VRやARという言葉を耳にする機会は、徐々に増えてきつつあります。
我々の生活を豊かにしてくれる新しい技術が、次々と生み出されているのです。
今回はそんな、日々生み出される技術の中で、インテリアの選択にも新しい可能性を与えてくれる「3Dシミュレーション」をご紹介していきます。
インテリア業界にも及ぶ科学技術!
3Dシミュレーション技術をはじめとして、近年のデジタル技術の発展は、本当に目覚ましいものであると感じられます。
数十年前には、とてもではありませんが、ほとんどの若者が「スマートフォン」というものを手にしいつでもインターネットにつながっていられるような社会など、想像することはできませんでした。
それが今では、本当に多くの人たちが、スマートフォンを手にしています。
生活の中に、デジタルが浸透していっているのです。
これから先の社会では、「デジタル」を使っているという認識ですらも、よりあいまいになってくるはずです。
そして、そのデジタル普及の波は、「インテリアを選ぶ」という行為にも及んできています。
例えば、Amazonや楽天などのオンラインサイトで、家具や家電を購入することができるようになりました。
それだけではありません。
今までは知ることのできなかった「そのアイテムを実際に使用した人の生の声」を「口コミ」という形で知ることができるようにもなりました。
さらに、パソコン類の高性能化によって、私たちは気軽に3Dシミュレーションを行うことができるようになりました。
インテリアの3Dシミュレーションの種類
パソコン類の高性能化により、私たちも簡単に3Dシミュレーションを行うことができるようになってきました。
この3Dシミュレーション技術を用いて、家具の配置を、より考えやすくなりました。
自分の部屋を模した部屋であったり、あるいは本当の自分の部屋であったり、仮想的に家具を配置することが、簡単にできるようになったからです。
3Dシミュレーションには、下記のように2種類あります。
完全に仮想な空間である「仮想現実(Virtual Reality)」にインテリアを配置する方法と、自分の本当の部屋など、実在する空間に仮想的にインテリアを配置する「拡張現実(Augmented Reality)」による方法です。
では、それぞれの3Dシミュレーション方法の違いを、見ていきましょう。
仮想現実によるインテリアの3Dシミュレーション
ではまず、仮想現実による3Dシミュレーションをご紹介します。
仮想現実による3Dシミュレーションは、パソコン上、あるいはスマートフォンなどのアプリ上で、自分の部屋と似た間取りの部屋を準備し、その架空の部屋にインテリアを並べ、シミュレーションを行うという方法です。
3Dのため、ただ平面でシミュレーションするよりも、部屋のイメージがしやすいです。
仮想現実によるシミュレーションのメリットは、自分がそのインテリアを置きたいと思っている部屋に実際に居なくても、シミュレーションを行うことができるという点です。
例えば、新居に引っ越す際などに利用できます。
部屋を決めたけど、まだ引っ越していない場合や、あるいはインテリアが先に決まっていて新居を選んでいる場合などに活用できます。
反対にデメリットとして、拡張現実によるシミュレーションのような、本当にその場にインテリアを置いているかのような解像度の高さは、あまりありません。
また、最近では、VRを使った仮想現実のシミュレーションを用いる企業も出てきています。
完璧な現実とは言えないものの、より間近に家具の配置をイメージすることができるでしょう。
拡張現実によるインテリアの3Dシミュレーション
続いて、拡張現実による3Dシミュレーションをご紹介します。
拡張現実によるシミュレーションとは、実際にある部屋などの空間上に、仮想のもの、例えば文字や画像、映像などを付加し、文字通り現実を拡張するシミュレーションです。
インテリアとしてのシミュレーションの場合は、スマートフォンに入れたアプリなどを用いて、カメラのレンズを通して画面に映し出された部屋に、仮想のインテリアを映し出します。
この拡張現実によるシミュレーションのメリットは、まさにその場にインテリアを配置しているようなリアルなシミュレーションを行うことができるという点です。
その一方で、インテリアを配置するシミュレーションを行いたいと思っている部屋に実際に居なければ、シミュレーションを行うことができないというデメリットが挙げられます。
それぞれのシミュレーションの使い分け
仮想現実によるインテリアの3Dシミュレーションと、拡張現実によるインテリアの3Dシミュレーションをご紹介しました。
そして、「それぞれのシミュレーション方法のメリットとデメリットがある」とご説明しました。
ポイントをまとめると、どちらのシミュレーション方法を用いればよいのか、そのキーとなってくるのは、「今住んでいる場所でシミュレーションをするかどうか」というポイントです。
まず、「『今住んでいる場所』に新しいインテリアを配置したい」といった場合に、「今住んでいる場所」でシミュレーションを行う場合には、「拡張現実によるシミュレーション」がおすすめです。
その理由は、レンズ越しに、まさにその場所に家具を置いている雰囲気を、体感できるからです。
「その場所にそのインテリアが収まるのか」といった情報だけでなく、「置いてみると圧迫感がある」などの感性的な側面からも、そのインテリアを評価できるかと思います。
反対に、「今はまだ住んでいない場所」、例えば新居などでシミュレーションを行いたいと思っている場合には、「仮想現実によるシミュレーション」がおすすめです。
その理由は、先にもご説明した通り、「仮想現実によるシミュレーション」は部屋の間取りごと「仮想」で構築するので、まだ実際に存在していないような部屋にも対応ができるからです。
これらの情報を元に、ぜひ自分に合ったシミュレーションを試してみてください。
3Dシミュレーションが行えるツールのご紹介
これまで、2つの方法で3Dシミュレーションを行うことができるということをお伝えしてきました。
ここでは、実際にそれらのシミュレーションを行うことができるスマートフォンアプリとして「Roomle 3D/拡張現実(AR) 家具カタログ」をご紹介します。
「Roomle 3D/拡張現実(AR) 家具カタログ」は、仮想現実によるシミュレーションと、拡張現実によるシミュレーションの両方を行うことができるスマートフォンアプリです。
拡張現実によるシミュレーションとして、スマートフォンに搭載されているカメラを用いて、画面上の自分の部屋などの現実の空間にインテリアを配置して、試すことが可能です。
また、それだけでなく、部屋の間取り図を作成して、仮想的に家具の配置決定を行うこと、つまり仮想現実によるシミュレーションを行うことも可能です。
配置できるインテリアとして、ヴィトラ、カッシーナなどのデザイナーズインテリアの多くが収録されています。
また、仮想現実によるシミュレーションにおいては、部屋の余白をセンチ単位で教えてくれます。
Androidi、OSともに配信されているアプリですので、スマートフォンをお持ちの方には、ぜひ一度お使いいただきたいアプリです。
また、このアプリの他にも、自社のブランドに特化したアプリやwebサイトなどが多く存在しています。
自分が買いたいと考えているインテリアがある場合には、そのインテリアのブランド名と「拡張現実」「シミュレーション」などのキーワードで調べてみると良いかもしれません。
新しい便利なツールは使った方が良い!
これまで、3Dシミュレーションという新しい技術を使い、インテリアの選択を便利にする方法をご紹介してきました。
数年前までは、新しいインテリアを選ぶ際にはメジャーなどを用いて部屋の大きさを測り、インテリアを選ぶというのが常識でした。
ですが、そんな常識も、新しいツールの登場で、より楽しく役立つ方向に移り変わりつつあります。
そんな新しく便利なシミュレーション技術を、皆さんもぜひ一度使ってみてください。