センスあふれる海外のインテリアには、おしゃれな絵が飾ってあることが多いですよね。
家具そのものや、その配置、ファブリックなどで完璧に仕上げたインテリアでも、「絵がないと物足りない」と感じる方も多いでしょう。
インテリア技法のひとつであるフォーカルポイントというものを使い、人の視線を集中させる効果が、お部屋に飾る絵にはあるのです。
額に入った絵も素敵ですが、魅せるアートパネルにすると雰囲気が違って見えます。
また、絵だけでなくパネルに布を貼ったファブリックパネルというのも人気です。
そこで今回は、アートパネルなどのアイテムについてご紹介していきます。
アートパネルと額に入った絵では何が違うのか
建築や造園・園芸などで使われるフォーカルポイントという言葉は、視線がもっとも集まる見せ場のことを指します。
インテリアのフォーカルポイントである絵を飾る場合は、額に入れるのが一般的とされていますが、アートパネルは額に入っていません。
アートパネルと額に入った絵の大きな違いは、インテリア全体に与える印象の違いです。
額に入った絵は、絵と同時に額縁の存在感も無視できません。
高価な絵であれば、額縁も高価になり存在感もより増し、絵を守るような形で額縁の奥に絵が存在している、という感じになります。
主人公である絵のみのアートパネルは、「額がない」ということで、絵そのものの存在感が前面に表れます。
そして、パネルには厚みがあるため、前面に絵が主張してくる、つまり立体的に見えるという特徴があります。
ただし、守るもの、つまり額がないということでカジュアルな雰囲気のインテリアになります。
堅苦しさを取り払い、インテリアに解放感や自由な雰囲気を与えてくれることにもなります。
また、額縁がないということは、額縁自体の色やデザインと、お部屋全体の雰囲気の相性を考える必要がなくなります。
そういったことを考えなくても良いということもあり、気軽に絵を飾ることができるのです。
絵やアートパネルの色の選び方
インテリアにとって、イメージを大きく左右するのはスタイルと色です。
スタイルとは、たとえば、モダン風やクラシック風、ガーリー風などです。
もちろん、全体の色も大切ですよね。
額縁に入った絵もアートパネルも、お部屋に入ったときに人の目がパッとそちらに向くことになるので、スタイルやカラーコーディネートがとても大切です。
「既成概念に囚われないで、あえてスタイルを外してみても良い」と思われがちですが、洋服などのファッションと違い、お部屋のスタイルにマッチさせたほうが間違いはありません。
斬新なイメージを出したい場合は、色使いで表現してみましょう。
価格も比較的安いアートパネルなら、冒険しやすいですね。
冒険と聞くと、多色使いを思い浮かべる方も多いかもしれませんが、冒険はそれだけではありません。
たとえば、ソファやテーブルとアートパネルやファブリックパネルの色を揃えると、とてもシックなイメージのインテリアになります。
それに加え、ソファの上のクッションや飾る花の色や花瓶などの色まで揃えると、多色使いよりもインパクトある雰囲気になるかもしれません。
スタイルを外すのではなく、調和をほんの少し外してみてはいかがでしょうか。
ただし、一番失敗が少なくて、好感度が高いのは、ソファやファブリック、壁の色と絵やアートパネルの中の一色を合わせることです。
ファブリックパネルで絵を飾るメリット
アートパネルとは別に、ファブリックパネルというものがあります。
アートパネルと似ていますが、素材が違います。
ファブリックパネルは、「キャンバスに布地を貼ったもの」とイメージしていただければ、よくわかると思います。
しかし、「ファブリックパネル」で検索して「アートパネル」が出てくることもあるので、あまり変わりはありません。
ただ、ファブリックパネルの場合は、絵になっていなくても、お気に入りの柄の生地でも良いのです。
もちろん、風景や動物、幾何学模様の布など、お好みのファブリックパネルを選ぶこともできます。
ファブリックパネルで、アートパネルよりさらに自由な雰囲気のインテリアにすることも可能です。
高価な絵画ではなくても、ファブリックパネルでセンスアップされたインテリアを作ることはできます。
