キッチンの換気扇掃除はなかなか手強いものですが、換気扇フィルターを使えば汚れが減り、換気扇掃除の回数を減らすことができます。
しかし、いざフィルターを買いに行くと、たくさん種類があってどれが良いのか迷ってしまうものです。
しかも、使い方次第では部屋を汚す原因にもなります。
ここでは、キッチン用換気扇フィルターの種類と意外な落とし穴をご紹介します。
キッチンの換気扇用フィルター使用時にやってはいけないこと!
キッチンの換気扇フィルターを使う時に1番やってはいけないことは、「焦げ茶色になるまで使うこと」です。
キッチンの換気扇は、料理中に出た水蒸気や霧状の油を集めて外へ排気するのが主な仕事です。
この時、フィルターが汚れていると、空気の入り口にふたをしていることになります。
そうすると、空気の吸い込みが悪くなり、フィルターに弾かれた水蒸気や油滴が部屋中に広がって、壁やカーテンに付着します。
その結果、壁やカーテンが薄汚れたり臭いが付いたりカビが生えたりして、かえって部屋を汚すことになってしまうのです。
部屋を汚さないために付けた換気扇フィルターが原因で、部屋を汚してしまっては本末転倒です。
もし、何ヶ月もフィルターを交換してない方がいたら、すぐに外してしまいましょう。
優先すべきは部屋をきれいに保つことです。
慌てず数日後にフィルターを付け直しても十分間に合います。
「そんなに汚れてないのに、もったいないな」と思うくらいの状態で交換することが、効率的に油滴を集め、かつ部屋を汚さないで済むコツなのです。
キッチンの換気扇フィルターの交換時期は?
では、どれくらいの間隔でフィルターを交換すれば良いのでしょう。
毎日の色の変化は分かりにくいものですし、1度付けてしまうと安心して、つい存在自体を忘れてしまいがちなのが換気扇フィルターです。
ですから、期間を決めて交換することをおすすめします。
キッチンの換気扇フィルターの交換の目安は、どのフィルターでも1ヶ月となっており、「1ヶ月に1回交換する」のが理想です。
しかし、キッチンの使用頻度も交換の時期に関係してきます。
キッチンの使用頻度による交換の目安は、以下の通りですので参考にしてください。
【1ヶ月】
・揚げ物が多い
・大家族
・毎日フルにキッチンを使う
【2ヶ月】
・揚げ物はあまりしない
・料理は毎日はしない
【3ヶ月】
・料理はたまにするだけ
もちろん、汚れ具合を見て交換時期を判断すれば、フィルターのパフォーマンスは上がります。
交換のお知らせ機能が付いたものもありますので、そういったフィルターを選ぶのも選択肢の1つです。
また、厚みのあるものは薄手のものより長く使える傾向にありますので、交換の手間を減らしたい方は厚手のフィルターを選ぶと良いでしょう。
キッチンの換気扇の種類
キッチンの換気扇フィルターを使う時には、交換回数だけでなく、換気扇に合ったフィルターを選ぶことも大切です。
キッチンの換気扇は、大きく分けると2種類です。
1つは、キッチンの壁に穴を開け、そこに直接ファンを取り付けるタイプです。
スイッチを入れるとプロペラ式のファンが回り、シャッターも同時に開いて空気を排出します。
もう1つは、換気扇とレンジフードが一体になっているものです。
プロペラ式の換気扇にレンジフードが付いている場合がありますが、これは一体型ではありません。
一体型はファンが露出しておらず、外側からはレンジフードしか見えないので、そこで判断します。
壁の排気口とファンが離れた位置にあり、ダクトでつながっていますので、ここではダクト式と呼びましょう。
部屋の中央部分にキッチンがあるマンションなど、排気口とキッチンが遠い場合に使われています。
しかし、プロペラ式より静かで換気の効率が良いので、近年ダクト式を選ぶ住宅が増えてきました。
シンプルなプロペラ式の換気扇と違って種類が多いので、フィルター選びで迷うのは主にダクト式の方です。
キッチンの換気扇がプロペラ式の場合のフィルター選び
キッチンのプロペラ式換気扇に付けるフィルターは四角く、換気扇の外枠ごとすっぽり覆う形をしています。
フィルター付き換気扇というものもありますので、もし最初からフィルターが付いている換気扇なら純正フィルターを付けることをおすすめします。
