ミョウバンを知っていますか?
理科の実験や、なすのお漬物づくりで使った経験がある方も多いかもしれません。
薬局やスーパーの売り場で簡単に手に入るミョウバンは、実は臭い対策にとても効果を発揮する物質です。
そこで、ミョウバンを使って家庭のあらゆる臭い対策をしてみましょう。
薬局やスーパーの売り場で買えるミョウバンってそもそも何?
皆さんはミョウバンという物質を知っていますか。
あまりなじみがない方もいるかもしれませんし、ナスの漬物の発色を良くするために添加した経験がある方や、理科の実験で結晶を観察したことがある方もいるかもしれませんね。
このように、ミョウバンは実は身近なところで使われている物質です。
では、このミョウバンという物質とは、そもそも何なのでしょうか。
一般的に市販されているミョウバンは「硫酸カリウムアルミニウム十二水和物」という物質です。
購入しようと思ったら、薬局ならエタノールやワセリンが置いてある売り場で、スーパーマーケットなら塩や漬物関係が置いてある売り場で、「焼ミョウバン」という商品を気軽に入手することができます。
そんなミョウバンですが、実は非常に臭い対策に効果的で、昔から臭いケアに使われてきたという歴史があります。
現代でも、制汗剤やデオドラントスプレーに必ずと言っていいほど含まれています。
そこでこの記事では、ミョウバンの消臭作用について取り上げていき、その使い方についても解説していきます。
もう薬局の消臭剤売り場で迷わない!ミョウバンは消臭剤として優秀!
先ほどの項では、ミョウバンが昔から臭いケアに使われていたとお伝えしました。
では、どのくらい昔からミョウバンが臭いケアに利用されていたのかというと、そのルーツは古代ローマまでさかのぼります。
当時のローマの人々も、体臭や汗の対策として、ミョウバンをつけていたのだそうです。
なぜミョウバンに消臭作用があるのかというと、いくつかの理由が考えられます。
1つは、ミョウバンの水溶液が酸性を示す事です。
ミョウバンを肌に塗布することで、肌周辺が酸性となり、臭いの原因となる細菌の繁殖を防止するのです。
2つめは、ミョウバンに金属イオンが含まれている事です。
ミョウバンの金属イオンは、肌や汗に含まれる臭いの原因物質と反応することで、臭いの発生を抑制してくれます。
これらの効果は、汗だけでなく臭いの元すべてに有効ですから、家中の消臭にミョウバンを使うことができますよ。
ミョウバンは薬局などの売り場で安価に手に入りますから、家中をカバーできればコスパもいいし便利ですよね。
薬局の売り場で簡単に入手できるミョウバンでわきが対策
ミョウバンは、特にわきがに効果があると言われています。
ミョウバンには制汗作用と消臭作用があるため、汗が出ることを防ぎつつ、出た汗が臭うことも抑えてくれるため、わきがの予防と非常に相性がいいのです。
わきが対策でミョウバンを使う方法はいくつかあります。
まず1つは、ミョウバンの粉をそのまま脇につけるという方法です。
ワイルドなやり方ですが、確実に消臭できますよ。
ただし、皮膚が弱い方の場合は、もしかしたらかぶれてしまう可能性があるかもしれません。
また、色物の服を着ている場合に、脇部分が白くなってしまうことがありますから、注意しましょう。
もう1つの方法は、後ほどご紹介するミョウバン水をスプレーするという方法です。
薬局などの売り場で売られている市販の制汗剤のように使えるので、抵抗なく日頃の生活に取り入れていけると思います。
洗濯物の臭いをミョウバンで消臭!
