インテリア雑誌を読んでいると、白で統一された素敵なお部屋が載っていることが多いですよね。
白いお部屋は、清潔感があって洗練されていて、とても魅力的なものです。
しかし、洗練されているからこそ、どこか落ち着かない印象を持つ方もいるようです。
今回は、お部屋のインテリアを白で統一することのメリット・デメリットや、コーディネートの方法をまとめてみました。
ぜひ、ご参考にしてみてくださいね。
インテリアを白で統一するのは難しい?
白で統一されたお部屋は素敵なものですが、コーディネートはどのようにすれば良いのでしょうか?
白という色は、家具や小物を揃える時に必ずといっていいほど用意されているものなので、コーディネートは簡単なように思うでしょうか。
しかし、実際には白で統一されたインテリアを作るのは、とても難しいものなんです。
それはなぜなのでしょうか。
まず第一に、白ばかりが主張するお部屋はどうしてもぼんやりとしてしまう、ということです。
白い床に白い家具、白いカーテンに白い小物・・想像してみると「あれ?」と思う方もいることでしょう。
今までインテリアの色合いを気にしたことが無い場合は特に、白という主張の少ない色だけだと、お部屋のイメージが浮かんでこないことが多いかもしれません。
そしてもうひとつ、白は選び方によっては、安っぽい印象を与える可能性があるということも挙げられます。
どこでも手に入る色だからこそ、厳選しないと「ただの無機質な部屋」になってしまうこともありえますよね。
白でインテリアを統一するためには、そのメリットやデメリットを知り、さらにポイントをしっかりと押さえることが重要です。
インテリアを白で統一するメリットとは
それでは、インテリアを白で統一するメリットからご紹介します。
まず、冒頭でも述べた通り、白は清潔感があり洗練されている印象があるということです。
白の色が持つ意味には、純粋や無垢、善や神聖など、汚れのないものがたくさんあるため、多くの方から長く愛されている色でもあります。
そのため、白で統一されたお部屋は比較的、誰からも好まれやすいものだと言えます。
また、白は光を反射してくれるためにお部屋を一段明るくしてくれます。
膨張色でもあるためお部屋を広々と感じさせてくれる効果もありますね。
明るく広々と清潔感のあるお部屋というのは、誰もが求める理想的なお部屋の条件と言えるでしょう。
他にも、白いお部屋はどのような色とも合わせやすいこと、また他の色を引き立ててくれることもメリットと言えますね。
さらに、コーディネートひとつでやわらかい印象にも硬質でクールな印象にもなるため、様々な顔を見せてくれるお部屋だとも言えます。
こうして見ると非常に多くのメリットがあります。
それでは、デメリットのほうも考えてみましょう。
白で統一するお部屋はデメリットもある
メリットを見ていると白いお部屋への憧れは膨らんでいきますが、実は白で統一されたインテリアには、いくつかのデメリットもあります。
まずひとつめは、寒々しい印象を与えるということです。
先ほどメリットで「硬質でクールな印象」という言葉を使いましたが、それが生活感を感じさせなかったり、冷たくて落ち着かない空間、と捉えられることもあります。
自宅では寛ぎたいのに落ち着けないお部屋だと、やはり残念ですよね。
ふたつめは、白いお部屋は汚れやすいことが挙げられます。
白い家具を長く使用していると、どんなに綺麗に使っていても手の皮脂などがついて黒ずむことがあります。
また、白い床の場合、ゴミや髪の毛が落ちていると非常に目立ってしまいます。
そして最後に、白は使い方によっては精神を疲れさせる色とも言われています。
白の持つ清潔感や明るさが、人の眼や精神を緊張させたり疲れさせたりする場合もあるというのです。
確かに、真っ白のお部屋で過ごしていると「汚してはいけない」「きれいに掃除しなくては」という思いが、他の色のお部屋よりも強く感じることは考えられますよね。
白いお部屋では、メリットとデメリットが重なり合っていて、どちらが良いとは一概に言えないようですね。
色々な白を上手に使おう
メリットとデメリットが絡み合っていても、どんなに難しくても、やはり白いお部屋は魅力的なものです。
できれば上手にコーディネートして、素敵なインテリアにしたいものですよね。
白で統一しながらも落ち着いたお部屋にするためには、まず白の種類を選ぶことから始めましょう。
