一人暮らしのキッチンでは、作業台にするスペースを確保するのが難しいですよね。
「広いスペースがないから、自炊を諦めている」という方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、一人暮らしの小さなキッチンでも、工夫をすれば作業台を作ることは可能になります。
今回は、作業台のないキッチンでスペースを確保するための方法についてまとめてみました。
一人暮らしのキッチンを広く使うためには?
一人暮らし用の1Kや1LDKの住宅では、お部屋を広く取るためにキッチンスペースを小さく作っているところがほとんどです。
中には、キッチンが廊下の途中や玄関の入り口近くにあって、境目も曖昧だというお部屋は少なくはありません。
そんな小さなキッチンを広く使うためには、ふたつのことを守るようにしましょう。
・ものを増やさない
・すぐに片付ける
一人暮らしの場合、好みの食器やグラスを集めることを楽しみにされる方もいらっしゃるかもしれませんが、実際には一人で使う食器類はそれほど多くを必要としません。
ご飯茶碗とお椀以外にはメイン用の大きなお皿と小鉢があれば、大抵の食事は済ませることができます。
近年はワンプレートご飯のレシピも人気がありますから、盛り付けをおしゃれにすればワンプレートでも楽しく食事を取ることができます。
誰かが遊びにきた時には、紙皿を使うのも良いのではないでしょうか。
また、使用したものは、端からどんどんと片付ける癖を付けましょう。
ひとつを置き放しにすると、ふたつみっつと溜め込む癖が付いてしまうので、散らかる原因となります。
この2点を守るだけで、キッチンのスペースを広く使うことができます。
それでは、次に作業台を広く使うための方法をご紹介していきます。
一人暮らしのキッチンの水切りは縦に設置しよう
一人暮らしのキッチンは、シンクとコンロの間が狭く、作業台のスペースが20~30cmくらいしかないところも多くあります。
そのため、一般的な水切りかごをシンクの横に設置すると、それだけで作業台がいっぱいなんてこともあり得るでしょう。
作業台を丸々使うためには、水切りをシンクの奥に設置するのが一番便利です。
シンクに掛けるタイプの水切りもありますが、作業台のスペースも取れないほど小さなキッチンでは、シンク自体が小さくなるのも避けたいところですよね。
突っ張り棒を使って、シンクの奥の壁を上手に活用しましょう。
今回おすすめしたいのは、ニッセンの「突っぱりマルチラック(箸立て・まな板立て付)」です。
ステンレス製なのでシンク上で使っても錆びにくく、わずかな空間でも有効活用できる優れものです。
2段用や3段用があり、幅も棚の形状も選べるようになっていますが、下段がシェルフタイプになっているものを選ぶと調理中に作業台の補助台として使用することができます。
作業台が小さいのをカバーしてくれる商品なので、一石二鳥と言えますよね。
ツールフックやふきん掛けが付いているのも嬉しいポイントです。
一人暮らしのキッチンは壁や窓をふんだんに利用しよう
水切りの位置が定まったら、食器類やスパイス類の収納を考えてみましょう。
食器類はキッチン下や食器棚を活用すれば良いのですが、調理中に使うスパイス類は奥にしまい込むわけにはいきませんよね。
一人暮らしといえども、調理に使く道具やスパイス類だけは、一般家庭と同じようにたくさんの種類が必要となります。
出しておかなければ、それこそ自炊をするのが嫌になってしまいそうですが、作業台のところに並べてしまうと調理スペースをやはり圧迫してしまうことになります。
そこで、キッチンに窓があるようならば窓部分を、窓がない場合には壁を活用して、スパイス類を調理しやすいように並べてみましょう。
窓枠に既製品の棚を置いても良いのですが、そのまま置くのは少し安定さに欠けますし、使っている途中で落ちてくる危険性があります。
そこで、ディアウォールという2×4材用のアジャスターを使って、上下に突っ張る形で柱を2本作り、そこへ梯子のように板を渡してスパイス用の棚を作ってみましょう。
こちらは、壁や天井を傷付けることがないので、賃貸住宅でも安心して安定した棚を作ることができます。
また、スパイスや小さな食器程度であれば、渡す板も釘付けの必要がなく、接着剤で簡単に付けることができます。
作業台が全くない!そんな時はシンクの上をそのまま活用しよう
