収納に欠かせないクローゼットは、ほとんどの部屋に付いています。
使い始めは便利だと感じていても、次第に「ドアを開けるのが邪魔で、面倒くさい」「クローゼットのドアを締めればすっきりしても、中はごちゃごちゃ」という人も少なくありません。
そこで、思い切ってクローゼットのドアを外すことをしてみませんか?
あなたのアイデアを活かせる空間に、変身させてみましょう。
あなたのクローゼットのドアはどんなタイプ?
そもそもクローゼットとは、衣類や雑貨などを収納できる家具・空間で、衣類にほこりなどが付くのを防ぎ、直射日光からの色褪せを防いでくれる役割を持っています。
その大きさも部屋によって様々で、ハンガーを吊るすスペースやたたんだ服を重ねて収納できるスペースもあり、面積が少し広めのウォークインクローゼットは、今では定番になっています。
しかし、使い始めはおしゃれで、収納しやすいと思っていても、それが日常化するといろいろな面でも面倒になってきます。
その1番の「面倒くささ」は、ドアの開閉にあるようです。
そんな煩わしい開閉を失くすには、ドアを外すことが先決をいえます。
意外と大掛かりな作業ではなく、簡単に取り外しができるので、初めての人もチャレンジしてみましょう。
まずドアを外すにあたって、クローゼットのドアの種類を把握しておきましょう。
ドアのタイプは、部屋側に折れる「折れ戸タイプ」と、比較的小さなスペースに設置されているクローゼットに多くみられる「開き戸」、昔からある「引き戸」や「引き違い戸」があります。
では、クローゼットのドアの確認ができたら、さっそく取り外してみましょう。
クローゼットのドアを外す~折れ戸の場合~
クローゼットのドアが折れ戸の場合、クローゼットの外側には収納したものが飛び出すことはなく、部屋が壁と平行且つフラットになって、すっきりしています。
そして、ドアの開閉時には、手前の部屋側に飛び出すようになっています。
その影響で、ドアがベッドや家具にぶつかってしまうという問題が多くみられます。
そこで、ドアを外す作業をしましょう。
折れ戸は、フリータイプ・ピボットタイプ・すっきりタイプの3つがあり、そのなかでも片側が固定された「ピボット」が付いているものが多くあります。
まず、クローゼットの内側を覗き込むか、またはクローゼットの中に入って確認しましょう。
ウォークインクローゼットなら、照明器具も付いているので楽に確認ができます。
そして、片側の固定されているドアの下の、溝になっているレール部分を見ると、ドアを固定しているねじが少し見えます。
その際、全部ドアを折りたたんでしまうと、ねじが隠れてしまうのでドアは全部折りたたまないようにしましょう。
次に、ドライバーでねじを緩めた後、ドアを全部たたみます。
この時、ドアの下の部分を両手ですこしづつ、ずらしていきましょう。
折れ戸はピボットが外れると、簡単に取り外すことができます。
クローゼットのドアを外す~開き戸の場合~
2つめの開き戸タイプのドアは、クローゼットの中でも、最も広く開き口がとれるドアです。
この開き戸が付いている部屋は比較的、コンパクトのクローゼットに付けられている場合が多いようです。
間口が限られた入り口に付けられていて、ドアを引っ張るだけなので、簡単に開閉ができます。
しかし、クローゼットの前に物を置いてしまうと、不便なので部屋のレイアウトにはやや困ってしまうことが多くあります。
また、クローゼットの奥にある物を出し入れする時に、前の物をどかさなければならないデメリットもあるドアです。
しかし、この開き戸を取り外すのは簡単です。
まず、「消音ダンパー」をやや平行に引っ張って取り外します。
消音ダンパーは、ドア1つ付けられていて、丁番が2~3個ある場合には1番上に、4個の場合は上から2番目に付いています。
消音ダンパーを外した後に、各丁番をドライバーで外していきます。
この時、ガクッとドアが落ちてケガをしないように、2人で行うとよいでしょう。
