疲れた時に髪を乾かさずにお布団で眠ってしまうことはありませんか?
実は、髪が濡れた状態のまま眠ると、カビ菌が増殖してしまうことがあります。
このようにカビが生えることで、悪影響を及ぼすともされています。
そこで今回は、カビ菌が増殖する理由や悪影響についてお伝えしていきましょう。
また、ケア方法として、ドライヤーを使った乾かし方をお伝えします。
ドライヤーで髪を乾かさずにお布団で眠るとカビ菌や細菌が増殖する
皆さん、髪をドライヤーで乾かしていますか?
それとも、自然乾燥ですか?
もし、自然乾燥でしたら、髪にカビ菌が増殖する可能性があります。
何故なら、カビ菌や細菌は湿っている場所を好むからです。
それだけでなく、髪を乾かさないままお布団で眠ると、髪で増殖したカビ菌がお布団に移動し、お布団でもカビ菌が増殖します。
そして、お布団で増殖したカビ菌や細菌を除去するのは難しいです。
一時的な除去であれば、菌糸状態のカビ菌については可能ですが、胞子状態のカビ菌は高温に強く、80℃を超える熱を30分程度当て続けなければ死滅しません。
例えば、ドライヤーでカビ菌の除去を試みたとして、30分も当て続ければお布団が燃えてしまいます。
カビの除去法に関しては、クリーニングに出すことが間違いない方法と言えるでしょう。
やはり、プロに依頼すると対応できるお布団であるなら、綺麗にしてくれます。
このように髪を乾かさないままお布団で眠ると、お布団にもカビの影響をきたすことがあるのです。
また、頭皮にも悪影響を及ぼしてしまう恐れがあります。
ドライヤーで髪を乾かさずにお布団で眠るとかゆみを感じる
ドライヤーで髪を乾かさずにお布団で眠った場合の悪影響は4つあります。
「かゆみ」と「フケ」と「髪のダメージ」と「薄毛」です。
この項では、ドライヤーで髪を乾かさずにお布団で眠ると「かゆみ」を感じる理由をお伝えします。
【かゆみ】
元々皮膚には1000種ほどの、皮膚常在菌と言うカビ菌や細菌が住んでいます。
皮膚常在菌とは、常に皮膚を住居としている菌のことです。
その中で、黄色ブドウ球菌という細菌がいます。
この「ブドウ球菌」とは、いくつかの球菌が塊になった姿がブドウの房のように見えることから付けられた名前です。
それでは「黄色」とは何でしょうか。
皮膚に傷ができると「化膿」しますよね。
化膿して黄色くなるのは、黄色ブドウ球菌が黄色の色素を産生するためで、皮膚内部から沁み出してきた体液をエサにして増殖している証拠なのです。
そのため、黄色ブドウ球菌は、化膿菌とも言われています。
髪を掻いたり、強く洗ったりすると頭皮に傷ができ、その傷が化膿して黄色ブドウ球菌が増殖します。
この黄色ブドウ球菌はかゆみの原因になります。
したがって、頭を掻きたくなった時は黄色ブドウ球菌が頭皮に増殖しているサインとも言われています。
そして、髪を乾かさないと湿った状態が続くので、黄色ブドウ球菌は増殖し続けます。
この黄色ブドウ球菌の増殖可能な温度範囲は6.6~45.5℃と幅が広いので、高温のドライヤーで乾かすことによって増殖を止めることができます。
ドライヤーで髪を乾かさずにお布団で眠るとフケの原因になる
この項では、ドライヤーで髪を乾かさずにお布団で眠ると「フケ」が出る可能性について理由をお伝えします。
【フケ】
先ほど皮膚常在菌の中で黄色ブドウ球菌を紹介しましたが、他にも「マラセチア」というカビ菌の一種があります。
このマラセチアは、フケの増加に影響を及ぼすと言われています。
そして、好む環境としては「湿気と多湿がある程度ある環境」とされています。
そのため、頭皮を濡れたまま放置してしまうと、このマラセチアが増殖しやすいため、フケが発生してしまう可能性があるのです。
また、自然乾燥をするとフケだけではなく、臭いを発生させてしまうこともあります。
このような環境を作らないためにも、洗髪後はしっかりと清潔なタオルで水分を拭き取り、ドライヤーでしっかりと乾かしましょう。
ただし、乾燥のしすぎも頭皮環境としては良くないとされていますので、ドライヤーの熱をあてる時間を長くするのではなく、タオルである程度水分を拭き取るようにすることをおすすめします。