さて、水切りもスパイス類も全て邪魔にならないところにセットして、作業台を丸々使えるようになったとします。
しかし、それでもまな板を置いただけで作業台が全て潰れてしまったり、そもそもキッチンのシンクとコンロの間に、作業台となるスペースがない場合もあります。
そんな時は、コンロの上に板を乗せて作業台にする方法があります。
しかし、コンロを潰してしまうと今度は鍋などを置けなくなってしまい、効率的ではありませんよね。
やはり、ここはシンクの上をそのまま作業台として使用するのが効率が良いでしょう。
シンクの上を作業台とする場合、サイズに合わせたベニヤを用意し、置きます。
そうすることで、水切りトレーや水切りを渡してその上でまな板を使う方法があります。
ただし。強度を考え、ベニヤの枚数を何枚か合わせて作るのが良いでしょう。
また、水切りとまな板が一体型になっている商品もあります。
浅い水切りカゴの上にまな板が付いているタイプのものもありますが、まな板に水切りボウルが一体化しているものは、食材を切ってそのままボウルに落とし込めるので、使い勝手が良いですね。
プログレッシブの「シンク用カッティングボード コランダー付」などは、コランダー部分が取り外すことができて、収納時にはたたむこともできるので人気も高い商品です。
一人暮らしであれば、コランダーのサイズは十分だと考えます。
コンロに鍋を用意しておけば、流れるように作業ができそうですね。
収納と作業台を兼ねたカウンターの設置をしてみよう
どれだけキッチンから物を減らして、作業台を丸々使うことができたとしても、キッチンで作るのは単純な料理だけとは限らないので、どうしても作業スペースが足りないことがあるかもしれません。
そんな時は、やはり作業台をもうひとつ作った方がストレスなく調理ができそうです。
廊下のような細い場所にキッチンがある場合は難しいかもしれませんが、一人暮らしの1Kや1LDKのお部屋ならば壁付けキッチンのところも多いでしょう。
収納も兼ねたカウンターを作って、お部屋との仕切りに使うのも良いかもしれません。
作るといっても、カラーボックスに作業台となる天板を設置するだけでできますので、DIY初心者でもそれほど難しいことはありません。
カラーボックスを2~3個並べて、ホームセンターで切り出した天板を乗せ、L字金具で天板とカラーボックスを固定すれば、あっという間に作業台付きの収納ボックスができあがります。
カラーボックスの中には蓋付きのスクエアボックスを入れて、キッチン用品を収納することができますし、カラーボックスのサイズならば鍋やフライパンのように大きなものを収納することもできます。
カゴを入れて食器類を収納すれば、食器棚を他に設置する必要もなくなりますね。
キッチンが狭くてカウンターが作れない時は可動式の作業台を
キッチンに作業台を作りたいのはもちろんだけれど、前述した通り廊下にキッチンが付いている場合や、作業台を設置できるような広さを取れないキッチンの場合もあります。
そのような場合には、固定式のキッチンカウンターを作るのは難しいので、可動式のワゴンを作業台として使うようにしましょう。
キッチンで作業台にも使えるテーブルとキャスターが付いた商品というのは意外に多く、デザイン性にも富んだものがたくさんあります。
しかし、一人暮らしのキッチンではあまり大きなものは置くことができませんよね。
また、作業台の下にあまりたくさんのものが収納できるのものは重いので、動かすのが億劫になってしまうかもしれません。
可動式の場合には、シンプルに調理器具だけを収納するタイプがおすすめです。
今回特におすすめしたいのは、ディノスの「ステンレス作業台ワゴン」です。
ステンレス製なので水に強くサッとひと拭きできるのが良いですし、高さが85cmと一般的なシンクの高さと同じなのも使いやすいポイントです。
浅い引き出しが付いているので、調理中に使用するカトラリーやラップ、ホイルなどを収納しておけるのも嬉しいですね。
キャスターにストッパーが付いているので、固定時も安心して使えます。
毎日をストレスフリーに
毎日の食事で自炊ができないのは、健康的にも金銭的にもあまり良いことではありません。
しかし、ストレスを抱えながら毎日食事を作るのはつらいことですよね。
キッチンの作業台を上手に使えないと、調理以外の部分でストレスが溜まってしまいます。
小さなキッチンでも工夫して作業台をしっかりと確保して、ストレスフリーの毎日を送れるようにしたいものですね。