日本では、多くの方が腰痛で悩んでいます。
そして、腰痛の原因はいろいろありますが、ベッドのマットレスが合っていないケースが少なくありません。
柔らかいマットレスは横になると快適ですが、腰痛の原因の1つです。
そこでここでは、柔らかいマットレスと腰痛の関係についてご紹介します。
腰痛が痛くて眠れない
きっかけは人それぞれですが、現代人の多くが腰痛に悩んでいます。
朝起きたら腰が痛くて動けない、といった経験をされた方も多いのではないでしょうか。
さらに、腰痛がひどくなると、仕事や家事ができなくなり、職場の同僚や家族にも迷惑をかけてしまいます。
なお、腰痛の症状によっては、夜寝ているいるうちに徐々に悪化していき、ある日突然痛くなることもあります。
そのような腰痛は、毎晩使っている寝具が原因かもしれません。
朝起きた際に、疲れが取れていない、腰の痛みで目が覚めてしまう、という方は、ぜひ、今使っている寝具に着目してください。
一般的には、柔らかいマットレスは、腰に良くない、とされています。
とはいえ、その柔らかは個人差が大きく、腰痛で苦しんでいる方が使っているマットレスと同じものを他の方が使っていても、腰痛とは全く無縁、といったケースもあります。
これは、人それぞれ自分の身体に合うマットレスが違っており、自分に合わないマットレスを使っているのが原因です。
次から、マットレスの硬さと腰痛の関係について、ご紹介していきます。
腰痛とマットレスの関係
人は寝ている際に、立った時と同じ姿勢で横になっていると楽に眠れます。
しかし、人の身体は凹凸があり、平らではありません。
例えば、酔った勢いで硬い床で寝てしまい、朝起きたら身体のあちこちが痛くなっていた、といった経験はどなたにでもあるのではないでしょうか。
このように、自分身体に合わない環境で寝てしまうと、身体に支障をきたすことがあります。
一般的には、柔らかいマットレスは、腰にとっては良くないとされています。
それは、人の重心が腰のあたりにあり、柔らかいマットレスで横になると、腰が深く沈んでしまうからです。
ぜひ、腰痛で悩んでいる方は、寝ている姿勢を確認してください。
ただし、硬いマットレスなら何でも良い、ということもありません。
逆に、身体に合わないせいで、腰痛が余計にひどくなるケースもあります。
例えば、お尻の大きな方は、お尻が沈んだ状態の方が立った姿勢に近い姿で横になれます。
これを、無理に硬い寝具で寝てしまうと、腰のあたりに隙間ができてしまい、その隙間が原因で腰に負担をかけてしまいます。
このように、腰痛で悩んでいる方は、自分の横になった際の身体のラインに合っているマットレスを選びましょう。
柔らかいマットレスのメリット
柔らかいマットレスを使っていると腰が沈み腰痛になる件は、整形外科の先生も取り上げる話なので、腰痛で悩んでいる方の多くは、柔らかいマットレスを避けるのが一般的です。
とはいえ、柔らかいマットレスが一方的にダメということではありません。
もし、柔らかいマットレスを使っていたとしても、横になった時に、立ち姿勢をキープできるようなら、そのマットレスはあなたに合っているということになります。
この場合、腰痛の原因は他にあると考えられるので、整形外科の先生などの専門家と相談してください。
また、柔らかいマットレスは、その感触から寝心地が良いと感じる人が多く、さらに、身体の凹凸にぴったりフィットするので暖かいのがメリットです。
例えば、冬の寒い夜でも、身体にぴったりと密着し、フカフカの暖かいお布団に包まれていれば、朝までぐっすり眠れます。
横になった姿勢さえ崩れなければ、腰痛で悩んでいる方でも、柔らかいマットレスを無理して硬いマットレスに変える必要はありません。
腰痛の原因になる柔らかいマットレスとは
しかし、整形外科の先生が指摘するくらい、柔らかいマットレスを使っているせいで、腰痛になってしまった方もたくさんおられます。
では、柔らかいマットレスのどこがダメなのでしょうか。
ベッドに使われるマットレスは一般的に厚さが10cm以上あり、中には30cmといったかなり厚いタイプもあります。
体重の重い方が、このような厚みのある柔らかいマットレスに横になった場合、特に体重のかかる腰のあたりがかなり沈んでしまいます。
そうすると背骨にとって無理な体勢になってしまい、腰痛が悪化するのです。
さらに、沈みすぎると寝返りができなくなり、朝の目覚めも悪くなります。
このようなマットレスは、最初から柔らか過ぎるタイプもありますが、マットレスの中に入っているバネが弱っている場合もあります。
特に体重のかかる腰のあたりはバネが弱りやすいので、定期的にマットレスの前後を交換するローテーションを行ったり、中央が沈んで見えたら買い替えるなどの対策を行ってください。
腰痛の方におすすめのマットレスとは
腰痛で悩んでいる方におすすめしたいのは、マットレスの浅い部分は柔らかいバネやウレタン素材が使われており、深い部分には体重をしっかり支えてくれる硬いバネが入ったマットレスです。
このようなタイプでは、浅く柔らかい部分がしっかり身体の線にフィットし、寝心地を良くしてくれます。
また、奥の硬いバネが体重を支えてくれるので、腰だけ沈みこむことがありません。
最近は、柔らかいポケットコイルと硬いポケットコイルの二重構造のマットレスが販売されています。
一般的には、ポケットコイルのマットレスは柔らかいとされていますが、下の硬いポケットコイルが体重を支えてくれるので、このタイプでは腰だけ沈むことはありません。
また、厚さが5cmほどの薄いうえに柔らかいマットレスも販売されています。
こういった薄いタイプを、硬めのマットレスの上に敷いて、二重構造にしても同じ効果が期待でるので、ぜひ試してみてください。
なお、二重にするとマットレスがずれる可能性もありますが、高さに合わせたボックスシーツで一体にすると良いでしょう。
それでも柔らかいマットレスを使うには
腰痛で悩んでいるものの、ベッドやマットレスを簡単に買い替えられない、という方には、腰痛対策の敷パッドの利用をおすすめします。
なお、敷パッドには、マットレスの上に敷いて寝心地を改善する機能があり、腰痛対策の敷パッドでは、特に耐圧を分散する機能に優れています。
そのため、柔らかいマットレスを利用すると体重のかかるお尻の部分が沈んでしまい、腰に負担がかかっている場合、この敷パッドを使うことで、体重を分散させて負担を和らげる効果が期待できます。
また、寝返りを打ちやすくなるので、夜もぐっすり眠れて朝起きても疲れが残っている感じがなくなります。
なお、こういった腰痛対策の敷パッドを使うと硬すぎる、と感じる方もおられるでしょう。
そういった場合は、腰痛対策の敷パッドの上に柔らかい素材の薄い敷パッド敷いてみてください。
軽く押すと柔らかく、強く押すとしっかり支える感じになるように調整してみてください。
腰痛に悩むならマットレスを見直してみては
これまでお伝えしたように、腰痛と寝ている時の姿勢には密接な関係があり、特に柔らかいマットレスは腰痛を悪化させる原因です。
もし、腰痛に悩んでおられるようでしたら、普段使っているベッドを見直してみてください。
ただし、腰痛だから硬いマットレスが良い、とは限りません。
硬すぎるとかえって腰痛を悪化させてしまうこともあります。
ぜひ、自分に合ったマットレスを選んで、夜ぐっすり眠れるようにしてください。