コンクリートにネジ用の穴を開ける!方法とドリルの選び方

お家の自作リフォームやメンテナンス、新しいアイテムの設置などでコンクリートにネジを止めたいと考えている方がいらっしゃると思います。

ですが、どうやって開けるのかわからない、どんなドリルを使えば良いのかわからない、というお悩みで挫折してしまう人が多いのではないでしょうか?

そんなお悩みを解決するために、この記事を読んでみてください。

コンクリートにネジを止める!?色々なところで使われている方法

「コンクリートにネジを止める」なんて聞いたことがない、という方も多いのではないでしょうか?
ですが、実は、気がついていないだけで、案外、身近なものに使われているんです。

では、どういったものに使われているのでしょうか?

一番身近なものは「自動販売機」です。
もし、自動販売機を見かけたら、自動販売機の下を見てみてください。

倒れないように地面にナットで固定されているのが、お分かりいただけると思います。

なぜ自動販売機を地面に固定しているのかというと、日本は地震大国と呼ばれるほど、常日頃から、いつ地震が起こるかわかりません。

もし、地震が発生した時に自動販売機が倒れたりすると大変危険なため、地面に設置しているのです。

これは安全のためには必要不可欠な作業で、他にも、地面やコンクリートにナットやネジで固定されているものは多いのです。

そして、この「コンクリートにネジで止める」ということは、お家のリフォームやメンテナンス、DIYにも使えるので、知っておいて損はない方法です。

必要なドリルや工具を揃えれば、素人でも簡単にできるので、機会がある方は知っておくと良いかもしれませんね。

コンクリートのネジ止めに使うもの!ドリルのご紹介①

コンクリートにネジを止める際は、「電動工具」というものを使用しなければなりません。

その電動工具には2種類あり、同じような機能なのですが、特徴が少し違いますのでご説明していきましょう。

・振動ドリル

電気ドリルは、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
振動ドリルとは、電気ドリルに打撃の機能を付け加えたドリルのことです。

この振動ドリルは大変便利なもので、振動ドリルと電気ドリル、両方の機能を使うことが出来ます。

コンクリートなど硬いものにフックやネジを取り付ける場合は「振動ドリルモード」に、幅広く修理をする時は「電気ドリルモード」に切り替える事ができるのです。

振動ドリルの特徴は、軸方向に打撃を加えてコンクリートに穴を開けます。
ですが、重要なのは、振動ドリルでネジを止めることは出来ません。

あくまで振動ドリルは「下穴を開けるための道具」として覚えておくようにしましょう。

また、振動ドリルを使って穴を開けることが出来る素材は

・コンクリート
・モルタル
・レンガ
・発泡コンクリート板

などがあります。

もし、わからない場合は、ホームセンターなどで店員さんに聞いてみてください。

また、ネジを締めるときに使用できる振動ドライバードリルというのもあります。
全て一台で済ませたいという方は、こちらをおすすめします。

コンクリートのネジ止めに使うもの!ドリルの紹介②

次にご紹介するものは「ハンマードリル」というものです。

ハンマードリルですが、打撃が付いているのは振動ドリルと同じです。
ハンマードリルと振動ドリルの違いは、振動ドリルよりも「打撃力が強い」ということです。

また、振動ドリルと同じように「回転と打撃」「打撃のみ」「回転のみ」とモードチェンジすることが出来ます。

コンクリートにネジ用の下穴を開ける場合は「打撃のみ」を選びましょう。

そして、振動ドリルは電気ドリルと差込口の規格が同じなため、電気ドリル用のビットを使用することが出来ますが、ハンマードリルは別の規格が採用されており、ハンマードリル専用のビットを準備する必要があります。

また、大型のハンマードリルには、六角軸のチャック規格もありますので、ご自分が持っているハンマードリル、または、ご購入を考えているハンマードリルに合ったビットを選ぶように気をつけましょう。

