ダイニングやリビングを見渡すことのできる対面式のキッチンは憧れますね。
最近では、そんな対面式キッチンの前にカウンターがついていて、椅子が並べられている光景を見かけることも多いと思います。
そんなキッチンカウンターの用途とは、食事スペースでしょうか、作業スペースでしょうか。
今回は、キッチンカウンターの用途と上手な活用法についてお話しします。
キッチンカウンターの役割
おしゃれなインテリアでよく目にするキッチンカウンターですが、その前に並べられた椅子を見ると、やはり家族がそこで食事をするようなイメージが沸くものです。
しかし、実際のところ、多くの世帯では夕飯を囲むのはダイニングテーブルが多いそうです。
そうなると、キッチンカウンターはどんな目的で設置され、どのような使われ方をしているのか気になりますね。
まずは、実際の使用例を見てみましょう。
①食事スペース:テーブル変わりに使って朝食やおやつなどの軽食をとる
②配膳スペース:料理を出したり片付けをする際の一時的な置き場所
③作業スペース:PCや読書、学習などの作業場所
④調理台の目隠し:キッチンカウンターからの立ち上がり部分でシンク周りの目隠し
⑤収納スペース:ダイニング側のカウンター下を収納として活用
このように、キッチンカウンターにはさまざまな用途がありとても魅力的ですね。
しかし、1つのカウンターでこれら全てのことに対応できるわけではありません。
例えば、食事をするなら一般的なダイニングテーブルの高さは70cm前後になります。
目隠しとしても利用するならば、110cm程度の高さが必要です。
そのため、キッチンカウンターで何をしたいのか、用途を決めることが大切になります。
次項では、用途による適切な高さについて考えてみましょう。
用途で決めるキッチンカウンターの高さ
新築やリフォームでこれからキッチンカウンターを取り付ける場合には、見た目などの好みよりも、用途を明確にしましょう。
用途が決まればおのずと「高さ」が決まります。
また、現在お住まいのお家のキッチンカウンターの高さはどのくらいですか。
高さに合わせた使い方をすれば、上手な活用ができるはずです。
■用途:目隠し・食事の準備や配膳・収納
《キッチンのワークトップより高い位置のカウンターがおすすめ》
最大のメリットは、シンク周りを見えなくすることで生活感を隠せることです。
そのため、リビングからの見た目もすっきりするでしょう。
また、カウンター下には収納を確保することができます。
しかし、カウンターを高くしすぎてしまうと圧迫感が出てしまい、配膳などがしづらくなってしまうので、注意が必要です。
■用途:食事・作業
《キッチンのワークトップより低い位置のカウンターがおすすめ》
キッチンカウンターで食事をとりたい場合や、椅子に座って作業をしたい方には低い位置がおすすめです。
この場合は、カウンター下の収納はない方が使い勝手が良いでしょう。
■用途:調理・食事・作業・食事の準備や配膳
《キッチンのワークトップと同じ高さのカウンターがおすすめ》
デザイン性と作業性に優れた高さで、調理も食事も片付けもフラットな広い面積を使えます。
調理台の目隠しはできないので、頻繁な片付けやお手入れは必須です。
また、キッチンのワークトップと同じ高さになるので、座る場合にはハイチェアが必要になります。
キッチンカウンターの人気サイズ!奥行30cmでなにができる?
前項では、キッチンカウンターの用途にあった適切な高さについてお話ししました。
ご自身やご家族がどのようにカウンターを使うのかイメージをして、ライフスタイルに合った用途を選んでみましょう。
ここからは、用途別に詳しく見ていきましょう。
キッチンカウンターでよく見るのは奥行30cmほどのものです。
このサイズはリビング・ダイニング側に圧迫感を出すことなく設置できるので、人気の高いサイズです。
30cmの奥行とは、お皿が一枚置けるくらいです。
そのため、食事の準備や配膳には重宝するでしょう。
また、収納としても十分活用できますし、高さが確保されていれば目隠しとしても問題がありません。
しかし、30cmというのは思いの外窮屈に感じられるので、大勢での食事や作業には不向きとも言えます。
食事・作業を目的としたキッチンカウンターとは?
冒頭でも触れましたが、キッチンカウンターで夕飯をとるという方は少ないようです。
それは、本格的な食事となると、自然とお皿の数も増えるためキッチンカウンターのサイズでは収まりきらないことが理由です。
しかし、簡単な食事やおやつに活用している方は多いようです。
忙しい朝の時間帯、キッチンカウンターで食事をとれば、配膳も片付けもサッとできてラクですね。
軽食や作業スペースとして使うのであれば、奥行が最低40cmあるとお皿とコップが無理なく並べられるでしょう。
しかし、キッチンカウンターの前に40cmの出っ張りがあり、さらに椅子を置くとなるとなかなかのボリュームになります。
そのような場合、ダイニングテーブルを置いた方が良いケースもあるので、お部屋の間取りや広さを考慮してみてください。
また、キッチンの笠木を利用したカウンターの場合は、高さが1m前後になることもあるので、バーなどで使われているようなハイチェアを使用しましょう。
食事だけじゃない!リビング学習にも最適だった!
キッチンカウンターは食事をするイメージが強いかもしれませんが、実はリビング学習にも最適です。
近年、取り入れるご家庭が多いリビング学習ですが、ダイニングテーブルでしたり、学習机をリビングに置くスタイルもありますね。
キッチンカウンターでのリビング学習は、家事をしながら見守る距離感がちょうど良く、親子共に家事や学習がはかどります。
また、宿題などのサポートをするときも、横に並んで座ることができます。
気を付けたいことは、子供の集中力にも大きく関係する「姿勢」です。
キッチンカウンターの高さは調節することができないので、子供の成長に合わせて高さ調節ができる椅子を使用することをおすすめします。
その場合、「座面」と「足を乗せる台」両方が調節できるものが良いでしょう。
さらに、子供が大きくなりリビング学習をしなくなった後も、大人の書斎コーナーなどとして長く活用できそうですね。
食事・作業・学習に!キッチンカウンターで使えるおすすめの椅子
最後に、キッチンカウンターで使えるおすすめの椅子をご紹介します。
【ダイニングチェアでおすすめ】
●無印良品:チェア(本体)オーク材 幅43×奥行55×高さ81cm
脚部分の天然木の素材感に温もりを感じるベーシックな椅子です。
カバーは別売りで取り外しも簡単なので、食事の際に汚してしまっても気軽にお洗濯することができます。
【ハイチェアでおすすめ】
●Tolix(トリックス)社:H stool(エイチスツール)リプロダクト商品
ヴィンテージ感が漂うおしゃれなハイチェアで、カフェにいるかのような感覚になるかもしれません。
パイン材を古材風にアレンジし、座面はスチール素材のアイアン調です。
流行りのインダストリアルテイストのアイテムです。
【学習椅子でおすすめ】
●アクタス:ティーキッズ チェア
座面と足置きの高さ調節はもちろんのこと、集中しやすくなる前傾姿勢が保てる椅子です。
デザイン性も高いので、お部屋の雰囲気も素敵に彩ってくれるでしょう。
用途を決めてキッチンカウンターを大いに活用しよう
新築やリフォームをお考えの方は、キッチンカウンターの必要性や使い道に頭を悩ませることでしょう。
キッチンの前に設置されていることから、食事をするイメージが強いですが、用途は多岐に渡ります。
用途を決めた上でのキッチンカウンターはきっと長く活用することができるでしょう。
また、現在お住まいのお家にキッチンカウンターがついている場合は、高さと奥行といったサイズ感から用途を絞り、上手に活用したいものですね。