もし、付いていないタイプなら、羽根の直径を測ってフィルターを探しましょう。
プロペラ式はファンが露出していますので、プロペラ式換気扇用のフィルターには、プロペラの羽根にフィルターが触れないよう枠が付いています。
フィルターと枠が一体になったタイプは、バネや付属品で換気扇にそのままフィルターを引っ掛ける方式です。
また、フィルターと枠が別になっているタイプもあり、先に換気扇に枠を付け、その上にシャワーキャップのような形のフィルターをかぶせて使います。
購入する際に換気扇の種類を確認するのはもちろんですが、ダクト式とは形状が全く違いますので、それほど迷わなくて済むでしょう。
適用サイズは、羽根の直径が「30cm」「20cm~25cm」です。
サイズを測る時は、枠の大きさを測らないようにします。
必要なのは、あくまで「羽根(プロペラ)の直径」なので注意が必要です。
キッチンの換気扇がダクト式の場合のフィルター選び
キッチンの換気扇がダクト式の場合には、ガラス繊維フィルターか不織布フィルターのどちらにするのかをまず選びます。
値段が交換回数に影響すると意味がありませんので、値段込みで検討しましょう。
【ガラス繊維フィルター】
備え付けの金属フィルターを外し、専用の枠を買ってフィルターを取り付けます。
フィルターは1cm以上の厚みがあり、その厚みを活かして繊維の密度を変え、立体的に油をキャッチするようになっているので、性能は抜群です。
ただ、ダクト式の換気扇には金属フィルターが2枚から3枚あり、フィルター1枚当たり約500円ですから、不織布に比べると値段は高めです。
代表的なのはダスキンの換気扇フィルターですが、通販でも似た商品を求めることができます。
【不織布フィルター】
シート状の不織布フィルターは、100円均一のお店でも買えるほど、手頃でポピュラーなフィルターです。
備え付けの金属フィルターに貼り付けたり、シャワーキャップのようにかぶせたり、あるいはフードの開口部全体をふさぐように貼り付けたりして使います。
【枠付き不織布フィルター】
金属フィルターと同じ形状の、不織布フィルターです。
枠ごと破棄・交換できるので、ガラス繊維フィルターよりも手間はありませんが、フィルター1枚当たりの値段がさらに高くなります。
不織布の換気扇フィルターはレンジフードの形で決まる!
ガラス繊維フィルターと枠付き不織布フィルターを選ぶ時には、金属フィルターの縦横サイズが必要です。
しかし、シート状の不織布フィルターを買う時には、自宅キッチンの換気扇の形(レンジフードの付き方)がどうなっているか分かっていないと、店頭で迷うことになります。
シート状不織布フィルターが使えるのは、「浅型」「深型」「整流板付き」「両面金属フィルター」の4種類です。
どんな形の換気扇・レンジフードなのか見てみましょう。
「浅型」:コンロの真上にファンが取り付けられているタイプ
「深型」:金属フィルターが2枚3枚、正面に並んでいるタイプ
「整流板付き」:金属フィルターの手前に金属板(整流板)がかけられているタイプ
「両面金属フィルター」:レンジフード内に出っ張りがあり、そこに金属フィルターが向かい合わせに付けられているタイプ
どのフィルターのパッケージにも、対応する換気扇が写真付きで載っていますので、サイズと形を照らし合わせて選びます。
「浅型」の換気扇には、浅型専用の換気扇フィルターもありますので、そちらを選んでも良いでしょう。
対応するものを見つけたら、後はフィルターのセット方法を選ぶだけです。
張るタイプかかぶせるタイプかはお好みです。
きれいにセットできて手間のかからないものが、交換の楽な良いフィルターです。
フィルターを上手に使って、換気扇も部屋もきれいに保とう!
キッチンの換気扇フィルター選びは、換気扇の形が分かっていればそれほど大変なことではありません。
重要なのは、フィルターを適切に交換できるかどうかです。
理想のフィルター交換回数は、1ヶ月に1回です。
効果的に油滴をキャッチするために、交換のしやすさを念頭に置いてフィルターを選んでください。