ベッドってたくさんの種類がありますよね。
サイズはもちろんのこと、素材も木製や畳、ソファと一体になったものなどライフスタイルに合わせて、自分に合ったものを選びたいものです。
その中でも、低価格なものも多く、デザイン性があるのがパイプベッドです。
特にシンプルなものは、低価格でお求めやすいものが多く、アンティーク調やガーリーなデザインバリエーションも豊富に展開されています。
そんなパイプベッドは、多くが名前の通り骨組みだけのベッドです。
「どうやって寝るの?」「敷布団かマットレスどちらが必要なの?」「お手入れ方法は?」と、初めての方にもパイプベッドで快適に使う方法をご紹介します。
パイプベッドにはマットレスと敷布団どっちが必要か
ベッドを選ぶ上で、寝心地は大事にしたいポイントです。
多くのパイプベッドの寝る位置の面は、メッシュ床板となっており金属製です。
メッシュ床板に直接そのまま寝るということはないかと思いますので、何かしら敷いて寝ることが必要となります。
考えられる方法は
①パイプベッド+敷布団
②パイプベッド+マットレス
大きく分けるとこの2つになると思います。
金属製のメッシュ床板の場合は、②のマットレスを足すことをおすすめします。
理由としては
・敷布団ではクッション性が低く、金具が当たる
・メッシュ床板は通気性が良いため、冬は敷布団だと寒い
・体重の分散ができず、メッシュ床板の劣化に繋がる
この3点が考えられるためです。
しかし、パイプベッドの種類や固い寝心地を好む場合は、①の敷布団の方が好む方もいるようです。
では、それぞれどんなベッドの種類で、どんな人が敷布団なのか、マットレスが必要なのかなどをご紹介します。
パイプベッド+敷布団を組み合わせる場合
固い寝心地が好きな人は、この組み合わせをおすすめします。
メッシュ床板のパイプベッドに敷布団を敷いて寝た場合、畳に敷布団を敷いて寝るときよりも固い感覚となります。
イメージとしては、フローリングに敷布団を敷いて寝るくらいの固さと考えてください。
結構な固さがありますよね。
固めが好きでも少しクッション性が必要であれば、パイプベッドでも床板がスポンジと布で覆われたものを選びましょう。
メッシュ状のように体を点で支えるのではなく、面で支えるため、寝心地が良いと感じやすい構造になっています。
この布で覆われたパイプベッドは敷布団を敷いて使うことが想定されているものが多いため、メッシュ床板と敷布団との組み合わせより、断然相性が良いのです。
また、すでにお手持ちのパイプベッドがメッシュ床板の場合は、ウレタンマットレスを敷いた上に敷布団を敷きましょう。
ウレタンマットレスとはスポンジのようなマットレスです。
後にご紹介するコイルマットレスより安価で購入でき、厚さとしては4センチ以下の薄めのものが扱いやすく、お手入れもしやすいです。
そして、マットレスの柔らかさが苦手な方にも使いやすいのが、薄いマットレスの利点です。
「ベッドにしたいけど今持っている敷布団も活用したい!」という場合にもおすすめの方法です。
注意すべき点としては、マットレスと敷布団との間が通気性が悪くなります。
マットレスを定期的に干す、マットレスと敷布団の間に除湿シートを敷くなどのカビ対策をしましょう。
パイプベッド+マットレスを組み合わせる場合
前述にご紹介したように、特に固い寝心地が好みでない限りはパイプベッドにはマットレスがおすすめであり、必要となります。
マットレスは大きく分けると、ウレタンマットレスとコイルマットレスに分かれます。
ウレタンの方はスポンジのようなマットレス、コイルはホテルにあるベッドのマットレスとお考え下さい。
メッシュ床板のパイプベッドの場合、マットレスはウレタンではなく、コイルマットレスをおすすめします。
それはウレタンマットレスは敷布団とプラスして使うように、ほとんどのものが単体で使う想定では作られておりません。
逆にコイルマットレスは、ベッドフレームとあわせて使うことが想定されて作られているからです。
また、マットレスにクッション性があるため、敷布団は必要ありません。
むしろ、コイルマットレスに敷布団を敷いた場合、マットレスのクッション性が損なわれる上に、お布団とマットレスの間に湿気が溜まるのでおすすめできる方法ではありません。
そして、コイルマットレスは洗うことが困難なものがほとんどです。
シーツ以外に、ベッドパットをマットレスの上に敷き、定期的に洗濯する使い方がマットレスを清潔に保つ方法です。
では、パイプベッドに合うマットレスには、どんな種類があるのかご紹介しましょう。
コイルマットレスとその他のマットレス
では始めにメッシュ床板のパイプベッドに合うコイルマットレスについてご紹介します。
コイルマットレスは大きく分けて2種類となります。
・ポケットコイルマットレス
