キッチンの水栓は、長年使っていると水漏れを起こしやすくなります。
水漏れを発見したら、業者さんへ修理を依頼する前にどこから水が漏れているか落ち着いて確認してみましょう。
水漏れ部分が分かれば、ご自身で対処できることもあります。
この記事では、キッチン水栓の水漏れの原因と対処法についてご紹介します。
キッチン水栓の水漏れ対処!あると便利な工具とは?
キッチンの水栓はメーカーによって形状が違い、種類も豊富なので複雑に感じられますが、基本的な仕組みは同じです。
水漏れを発見したら、どこから水が漏れているかよく見てみましょう。
水漏れしている部分が分かれば、ご自身で対処できるかもしれません。
対処をする際にあると便利な工具は次のとおりです。
●精密ドライバー:ハンドルの種類によっては必要になる
●プラスドライバー:ビスを外すときに使う
●六角レンチ:ビスを外すときに使う
●水栓レンチ:水栓そのものを外すときに使う
●スライドレンチ:ナットを締めたり緩めたりする
●ピンセット:水栓内部の細かい部品を取り出すときに便利
これらの工具があると、スムーズに作業できますよ。
また、ご自身で作業をするときの注意点をお伝えします。
・作業をする前には、元栓を閉めて水を止めておくことを忘れないようにする
・ナットやボルトは強く締めすぎないようにする
・部品を取り外した順番を覚えておく
・無理をしない
次項では、水漏れをしている部分をチェックしてみましょう。
キッチン水栓の水漏れ部分から分かる原因とは?
キッチン水栓のどこの部分から水漏れをしていますか?
ここでは、水漏れをしている部分をチェックし、その原因を知りましょう。
●シングルレバー
①シングルレバーの下(レバーハンドルの下から水栓を伝って水が漏れている)
考えられる原因:バルブの故障
②スパウト上部(スパウト上部から水が漏れている)
考えられる原因:ナットの緩み・スパウトの故障・パッキンの不具合・バルブの故障
③スパウト下部(スパウト下部から水が漏れている)
考えられる原因:スパウトの故障・パッキンの不具合
④接続部(水栓から水やお湯を供給する接続部から水が漏れている)
考えられる原因:ナットの緩み
●2ハンドル
⑤吐水口(ハンドルを回したのに吐水口から水がポタポタと漏れている)
考えられる原因:パッキンシール面のゴミ・パッキンの不具合・カートリッジの故障
⑥スパウト付け根(水が出るパイプ部分でもあるスパウトの付け根から水が漏れている)
考えられる原因:スパウトの故障・パッキンの不具合
このようなことが考えられるので、水漏れをしている部分と原因を探るときに、参考にしてください。
次項では、部分別の対処法についてお話しします。
キッチン水栓「シングルレバーの下」と「スパウト上部」からの水漏れ対処法!
キッチン水栓の水漏れ部分を前項として、①~⑥まで挙げました。
原因として考えられるのは、「バルブの故障」「ナットの緩み」「スパウトの故障」「パッキンの不具合」「パッキンシール面のゴミ」でしたね。
ここからは、①~⑥それぞれの対処法についてお話しします。
《①シングルレバーの下》
バルブを交換しましょう。
レバーハンドルを引き抜き、水栓が回らないようにおさえながら、レンチでナットを緩めます。
故障したバルブを新しいものに換え、外した順と逆の手順で本体に戻し固定します。
《②スパウト上部》
どこが原因かチェックしながら作業しましょう。
レバーハンドルを引き抜き、水栓が回らないようにおさえながらナットが緩んでいないかチェックします。
緩んでいれば締め直しましょう。
それでも水漏れが改善されない場合は、レンチでナットを緩め、スパウトやパッキンをチェックし、傷があれば新しいものに交換します。
傷などがない場合は、バルブの故障が考えられるので、バルブを新しいものに交換しましょう。
キッチン水栓「スパウト下部」と「接続部」からの水漏れ対処法!
引き続き、キッチン水栓の水漏れ部分別の対処法をお話しします。
ここでは、③スパウト下部、④接続部についてです。
《③スパウト下部》
パッキンかスパウトのどちらかに問題があることが多いので、順に作業しましょう。
レバーハンドルを引き抜き、水栓が回らないようにおさえながらレンチでナットを緩めます。
まずパッキンを新しいものに交換し、それでも水漏れをする場合は、スパウトも新しいものに交換してみましょう。
外した順と逆の手順で本体に戻し固定しましょう。
《④接続部》
前項で、原因のひとつとしてナットの緩みを挙げました。
緩みがあったらレンチで締め直してください。
このとき、強く締めすぎないように注意しましょう。
改善されない場合は、業者さんへ依頼することをおすすめします。
接続部は難しい部品が多いので、無理をしないようにしましょう。
キッチン水栓「吐水口」と「スパウト付け根」からの水漏れ対処法!
引き続き、キッチン水栓の水漏れ部分別の対処法をお話しします。
続いて、⑤吐水口、⑥スパウト付け根についてです。
こちらは、2ハンドルタイプの場合の対応になります。
《⑤吐水口》
水栓で使われるパッキンの寿命は、大体10年程度と言われています。
まずは、ハンドルを外し、バルブを取り出しましょう。
バルブパッキンのシール面にゴミが付いていたら綺麗に取り除いてください。
また、パッキンに傷などがあれば、新しいものに交換します。
さらに、本体側のパッキンシール面の傷や汚れもチェックしましょう。
それでも改善されないようであれば、カートリッジも新しいものに交換しましょう。
カートリッジの購入の際には、本体の品番が必要になります。
水栓本体のどこかに刻印されていたり、シールが貼ってあるはずです。
もし不明な場合は、水栓メーカーのお客様相談室に問い合わせることもできますよ。
また、品番をインターネットで検索すると、お使いの水栓の取り扱い説明書が閲覧できるかもしれません。
《⑥スパウト付け根》
レンチを使ってナットを緩め、パイプを引き抜きましょう。
古いパッキンを取り除き、新しいパッキンと交換します。
パッキンに傷をつけないように、パイプを本体に取り付け、ナットを締めます。
それでも水漏れをする場合はスパウトの不具合が考えられるので、新しいものに交換してみてください。
急な水漏れに慌てないために予防できることとは?
キッチン水栓の水漏れ部分が判明し、改善すると良いですね。
繰り返しになりますが、上記の方法でも改善されなかったり、原因がどこにあるのか分からないという場合には、無理をせず業者さんへ依頼することをおすすめします。
また、水漏れをしないための予防をすることも大切です。
吐水口にあるフィルターは汚れやすく、ゴミも溜まりやすい部分です。
こまめにお手入れをするようにしましょう。
また、水漏れの原因に多い、パッキンやカートリッジは消耗品なので、時期がくれば交換が必要になります。
急な水漏れが起きると困ってしまうので、前もって交換しておくことも一つの手です。
また、元栓は基本的には開きっぱなしの状態のため、水栓が水をせき止めして負担が大きくなっている状態です。
旅行や帰省で長期間家を留守にするときには、できるだけ元栓を閉めるように心がけると良いでしょう。
水漏れ部分が分かれば対処できるかも?
水漏れに気付くと慌ててしまいますね。
すぐに業者さんへ依頼する前に、水漏れをしている箇所を落ち着いて確認してみてください。
原因が分かれば、ご自身で対処できるかもしれません。
また、部品などを取り外した際は、その順番が分かるように写真を取りながら行うのも良い方法です。
決して無理をしない範囲で行い、不安であれば業者さんに依頼しましょう。