肌着やタオルなどは、使い込んでくると嫌な臭いが取れなくなってしまうことがありますよね。
そういった場合にもミョウバンが活躍します。
使い方は簡単です。
普段通りに洗濯機を回していて、すすぎの時になったら、洗濯槽にミョウバン水を50~100ccくらい入れましょう。
後は普通に洗濯するだけで、洗濯物に染み付いた臭いを軽減することができます。
また、頑固な臭いにはつけ置き洗いを試してみてください。
10倍に薄めたミョウバン水に、しつこい臭いがついた洗濯物を一晩つけ置きします。
つけ置きした後は、一旦洗濯物を水ですすぎ、その後は普通に洗濯を行いましょう。
漂白剤とは違って色物にも安心して使えますから、とても便利ですよね。
それでいて、薬局の売り場などにある消臭に特化した洗剤と同じくらいの効果がありますよ。
ペットのトイレや生ごみの臭いにもミョウバンが効く
ミョウバンが効くのは人間の体臭や洗濯物だけではありません。
ミョウバンはアンモニア臭に強いため、ペットのトイレからする嫌な臭いや、キッチンのごみ箱からする臭いにも消臭効果を発揮するのです。
ペットのにおいは気になったとしても、消臭剤を使うとペットの健康を害する場合もありますから、あまり念入りな対策ができない場合もありますよね。
しかしミョウバンは、食品添加物として口に入ることもある物質ですから、よほど過剰に使わない限りペットの健康を害することはありません。
具体的にミョウバン水で健康被害が出るとすれば、猫の場合、ミョウバン水を1~2リットル直接飲むと健康に影響があるとされています。
しかし、消臭に使うミョウバン水はスプレーで吹きかける程度の量ですし、間違ってもこれだけの量のミョウバン水を飲み干すようなことはありえません。
そのため、安心して使って大丈夫だと言えるでしょう。
動物専門の消臭剤売り場にあるような製品は量の割に高価で、頻繁に購入するとなると少し財布に痛いです。
そんなペットのにおいを薬局で安価に手に入るミョウバンで消臭できればうれしいですよね。
ミョウバン水の作り方と注意点
最後に、消臭に役立つミョウバン水の具体的な作り方をご紹介します。
作り方はとても簡単ですから、ぜひ挑戦してみて下さい。
【材料】
焼ミョウバン 50g
水道水 1.5L
ペットボトルなどの容器
【作り方】
容器に水を入れ、薬局の売り場などで手に入れた焼ミョウバンを溶かします。
焼ミョウバンは水に溶けにくいため、はじめは底に沈殿してしまいますが、3日ほど置いておけばあらかた溶けるでしょう。
また、水でなくお湯を使うことで焼ミョウバンの溶けが早くなります。
以上のようにして作ったミョウバン水の原液は、10倍くらいに薄めてからスプレーボトルに入れて吹き付けるようにして使ってください。
ミョウバン水に関する注意点としては、以下のものがあります。
まず、ミョウバン水を作るときには、腐敗を防止するために必ず塩素が入っている水道水で作って下さい。
ミネラルウォーターで作ってしまうと、細菌が繁殖しやすくなってしまい、長持ちしません。
また、作ったミョウバン水は冷蔵庫で保管すれば1年程度は腐りませんが、なるべく早く使い切るようにしましょう。
次に、アルミニウムにアレルギーがある方は、直接肌にミョウバン水が付着しないように使用してください。
また、直接肌に触れない場合でも、アレルギー症状が出たらすぐに使用を取りやめるようにしましょう。
最後に、ミョウバン水を誤飲しないようにして下さい。
作ったミョウバン水は透明ですから、冷蔵庫などで保管するとミネラルウォーターと勘違いしてしまうリスクが発生します。
自分だけでなく、同居する家族なども一目でミョウバン水とわかるように、保管用のボトルには目印を付けておくようにしましょう。
便利なミョウバンで家中の臭い対策をしよう!
以上、あらゆる臭い対策に使えるミョウバンについてご紹介してきました。
薬局やスーパーの売り場で簡単に手に入りますので、汗っかき体質や体臭にお悩みの方はぜひお試しください。
古代から利用されてきたミョウバンの効能は折り紙付きですよ。
また、体臭以外にも洗濯物やペット、生ごみの臭いにもミョウバンが使えます。
家中の悪臭をミョウバンで対策してみましょう。