まだ使えるけれど、見た目が古くなってしまった下駄箱はありませんか?
古い下駄箱でも、色を変えれば、自分好みにカスタマイズすることが出来ます。
また、塗装の仕方を覚えれば、タンスやクローゼットなどのリメイクにも応用出来ます。
では、塗装の仕方について詳しく見ていきましょう。
下駄箱の素材に合わせた塗装の仕方をしよう
早く下駄箱の塗装を始めたいと思うと思いますが、まずは塗装の仕方の基礎から学んでいきましょう。
まず、塗装する前に知っておきたいことは「塗装するものによって、塗り方や塗料が違う」ということです。
素材によって、使う塗料や塗装の仕方が変わるので、是非頭に入れておきましょう。
・ベニヤや木材
ベニヤや木材など無垢のものであれば、そのまま塗装することが出来ます。
ですが、ニスが塗られているものは塗料が弾かれてしまい、うまくのらないことがあるので、ヤスリを掛けて塗装すると良いでしょう。
・化粧合板
塗装合板は、表面に塗装などのコーティングが施された板のことです。
そのままでは塗料がうまくのらないので、ヤスリを掛けてから塗りましょう。
また、ヤスリをかけた後は、塗料を塗る前に、粉を綺麗に拭き取ることが必要です。
・すでにペンキなどの塗装がされているもの
すでにペンキなどの塗装がされているものには、「塗装されているペンキと同じもの」を使いましょう。
どうやって見分ければいいかわからないと思う方が多いと思いますが、爪で削れたら水性、削れなければ油性と判断するとわかりやすいです。
塗装がされているものに、水性と油性を間違えてペンキを塗ってしまった場合は、膜がヒビ割れる原因になります。
また、一度塗りしただけだと、元から塗られている塗装の色が透けてしまう場合があるので、注意が必要です。
下駄箱の塗装に必要なものは?
塗装の仕方がわかったところで、下駄箱の塗装の際に使うものをご紹介します。
・養生テープ
塗装が、塗りたい場所以外に付かないようにするために使用します。
ビニールの上から貼ったり、直接材質に養生テープを貼ることで、塗装の付着を防ぐことが出来ます。
一番大事なアイテムですので、買い忘れに注意しましょう。
・ハケ
ハケにも様々な種類がありますが、下駄箱を塗装する際は、「平バケ」と呼ばれる、大きい面積を塗る際に使われるハケが良いでしょう。
・塗料
おすすめはバターミルクペイントですが、好きな色を選べる一般塗料でも大丈夫です。
アンティーク風にしたい方は、オルステインがおすすめです。
・半艶(はんつや)
ポリーアクアバーニッシュとも呼ばれ、一般的にはニスと呼ばれます。
塗装して乾燥後に服や肌への付着、塗装剥がれなどの防止に塗られます。
・塗料を入れるバケツ
缶のまま使うと塗料が缶についたまま固まり、蓋が外れなくなる場合もありますので、バケツに出してから塗装することをおすすめします。
・雑巾
もし、床などにペンキが付いた場合に備えて、近くに準備しておきましょう。
肌に付着するとペンキはなかなか取れないので、濡れ雑巾もあると良いですね。
・塗装したい家具
塗装したい家具は、あらかじめ最初に全体を塗装するのか、部分的に塗装するのかを決めておきましょう。
・ヤスリ
家具を最初にヤスリがけする際に使用します。
以上が、塗装に必要なものです。
しっかりと準備して、塗装に備えましょう。
下駄箱の塗装の仕方①材質に合わせて塗料を選ぼう
次は、材質や使う用途によって変わる、塗料をご紹介します。
先ほども出てきましたが、おおまかに分けると、以下の3種類の塗料がよく使われます。
・バターミルクペイント
「最高級の自然塗料」と言われており、柔らかい色調と、乾いた後の美しいマットな仕上がりが特徴です。
耐水性に優れており、ガーデニング材料などの外に設置するものや、ダイニングテーブルなどの水がつきやすい場所におすすめです。
マットで可愛らしい仕上がりにしたい時はバターミルクペイントがおすすめです。
・オルステイン
オルステインは、木材に浸透させることが出来る塗料です。
アンティークの家具の塗装によく使われており、ハケの跡が残りにくい塗料です。
初心者の方も使いやすい塗料ではないでしょうか。
・一般塗料
ホームセンターなどで販売されているので、手に入りやすく安価な塗料です。
たくさんのカラーがあり、自分の好みの色を選ぶことが出来ます。
材木にキズなどがあり、見栄えが良くなくても、ペンキで木目を塗りつぶせるので、カバーすることが出来ます。
使う目的や、塗装する下駄箱の材質によって、塗料や塗装の仕方を変えてみましょう。
下駄箱の塗装の仕方②作業手順
では、塗装の仕方の基礎を頭に入れたところで、実際に塗装する際の手順をご紹介していきます。
①ヤスリがけ
既製品の下駄箱にそのまま塗装をすると、塗料がうまくのらないので、まずはヤスリがけをしましょう。
表面に凹凸を付けることが目的なので、真っ白くなるまでヤスリを掛ける必要はありません。
