低反発マットレスで寝ると腰が痛い!その原因は何なの?

快眠という視点から、低反発のマットレスを使用している方は多いかと思います。

しかし、「低反発マットレスで寝ると朝起きたとき腰が痛い」という声も耳にします。

快眠効果が期待できる低反発マットレスで寝ると、なぜ腰が痛くなってしまうのでしょうか。

そこでここでは、低反発マットレスで寝ると腰が痛くなる原因についてと、腰痛でお悩みの方にオススメのマットレスをご紹介していきます。

低反発マットレスの睡眠効果とは?

「低反発」と聞くと、多くの方がリラックス効果が高そうと思うのではないでしょうか。

低反発には独特の柔らかさがあり、沈んでもまたゆっくりと復元することで、癒し効果は十分にあるといえます。

低反発のクッションに座っても座り心地は良いですし、低反発のマットレスに寝転がれば寝心地は抜群ですよね。

そのため、高い睡眠効果が期待できる低反発マットレスですが、理由はこれだけではありません。

低反発マットレスは元々、アメリカ航空宇宙局のNASAがロケット打ち上げの際に宇宙飛行士が受ける衝撃を軽減させるために開発された素材なのです。

今ではショッピングセンターでも購入することのできる低反発マットレスが、宇宙飛行士のために作られたものと聞くとすごいものなのだと気づかされますね。

そのくらい高い衝撃吸収による体圧分散性があるため、睡眠中も身体にかかる圧力を分散してくれることが可能となるのです。

一箇所に圧力が集中してしまうと、朝起きたらその部分が「痛い」ということにもなりかねません。

しかし、身体全体に均等に圧力が分散されれば、マットレスの中に身体が包まれているような感覚にもなりますので、それにより快眠効果につながるわけです。

以上のような理由から低反発マットレスで寝ることで快眠やリラックス効果に期待できるため、質の良い睡眠にもつながることが考えられます。

ですが、それとは反対に、「低反発マットレスで寝ると朝起きたら腰が痛い」という声もよく聞きます。

この原因は一体何なのでしょうか。

朝起きると腰が痛い原因!その1~寝返り~

高い睡眠効果が得られることが期待できる低反発マットレスですが、反対に腰を痛めてしまうこともあるそうです。

その腰が痛くなってしまう原因は何なのでしょうか。

考えられる原因は3つありますので、それぞれご説明していきます。

まず1つめは、「寝返り」です。

前の項でもお話ししましたが、低反発マットレスは身体を包み込んでいるかのような感覚を与えてくれるため、その分寝返りの回数が減ってしまうようなのです。

人は睡眠中、寝返りを打つことで血液の循環を良くしたり、体温の調整や体内の熱・水分の調整などを行っています。

ですから、低反発マットレスで寝心地が良く感じても、寝返りを打つことができなければ血液の循環を悪くしてしまいます。

その結果、朝起きたときに「腰が痛い!」につながってしまうのです。

寝ている間に自分がどれだけ寝返りを打っているかは分からないですよね。

ですが、朝起きたときに腰が痛くなってしまうようであれば、寝返りの回数は確実に減っているといえるでしょう。

寝返りが減ることで腰を痛めるだけでなく、睡眠の役割でもある疲労回復の妨げになることもあります。

朝起きると腰が痛い原因!その2~沈み~

低反発マットレスで寝ることで腰を痛める原因の2つめには、「沈み」も考えられます。

低反発の魅力ともいえる沈みですが、沈みすぎてしまうと腰が痛くなってしまうことにもつながります。

特に腰は、人の身体でも1番重たい部位です。

睡眠中の姿勢で腰が他の部位よりも沈み込んでしまう状態が長く続くと、腰椎にも負担がかかってしまい、翌朝「腰が痛い」ということになるようです。

なぜ、腰が1番重たい部位なのかというと、腰の近くには人の内臓が多く詰まっています。

その内臓たちが蓄積されているため腰が1番重たくなってしまい、低反発マットレスに寝転がると沈み込みやすくなってしまうのです。