そして、飾り方も壁にかけるだけでなく、ベッドサイドやリビングに立てかけておくという方法もあります。
高価な絵画では、さすがにこういった飾り方はできませんが、ファブリックパネルなら安心して飾れることができるでしょう。
自分でも作れるファブリックパネルでオンリーワンのインテリア
絵がなくてもフォーカルポイントのあるインテリア作りはできます。
それは、お気に入りのファブリックを絵画のようにインテリアに配置するという方法です。
ファブリックパネルなら、お気に入りのデザインの布を選び、自分で作ることができますよ。
作り方はとても簡単で、しかも低価格ですので、簡単にご紹介しましょう。
ファブリックパネルを壁掛けタイプにするなら、素材は発泡スチロール、立てかけタイプの場合はコルクボードか木版がおすすめです。
必要な道具はタッカーと、壁掛けタイプなら両面テープ付きのフックです。
発泡スチロールは軽いので、壁に穴を開けなくてもフック数個で大丈夫です。
フックのかける部分を垂直に伸ばして壁に貼り、伸ばした部分を発泡スチロールに差しこむだけなので、とても簡単です。
その際に注意することは、布にきれいにアイロンをかけるのを忘れないようにすること、布は発泡スチロールの大きさと厚みを考えることです。
布を発砲スチロールに貼り、周囲を折り曲げて、裏でタッカーで留められるだけの大きさを確保しなくてはいけません。
そして、貼り方のコツとしては布を床に置き、その上から発泡スチロールを置くようにします。
発泡スチロールを床に置いて、その上から布を貼ると歪みやシワを作る原因になり、やりにくいので気をつけましょう。
お気に入りのポスターを絵画替わりに!インテリアのアクセント
アートパネルやファブリックパネルより自由度が高く気軽に飾れるのは、インテリアポスターです。
ポスターはインテリアアイテムとして販売されているものだけではなく、雑誌の付録などでも入手する機会は多いので、その分選択肢も豊富ですよね。
選ぶ基準としては、「インテリアとの調和がとれていること」が大切です。
そして、好きな国の風景、お気に入りのロックスターのポスターなど、見たときに自分の気分がよくなるようなものを選ぶといいでしょう。
今は、一流画家が描いた絵のポスターも、ネットなどで手軽に購入することができます。
季節や気分で気軽に変えることができるのも、ポスターならではのメリットです。
お子さんがいるご家庭では、お子さんが描いた絵を何枚も並べて、一枚のポスターにアレンジしてみるのも楽しい想い出になりますね。
このように、自由な発想でインテリアを楽しむことができます。
インテリアポスターのメリット・デメリット
絵やファブリックパネルではなく、お気に入りのポスターをお部屋に飾ることは、カジュアルな雰囲気をインテリアに加えることができて、若い人に人気です。
前述したように、お好みで気軽に貼り替えることができる、というメリットがあります。
そして、ポスターであれば必要ないときにはしまっておくことができて、場所を取りません。
デメリットと言えば、「高級感や重厚感は出せない」ということです。
たとえば、ピカソが好きで、お部屋に飾りたいとします。
偽物だとしても、絵なら額に入れて飾れば高級感のある雰囲気になりますが、ポスターだけだとペラペラしてしまい、そうはいきません。
自分がどのようなインテリアにしたいか、というコンセプトをハッキリさせることが大切ですね。
カジュアルにまとめたいのか、ある程度、格式のあるインテリアにしたいかで、額縁のある絵画を飾るのか、インテリアポスターにするのかも違ってきます。
ただ、カジュアルインテリアでなくても、前衛的なイメージを主張したい場合にインテリアポスターを飾る、という方法もあります。
インテリアに絵を!パネルやポスターで自由で個性的にまとめよう
おしゃれなインテリアには絵画やアートパネル、ファブリックパネルが欠かせません。
インテリアの最後の仕上げのように思われがちですが、フォーカルポイントとして、一番最初にイメージしてもいいでしょう。
ポスターを飾って、カジュアルなインテリアにしてもいいですね。
インテリア全体の調和を大切にしてもいいですし、あえて調和を外すことを狙いとしてもいいですが、何よりも自分自身が心地よくなるようなものを選んでみてください。