タオルで拭き取る場合は、優しく頭皮の水分を取るように心がけることがポイントです。
ドライヤーで髪を乾かさずにお布団で眠ると髪にダメージを与える
この項では、ドライヤーを使わずにお布団で眠ると「髪にダメージ」を与える理由と「薄毛」になる理由をお伝えします。
【髪のダメージ】
髪は濡れている時、キューティクルが開いている状態になります。
では、キューティクルとは何でしょうか。
1本の毛髪は3層構造になっています。
一番外側をキューティクル、中間部をコルテックス、中心部をメデュラと言います。
キューティクルは、外部の刺激から毛髪内部を守る役目と、コルテックスのタンパク質や水分を蒸発しないようにする役目があります。
また、コルテックスは毛髪の85%を占めており、水分とタンパク質で構成されています。
そのため、コルテックスの状態によって毛髪の硬さ、太さ、強さなどが決まり、コルテックスの水分量は髪のつやに影響します。
つまり、キューティクルが開いてしまうとコルテックスのタンパク質や水分が流出し、水分量が減少して切れ毛や枝毛の発生しやすい状態になるのです。
【薄毛】
頭皮には毛細血管が張り巡らされており、血液によって栄養素や酸素が髪に供給されます。
髪の成長にはこの栄養素と酸素が重要です。
しかし、夜風呂に入る習慣がある人がドライヤーを使わずに自然乾燥のままお布団で眠ると、髪が湿ったままの状態が続くことになります。
そうすると、カビ菌や細菌が増殖するとともに頭皮が冷えて血行悪化に繋がり、栄養素と酸素が十分に髪に届かなくなってしまいます。
こうして抜け毛の原因になり、薄毛に繋がる恐れもあるのです。
カビ菌や細菌を増殖させない髪の乾かし方①
ここまで、ドライヤーで髪を乾かさずにお布団で眠った場合の悪影響をお伝えしましたが、それではどうやって乾かせば良いのでしょうか。
その疑問を解決するため、髪にカビ菌や細菌を残しづらい乾かし方をお伝えします。
今回は「タオルドライ」「ドライヤー」「ブラシ」の3ステップで乾かす方法をお伝えします。
【タオルドライ】
先ほどもお伝えした通り、お風呂上がりの濡れた髪はキューティクルがはがれやすくなっています。
そのため、まずは髪全体をタオルでポンポンと叩いて水気を取ります。
理由は、いきなりドライヤーで乾かすと髪にダメージを与えてしまうためです。
髪全体の水気を取った後は、頭皮の水気を取ります。
頭皮はタオルを押し当てるようにして水気を取ります。
このステップを踏むことによって、ドライヤーをあてる時間を減らし髪へのダメージを最小限にするとともに、お布団に落ちる抜け毛を減らす効果をもたらします。
カビ菌や細菌を増殖させない髪の乾かし方②
【ドライヤー】
タオルドライが終わったら、ドライヤーでしっかり乾かします。
まず根元の方に風を当てたいので、髪の毛を手で押し上げてドライヤーの風を根元に当てます。
一転に熱を集中させると髪にダメージを与えてしまうので、ドライヤーは左右に振って当てましょう。
根元が乾いてきたら少しドライヤーを離して毛先を乾かしましょう。
【ブラシ】
髪が乾いたあと最後の仕上げをします。
ドライヤーを温風から冷風に切り替えます。
熱で開いたキューティクルを冷風によって閉じてあげます。
完全に乾いた後にブラッシングをすることにより、髪のダメージを最小限にして仕上がりにツヤを出します。
以上、カビ菌や細菌を髪に残しづらい乾かし方でした。
しっかり髪を乾かしてからお布団で眠りましょう。
ドライヤーを使って頭皮環境を良くしよう
髪が濡れている状態でお布団で眠ると、様々な影響を及ぼす可能性があることを分かっていただけたかと思います。
お布団へのカビや頭皮のかゆみ、フケなどを引き起こす可能性があります。
このような影響を起こさないためにも、今回ご紹介したドライヤーを使った乾かし方をぜひ試してほしいです。
お風呂上がりには、ドライヤーとタオルを使って、頭皮を清潔な状態にするためにも乾かしましょう。