腰のほかにも肩やお尻も沈み込みやすい部位ですので、腰ではなくこれらの部位が痛くなってしまう人も、同様のことがいえるでしょう。

朝起きると腰が痛い原因!その3~通気性~

最後に考えられる、低反発マットレスで寝ると翌朝腰が痛い原因は「通気性」です。

一見、「腰と関係ある?」と疑ってしまうでしょうが、実は関係していることがあります。

低反発マットレスのデメリットの一つには、よく通気性の悪さが挙げられています。

低反発の素材の特性上、通気性が悪くなってしまうようなのです。

そのため、暑い季節になると、マットレス内の湿度が高くなってしまうため寝汗を多くかいてしまいます。

寝汗をかいてしまうと、筋肉が緊張してしまい腰痛を促進させてしまう恐れがあるのです。

ですから、マットレスの通気性も腰を痛める要因になり得ることがいえます。

ここまで聞くと、低反発マットレスに睡眠効果は得られないではないかと思ってしまうかもしれません。

しかし、低反発マットレスで睡眠効果を得やすい人も中にはいますので、次項でお話しします。

低反発マットレスの睡眠効果を得られる人はこんな人!

先ほどまでお話しした3つの原因により、低反発マットレスで寝ると腰を痛めることにつながってしまいます。

「それでは低反発マットレスで睡眠効果を得ることはできないのでは?」と疑問に思う方もいるでしょう。

もちろん、低反発マットレスで腰を痛めてしまう人もいるのと同様に、痛くならない人もいるのです。

では、どのような人が低反発マットレスの睡眠効果を得ることができるのでしょうか。

それは以下のような人です。

●体重が50kg以下の方

この程度の体重であれば、腰が痛い原因となる沈み込みを抑えることができます。

●10代~20代前半までの方

体重が50kg以上の場合でも、このくらいの年代であれば筋肉に柔軟性があるため寝返りを打った際も腰の痛みにつながりにくいそうです。

●寝返りが多いor寝相が悪い方

コロコロとあっちこっちに転がることの多い方は、低反発マットレスによって寝返りの回数を減らしてくれます。

「低反発マットレスにしたら寝相が良くなった」という方も実際にいます。

●すぐ眠りにつきたい方

低反発マットレスは寝心地の良さが、魅力の一つです。

そのため、なかなか寝付けない人には低反発マットレスはオススメともいえます。

低反発ではなく高反発マットレスを選ぼう!

前の項に当てはまらなかった人や、腰痛でお悩みの方は低反発マットレスで寝ることはオススメしません。

低反発ではなく、高反発マットレスをオススメします。

高反発マットレスとは、反発力の高いマットレスのことをいいます。

低反発のように沈んだあとゆっくり復元するということではなく、沈めてもすぐに元の形に戻るのが高反発です。

例えるならば、弾力のある硬めのスポンジといったところでしょう。

低反発同様、高い体圧分散性があるので、マットレスに包まれているかのような感覚を味わえます。

しかし、低反発では寝返りのしにくさが問題で腰が痛い原因にもなってしまいましたが、これを改善したのが高反発なのです。

高反発は名前のとおり反発力が高いため、寝返りする際も押し返す力が働き、自然な寝返りをサポートしてくれます。

自然な寝返りが打てれば、血液の循環なども良くなりますから、腰が痛くなりにくくなります。

今、低反発マットレスで腰痛などの身体の悩みをお持ちであれば、高反発のマットレスに替えてみてはいかがでしょうか。

自分に合うマットレスを選ぼう!

快眠やリラックス効果が期待できる低反発マットレスですが、場合によっては腰痛の原因にもなり得ます。

もし痛いという方は、低反発ではなく高反発のマットレスを選ぶのがオススメです。

痛くならない方は、低反発のものでも高い睡眠効果を得ることができるでしょう。

低反発も高反発も快眠効果には期待できますから、質の良い睡眠を得るためにも自分に合うマットレスを選んでくださいね。