象」が発生する危険性が潜んでいるかもしれません。
トラッキング現象とは、ホコリやゴミがコンセントの差込口に溜まり、湿気を吸収することで漏電し、発火する現象のことです。
このようなトラッキング現象が発生しときに、お布団などの可燃物があると火花が引火し、瞬く間に火事にまで発展してしまうことがあります。
そんなことまさか自分には起こるわけがないと思っていたら大間違いです。
トラッキング現象による火事は、電気機器を使用しているときに限らず、電源がOFFになっていてもコンセントにプラグが差さっている状態では起こり得ます。
可能であれば、お布団の上にコンセントがくるようなインテリアのレイアウトは避けるようにしましょう。
火事の危険性②お布団の上でスマートフォンの充電はNG!
お布団の上にコンセントが位置していると便利なものと思いがちです。
よくあるのは、睡眠中にスマートフォンの充電をして、朝の目覚ましはスマートフォンのアラーム機能を使って起きるというパターンです。
そんなとき、そのスマートフォンを枕元であるお布団の上に置きがちですね。
細かいようですが、これにも注意が必要です。
1つは、前項でもお話ししたとおり、トラッキング現象による火事の危険性です。
もう1つは、スマートフォン自体が持つ、熱による火事の危険性です。
充電の際中や起動したままにしているアプリがあると、スマートフォンは多少の熱を持つものです。
そのスマートフォンを、寝ているうちにお布団や毛布で覆ってしまうとさらに熱くなり、やけどをしたりお布団が焦げたりするケースがあります。
最悪の場合、発火してお布団が燃える危険性も否定できません。
また、スマートフォンを充電中に熱いと感じるほどの熱を持つ充電器は、故障や不具合を起こしている可能性があります。
そのような充電器を使い続けることは危険です。
お持ちのスマートフォンに合った純正の充電器を再度購入して使用するようにしましょう。
火事の危険性③お布団の上のコンセントからタコ足や延長コードを使う!
お布団まわりでは、スマートフォンの充電、電気毛布の電源、電気ストーブの電源など、たくさんの電気機器を使っている方もいるかもしれませんね。
そんなとき、タコ足配線や延長コードを使っていませんか。
タコ足配線はたくさんのプラグが使えて便利ですが、使い方によっては大変危険です。
定格容量以上に電力を使ってしまうと、負担が大きくなり、発熱や発火、さらには火事の原因になります。
また、延長コードを使っている場合、お布団をまたいでいる状態ではありませんか。
睡眠中に寝返りをうった際に、延長コードが足に絡んで引っ張ってしまうと、コンセントとプラグ、またはプラグと延長コードの接触不良を起こしてしまうかもしれません。
接触不良を起こすと発熱し、いずれ発火する可能性があります。
これらの危険性を避けるためにも、お布団の上に位置するコンセントでのタコ足配線や延長コードの使用はおすすめできません。
お布団の上だけでない!コンセントから発火する場所
これまで、お布団の上にあるコンセントの危険性についてお話ししてきました。
しかし、コンセントから発火し火事になる恐れのある場所はほかにもあります。
お家の中で、トラッキング現象が発生しやすい場所を把握しておきましょう。
・冷蔵庫などコンセントを長い年月電源プラグが差されたままのコンセント
・テレビの裏側など埃が溜まりやすいところにあるコンセント
・エアコンや暖房など結露が起こりやすい場所にあるコンセント
・台所や洗面所など湿気の多い場所で使用しているコンセント
・加湿器を使用している付近にあるコンセント
・金魚や熱帯魚などの水槽に使用している電気機器のコンセント
・ペットを飼っている場所にあるコンセント
これらの場所で使用している場合は、しっかり対策をする必要があります。
次項では、火事などの危険を避けるための対策についてお伝えします。
トラッキング現象が発生しやすい場所の対策とは?
お布団の上でのトラッキング現象と同様に、前項で挙げた場所では注意が必要です。
トラッキング現象は、ホコリと湿気があれば季節や時期に関係なく起こり得る現象です。
では、火事のような最悪の事態にならないためには、どのような対策をしたら良いのでしょうか。
ポイントは、「普段の掃除」と「日頃の手入れ」です。
①コンセントまわりの定期的なお掃除
②冷蔵庫など24時間通電し長い年月電源プラグを差しているものは、一度プラグを抜き、乾燥した布でプラグを拭き取り、ホコリやゴミを取り除きましょう。
③電気機器などを使用した後は、スイッチをOFFにし、コンセントからプラグを抜いておきましょう。
④コンセントやプラグ、コードが異常に熱いことに気づいたら、すぐに使用をやめ、電気店や専門の業者さんに点検してもらいましょう。
⑤プラグを差しているコンセントの付近に可燃物を置かないようにしましょう。
暮らしの中でこれらのことを意識するだけで、コンセントのトラッキング現象の対策ができます。
トラッキング現象は、不在宅でも発生の危険性があるため、十分に対策をしておきましょう。
コンセントにホコリを溜めない便利グッズ
お布団の上だけではなく、お家の中にはトラッキング現象が発生しやすいコンセントがたくさんあります。
トラッキング現象を発生させないためには、ホコリやゴミを溜めないことが第一ですが、便利なグッズも上手に取り入れることもおすすめです。
火事などの恐ろしいトラブルを引き起こさないよう、しっかり対策しておきましょう。
●コンセントカバー
電源プラグを差したまま付けられるカバーなら、ホコリが溜まらず、お布団で覆ってしまったとしても、熱がこもることがありません。
赤ちゃんやペットのいるご家庭にもおすすめです。
●穴キャップ
カバーのようにまるごと覆ってしまうのではなく、穴に差し込むタイプです。
色も形も種類が豊富ですので、部屋のインテリアに合わせて選ぶことができます。
●延長コード用ケース
延長コードをそのまま入れて、ホコリやゴミから守り、見た目もすっきりします。
シンプルな白いケースや木製のおしゃれなケースなど、デザインが豊富なのでインテリアにも馴染むのがきっと見つかるでしょう。
全てのコンセントをこまめに掃除するのは大変ですが、このような便利グッズを使うことで、ある程度のホコリやゴミの対策ができますよ。
この機会にコンセントの位置や使い方を改めて見直してみましょう。
お布団の上のコンセントは要注意!
スマートフォンをお布団の上のコンセントから充電する方は多いかもしれません。
そのスマートフォンを枕元に置いて寝ることは、さらなる危険が潜んでいることが分かりましたね。
普段使っている電気機器が「熱い」など、少しでも異常を感じたらすぐに使用をやめてください。
便利な電気ですが、正しく使うことで、安全で快適な生活が守られます。