コイルスプリングが1つ1つ独立しているので、点で体を支えるのが特徴です。
体を包み込むフィット感は快適で、寝心地も良いです。
体圧分散性に優れており、隣で寝る人がいても振動が伝わらないのもメリットといえるでしょう。
デメリットは、コイルが独立しているため重いものが多く、次にご紹介するボンネルコイルマットレスより値が張るものが多いです。
また、コイルの数や配列、表面の詰め物などは各メーカー独自の構造もあるので、比較する時に注目すべき点です。
・ボンネルコイルマットレス
コイルスプリングが連結しているため、体を面で支える構造になっています。
そのため、部分的な振動は全体へ伝わります。
ポケットコイルより固めの寝心地で、表面のウレタンや中綿などの詰め物がクッション材となります。
低価格なものが多く、へたるときは全体的にへこんでいくので注意が必要です。
コイルマットレス以外にはウレタンマットレス、ファイバーマットレス、ラテックスマットレスなどの種類があります。
ウレタンやファイバーは、薄型のものがたくさん展開されています。
特に、ウレタンの高反発は、コイルマットレスに近い寝心地を得られ、低反発のしっとりとした感触のものなど種類が豊富です。
ラテックスはコイルと合わせて使われていることが多く、柔らかな弾力が特徴です。
厚みのあるマットレスは値が張ることが多いので、予算と自分の好みに合ったマットレス選びをしましょう。
パイプベッド+コイルマットレスの購入時注意が必要なこと
・購入時に注意が必要!ベッドのサイズとマットレスのサイズ
例えばシングルといっても、メーカーによってはワンルーム向けに幅の狭いものを展開していたり、背の高さに合わせたサイズも展開しています。
同じ場所で購入する場合であっても、必ず店員さんに確認しましょう。
もし別々で購入する場合は、自分でサイズ感を必ず確認しておくと良いでしょう。
・重いマットレスはパイプベッドには合わない
パイプベッドは耐重量があるため、重いマットレスは向いていません。
コイルマットレスは厚さと重さが比例している場合がほとんどのため、利用のパイプベッドの耐重量に対して、自分の耐重とマットレス重さの計算をしておきましょう。
特に、ロフトベッド式や二段ベッドの場合、重いマットレスでは陥没する危険があります。
高さのあるパイプベッドは、軽さも意識して選びましょう。
・お試し期間を有効利用する
お店で寝てみた感触と実際に、日々の寝心地が違うという場合ももちろんあります。
起床した時に、腰や背中に違和感が起きた場合は、体にマットレスが合っていない可能性が高いです。
安いものを使い捨てる考えでの購入であれば、タオルでクッションにするなど応急処置でも良いかもしれません。
しかし、休息で体が回復できないようでは意味がないですよね。
多くの家具店やメーカーでは、期間を設けて合わなければ交換や返品が可能というシステムを設けています。
こういったシステムを有効利用し、自分に合ったマットレスを探してみましょう。
パイプベッドとマットレスを長持ちさせるために必要なこと
・コイルマットレスは2~3ヶ月に1度回転させる
マットレスは、睡眠時の体重によってかかる圧力を吸収、分散させる働きがあります。
特に、仰向けで寝た場合、腰回りには体重の44%が集中して負担となるため、腰回りのコイルがへたりやすくなります。
定期的に上下を入れ替えたり、裏表使えるマットレスならひっくり返すとマットレスが長持ちするのでぜひお試しください。
・マットレスの上に立ち上がらない
特にコイルマットレスは、重さを分散することに長けているので、重量が1点にかかることに弱いです。
コイルマットレスでも、特にポケットコイルの場合はコイル同士が独立しているため、1つだけコイルがへこんでしまう場合もあるので注意が必要です。
・パイプベッドはガタつきに注意
パイプベッドは、比較的簡単に分解することができます。
何度か組み立てたり、ベッドを使っていく中でガタつきが起きたり、きしみが出てくるでしょう。
そんな場合は、ベッドのねじをすべて締め直しましょう。
ベッドは、寝返りで意外と揺れているので、どこかが緩んでいる可能性があります。
ネジにパッキンを挟んだり、潤滑油を吹きかけるのも効果が期待できます。
また、床に対してガタつきがあるならマットなどで高さを調節しましょう。
ベッドと自分に合うマットレスを選んで快適な睡眠を
パイプベッドは低価格かつ商品が豊富なため、寝心地が悪いという印象のようです。
しかし、自分の好みに合わせて正しく寝具を選べば、寝心地は他のベッドに引けを取りません。
メッシュ床板のパイプベッドにはコイルマットレス、ベッドと敷布団を使うならクッション性のある床板か、ウレタンマットレスがおすすめの組み合わせです。
ぜひ、工夫をして快適な寝心地を実現しましょう。