一口に白と言っても、実際にはいくつかの色に分けられます。
一般的な白は「ホワイト」「純白」と呼ばれるものでしょうが、他にもオフホワイト、アイボリー、パールホワイトなどの種類があります。
中でもオフホワイトはバリエーションが多く、ベージュ寄りの色(アイボリーと近い色)やグレー寄りの色、黄色寄りの色もオフホワイトと呼ばれることがあります。
例えばパールホワイトのように光沢のある白を多く使ったお部屋は、明るすぎて少し落ち着かない印象があるかもしれません。
しかし、グレー寄りの白は明るすぎず落ち着いた印象に、ベージュ寄りの白は温かみのある印象にすることができます。
また、同じ色でも質感を変えるだけでお部屋の印象をガラリと変えることができます。
同じオフホワイトのくくりであっても、タイルや大理石を使用すればクールなお部屋に、木製の白い家具や麻でできたカゴを使用すれば、ナチュラルで落ち着いたお部屋に変身することができますね。
様々な白を比べて、自分が最も落ち着く色味を選ぶことで、お部屋の印象はいくらでも変えることができます。
白いだけでは魅力がない?差し色を入れたら正解
さて、前述した通り白の種類や素材を変えることでお部屋の雰囲気も変えることはできますが、落ち着いた色味でも白だけでは少し寂しい印象になるかもしれません。
そのような場合には、差し色を入れることでお部屋がグッと華やかに、また、引き締まった印象を与えることができます。
白で統一されたお部屋には、原色の差し色も決して無謀ではありません。
例えば赤が好きな方でも、家具に赤は難しいと考えて避けることがあるかもしれませんよね。
しかし、お部屋のインテリアが白で統一されていれば、真っ赤なソファを置くことで素敵なアクセントにすることもできます。
シンプルなお部屋を作るには3色が基本だと言いますが、白が基調のお部屋には3色以上の差し色をしてもあまりガチャガチャした印象を受けることはないようにも考えられます。
赤・黄・オレンジなどの少し華やかな椅子を置いてみたりしても、ポップで可愛らしいお部屋になるのではないでしょうか。
もっとシンプルなものが好きな方には、緑の差し色をおすすめします。
カーテンだけ落ち着いたモスグリーンにしてみたり、鮮やかな若木の観葉植物を飾ってみるのはいかがでしょうか。
緑と白の組み合わせは、初夏を感じさせる爽やかな空間を作ってくれることでしょう。
白いお部屋に合わせる差し色は無限です。
普段は使うのに躊躇してしまう色でもきっと、お部屋を魅力的に見せてくれるのではないでしょうか。
インテリアはテーマを絞ることでより魅力的に
お部屋のインテリアを考える上で、もうひとつ大切なことがあります。
それは、お部屋のテーマを絞るということです。
これは、白で統一されたお部屋に限ったことではありませんが、白いお部屋では特に気をつけたいこととも言えます。
例えば「クールでスタイリッシュな印象」というテーマであれば、ソファやテレビを黒くして、テーブルをガラスにするモノトーンのお部屋はいかがでしょうか。
「爽やかで自然を感じるお部屋」というテーマならば、無垢材を使用した家具とグリーンのカーテンを合わせる、という方法もあります。
アジアン雑貨や青い布を使って、「リゾート地のような空間」を作ってみても良いですし、アンティークの家具を揃えて「ヨーロッパ調のお部屋」を作ってみるのも楽しいかもしれません。
色が白で統一されていても、テーマが合っていないとちぐはぐなお部屋となってしまい、洗練された印象を受けることはありません。
アンティークのタンスの横に、量販店の無機質なカラーボックスがあったら浮いてしまいますし、白い床とナチュラルな家具と革張りの黒いソファは、3色なのに相容れない雰囲気ですよね。
白を基調としたお部屋は、漠然としたままコーディネートをすると失敗しやすいものです。
最初にテーマをしっかりと決めて、明るく洗練されたお部屋を作ってみましょう。
難しくて楽しい白いお部屋
白で統一されたお部屋作りは、簡単におしゃれにすることは難しい、と言えます。
しかし、難しいからこそ素敵なお部屋が作れた時の達成感も大きいものです。
デメリットを知った上でなお白いお部屋に魅力を感じた時には、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
あなただけの特別な空間を、ぜひ作ってみてくださいね。