また、真ん中などは色が変わりにくい部分のため、色が変わらなくても問題はありません。
②養生テープでカバー
木屑を取ったあと、塗料がついてほしくないところに養生をします。
見えないところだからと大雑把にしてしまうと、せっかく塗装をしたのに、仕上がりが残念になってしまうことになります。
リメイクするためには一番大事な工程なので、手を抜かずにしっかりと養生しましょう。
また、室内で作業する場合は、作業スペースと壁にも養生しておくと、ペンキが付いたりする心配がありません。
③塗装
購入したばかりのハケは、抜けかけの毛がありがちなので、よく確認して取っておきましょう。
また、ペンキは分離している事があるので、よく混ぜてから使うようにしましょう。
塗装の仕方は、塗料が全体にまんべんなく行くようにすることと、一気に塗るのがポイントです。
端から順に塗っていくと、ムラが出来ずに綺麗に塗ることが出来ます。
また、最初に薄く感じても、2度塗りをすることで濃くなるので、乾かないうちに重ね塗りをしないように注意してください。
④乾燥
風通しの良い場所であれば、30分程度で乾きます。
季節によっても違うので、夏場は30分~1時間程度を、冬場であれば、1時間~2時間程度を目安にしておきましょう。
⑤半艶を塗る
ポリーアクアバーニッシュとも呼ばれ、触れる機会の多い家具である場合は、手や服に塗料が付着してしまったり、掃除の際に塗装が取れてきたりするのを防いでくれます。
塗料よりムラなく塗るのは難しいですが、重ね塗りせずに薄めに塗るように注意することで、綺麗に仕上げることが出来ます。
ハケなどの道具にも種類がある!?塗装の仕方で使い分けよう
塗料などに種類があるように、ハケなどの道具にも種類があります。
塗装の仕方によって使い分けると、効率よく塗装をすることができるので、知っておいて損はないでしょう。
ここでは、塗装の相棒でもあるハケについてまとめてみました。
①筋交いバケ
一般的に多く使われているハケです。
筋が斜めになっていることが特徴で、日本独自の形であり、海外では販売されていません。
②平バケ
ベタバケとも呼ばれ、平らな面や大きい面積を塗る際に使われます。
下駄箱やクローゼットなど、大きい家具を塗る時は平バケをおすすめします。
③寸胴バケ
粘着性のある塗料を引き伸ばして塗る事に優れており、筋交いバケより少しハケの部分が大きいのが特徴です。
④ローラー
ハケにはローラーやコテバケというものがあり、ムラなく塗ることが出来てなおかつ素早く塗装することが出来ます。
塗装業者の人などは、ローラーを使う職人さんが多いです。
このようにハケにも様々な種類があります。
しかし、ハケ自体に種類があるわけではありません。
ハケの毛にも、様々な種類があります。
①馬毛
ハケの毛材としては一番多く使われている素材で、適切なコシがあるのが特徴です。
②豚毛
毛質が太く、毛先が柔らかいことが特徴です。
粘度の低い防虫防腐剤などを塗装する際に、よく使われます。
③山羊毛
馬毛や豚毛よりも塗料がよく含まれ、毛質が柔らかいのでハケ目が残りにくいのが特徴です。
④化学繊維
PPやナイロンなど様々な繊維の特徴を組み合わせることで、速乾性を持たせ、溶剤などにも対応出来ます。
塗装をする際の注意点
塗装の仕方について、最後は注意点をまとめてみました。
必ず読んで、頭に入れておくようにしましょう。
・塗装の前に、素材の表面をしっかりと削りましょう。
塗装がされたままでは塗料がうまくのらないので、下駄箱やクローゼットなどの既製品を改めて塗装する際は、しっかりとヤスリをかけましょう。
・重ね塗りは厳禁です。
乾かないうちに何度も重ね塗りをしてしまうと、乾燥不良が起こり表面がひび割れてしまうことがあります。
乾燥してから重ね塗りをすることで綺麗に仕上げることが出来るので、必ず乾燥するまで待つように心がけましょう。
・換気が出来る場所でしましょう。
塗料にはペンキタイプとスプレータイプがありますが、どちらを使用する際も、必ず風通しの良い、換気が十分に出来る場所で作業をしてください。
気分が悪くなったりなど体調に異常を感じた場合は、作業を中止して、しっかりと換気をするようにしましょう。
・塗料は使う前によく混ぜましょう。
塗料は、そのままでは分離しているということがよくあります。
使う前は必ずハケで混ぜたり、スプレーの場合は、よく振るように気をつけましょう。
以上を必ず守って、作業するようにして下さい。
塗装は自分でも簡単にすることが出来る!
いかがでしたでしょうか?
古くなった下駄箱やクローゼットなどの古い家具も、自分で塗装することによって、リメイクしてまた新しく使うことが出来ます。
簡単に塗装出来るので、自分の好みの色で自分好みの家具を作ってみてはいかがでしょうか?
注意事項はしっかり守って、楽しく塗装をしましょうね。