クローゼットのドアを外す~引き戸・引き違い戸~
そして、クローゼットのドアが押入れのような、引き戸や引き違い戸のドアになっているタイプは、ドアの前のスペースが使いやすくなっています。
しかし、半分ずつのみしか、物をしまったり、片付けることができないというデメリットがあります。
この外し方は、基本的に和室のふすまや押入れ、洋室の引き戸と同じです。
中古物件をリノベーションして、クローゼットにしてある引き戸や引き違い戸は、簡単に外すことができますが、上部から吊られている「上吊り引き戸」の場合には注意が必要です。
引き戸のドアを外す時には、最初に上部レールにストッパーがあるかどうかを確認しましょう。
そして、下部にマグネットが付いていれば、テープを貼っておきます。
その後、上部にあるプラスチックのストッパーの上を指でつまみ、そのままドアから外します。
すると、スルッとドアを外すことができます。
引き戸や引き違い戸は、重量があるものが多いので、外したドアが転倒しないように気を付けましょう。
いずれのタイプも、取り外し作業は2人で行った方がいいでしょう。
ドアを外せたらクローゼット内の配置を見直そう!
クローゼットのドアを外すことはできましたが、この後にどのようにしたらいいのかと考えてしまいがちですが、これを機会に物の配置などを、見直してみるのもいいでしょう。
もともとクローゼットの中に、衣装ケースやタンスなどの引出し付きの収納アイテムを使っている人は配置をよく見てみましょう。
それらのアイテムを、クローゼットの壁にぴったりと付けてはいませんか?
クローゼットの奥まで収納アイテムを配置してしまうと結局、奥にあるものが取り出しずらくなって、ドアがある時と同じ状態になってしまいます。
そうならないためにも、ラックなどは全部使い切らずに余裕を持たせて、引出し付きのものは手前に置きます。
また、ハンガースペースと引出しスペースの配分も考えましょう。
しわになりやすい服や、長さのある服が多い人はハンガースペースを、逆にデニムなどのしわを気にせずたためてしまえる服が多い人は、引出し収納をメインに置くといいでしょう。
ドアを外すとクローゼットも部屋に!?
他にもクローゼットのドアを外すことによって、できることはあります。
それは、オリジナルの空間を作ることです。
取り外したドアの代わりに、突っ張り棒を利用して部屋の雰囲気に合ったカーテンも付けることができます。
カーテン以外に、ロールスクリーンやカラフルなビーズカーテンをつけてもいいでしょう。
そして、クローゼットの正面の壁にアクセントクロスを貼って、部屋のアクセントにすることで、部屋全体をおしゃれな雰囲気に変えることもできます。
使う色は「派手すぎるかな」と、感じるくらいの明るめの色がおすすめです。
さらに、明るいアクセントクロスを貼って、おもちゃboxを置いてあげると、小さな子どものプレイルームとして使うことができます。
クローゼットがリビングなどの、大人の目が届く場所にあればなお、最適に効率よく利用することができるでしょう。
また、子どものためだけではなく、好きな絵を置けばミニアートギャラリーに、ギターや釣り竿などを置いて、大人のオープンスペースにしてもいいかもしれません。
このように、ちょっとしたアイデアで、面倒な空間から素敵な空間に変えることができるのです。
全部見せてセンスも光る!
最近のウォークインクローゼットが使いやすいわけは、ドアがないからです。
ドアが付いていないと、開け閉めをしなくてもいいし、クローゼット前の部屋のレイアウトも考えなくてもいいのです。
しかし、ドアがないと整理整頓をしていない時の状態が、丸見えになってしまいます。
だからこそ、服の量などの把握でき、整理整頓の習慣が付くかもしれません。
クローゼットのドアを外してまるごと「見せるインテリア」に変えてしまえば、あなたのセンスもきっと光ることでしょう。