ハンマードリルを使う際は使い方を頭に入れておこう

ハンマードリルは振動ドリルに比べ、パワーがとても強い電気工具です。
安全確保のためにも、正しい使用方法を頭に入れておきましょう。

①ビットの準備

ハンマードリルで穴を開けることが出来る素材は、

・木材
・コンクリート
・鉄鋼

となっていますが、製品によっても違います。

また、材質により穴を開けることが出来るサイズが決まっているので、ご使用するハンマードリルでの切削が出来るかどうかを、説明書などで確認しておきましょう。

ビットの選択が終わったら、必ず「電源を抜いた状態」でビットの付け替えをします。

②安全対策

コンクリートなどにネジ用の下穴を開ける場合は粉塵が飛び散ります。
防護メガネやマスク、作業用の手袋をしっかり装着しましょう。

③作業開始

電源を入れて、ハンドルとサイドハンドルを両手でしっかりと持ち、作業します。
穴を開けたい場所にビットを当て、軽く押し当てるようにしながら穴を開けていきましょう。

ハンマードリルは打撃力が強いので、軽く押し当てるだけでも十分穴を開けることが出来ます。
ですので、強く押し付けないように注意しましょう。

④粉塵処理

ハンマードリルなどでコンクリートに穴を開ける場合、粉塵が大量に出来ます。

粉塵が貯まると、ハンマードリルの進みが遅くなり作業効率が下がってしまうので、適度に作業を止めて穴の内部の粉塵を取るようにしましょう。

⑤片付け

作業を終えて片付けをする際は、ビットの部分は非常に高温になっていることがあります。

素手で触れてしまうと火傷してしまうことがあるので、作業後はすぐ片付けるのではなく、ビットの冷却をしてから片付けるようにしましょう。

また、誤作動を起こす可能性もありますので冷却中は電源を必ず抜くように心がけましょう。

コンクリートの壁にネジを付けたい場合の強い味方!アンカーとは?

よくプロの方などは、コンクリートの壁にネジを取り付ける際に「アンカー」というものを使用します。

アンカーとは、壁の中が空洞の場合に、ネジなどを使って棚を取り付けるために使用するアイテムです。

この、アンカーがしっかり食い込むことで、崩れやすい石膏ボードの壁やコンクリートの壁でもしっかりと棚を支えてくれます。

商品によって耐荷重が決まっているので、ご購入する際に用途に合ったものをご確認するようにしましょう。

また、アンカーにも様々な種類があります。

ドリルなどを使わずにドライバーのみで作業できるものや、ハンマードリルなどで下穴を開けなくてもよいアンカーもあります。

用途や使い方によって、ご購入するものを選ぶようにしましょう。

アンカーの種類、使い方と利点のまとめ

アンカーにも様々な種類があります。
ドリルで下穴を開けなくていいもの、ドライバーのみで作業できるものなど、様々です。

ご自分の用途によって適切なアンカーを使うようにしましょう。

・カベロック

ドリルで下穴を開ける必要がなく、ドライバーのみで取り付けることが出来ます。
電動ドリルを使うとネジ穴が緩んでしまう事があるので、ドライバーで押しこむように取り付けましょう。

・トグルアンカー

トグラーと呼ばれるアンカーで、先にドリルで8mmの穴を開けなければなりません。
羽が付いているので、閉じた状態で下穴にアンカーを入れ、軽く叩いて壁と同じ平面にしましょう。

付属の赤いピンをさして、壁の裏側の羽を開き、取り付け物を付けてネジを締めることで、ご使用することが出来ます。

ですが、コンクリートの壁の場合ドリルを使うと、かなりの騒音となりますので注意が必要です。

・ボードアンカー

壁の裏側で傘が開き、しっかりと固定してくれます。
下穴を開ける必要がありますが、強めに固定したい方にはおすすめです。

壁が石膏ボードの場合は強く閉めると、壁の内側が崩れる事があるので注意しましょう。

コンクリートの壁でもネジを取り付けることは出来る

振動ドリルやハンマードリルを使うことで、コンクリートでもネジを取り付けることが出来るんですね!

ちなみに、アンカーを使用することで、さらなる安定感を出すことができるので、壁の中が空洞というお家はアンカーの使用をおすすめします。

振動ドリルやハンマードリルで穴を開ける場合は、かなりの騒音が出ますので、必ず消音ヘッドホンを着用し、粉塵などが目に入らないようにメガネの着用をしましょう。

また、ご近所にも作業のことを伝えておきましょう。