夢のマイホームを購入し、新築の良い匂いに包まれて寝ていると、聞こえるはずのない「ひゅー」という音が!
このように、折角購入したマイホームが隙間風の入ってくる欠陥住宅だったら悲しいですよね。
住み始めてから後悔しないためにも、事前にマイホーム購入における注意点をおさえておきましょう。
今回は、新築物件を購入した方の失敗談も交えながらマイホーム購入における注意点をお伝えしていきます。
体験談から分かる新築物件の落とし穴
2007年に、改正建築基準法が施工されてから住宅建築におけるチェック体制が厳格化されたことで、欠陥住宅と呼ばれる物件は、減ったと言われています。
しかし、住宅購入の体験談を調べてみると、最近でも「購入した新築物件に住み始めたら窓から隙間風が入ってきた。」という残念なお話がありました。
隙間風が入ってくるというような小さな欠陥は、素人が見抜くのは、難しいらしく住んでみないとわからないことも多いようです。
隙間風のほかにも「換気扇の排気口が開いていなかった。」「配管が破れていた。」というような予想もつかない事例もありました。
きちんとした仲介業者が入っていれば、そのような欠陥があった際に対応してくれますが、最悪の場合、自費で直さなければいけないということにもなりかねません。
このような目に遭わないためにも信頼できる業者を見つけて、気になる物件があったら内覧の段階で、徹底的に見て聞いて調べることが大切です。
新築物件の欠陥の事例
一章では、新築物件に住み始めてすぐに見つかった欠陥の事例をご紹介してきましたが、この章では、住みはじめてから数年経ってから見つかった欠陥の事例をご紹介していきます。
欠陥の一例には、サッシや窓枠が経年劣化し、隙間風が入ってきたという事例もあります。
しかし、ここでご紹介するのは、経年劣化とは違い、建築段階での不備が原因で起きた事例です。
そして、体験談を調べていて多かった欠陥が、「傾き」です。
傾きは、普通に生活していると、気づきにくく体感で気づいたときには、かなり傾斜が大きくなっていて、健康被害なども出てしまう深刻な欠陥です。
傾いた場所で生活していると、三半規管が正常に働かなくなり、めまいや吐き気などを起こしてしまう危険性があります。
特に、小さいお子さんは、体が成長途中の敏感な時期に三半規管の機能が低下してしまうと、平衡感覚を失ったり、運動機能に問題が現れてしまう危険性もあるので注意が必要です。
このような目に遭わないために、注文住宅を購入する場合は、住宅を建てる前に専門家に土地の地盤の強度を調べてもらうことが大切です。
強度が弱い場合は補強工事をすすめられることがあるかもしれませんが、その分、費用がかさんでしまうので、はじめから地盤がしっかりした場所に住宅を建てることをおすすめします。
窓や床からの隙間風を無くすために専門家に見てもらおう
新築の一戸建ての物件を購入する際、不動産屋さんから提供される情報のひとつに、検査済証発行の有無があります。
検査済証が発行されていると聞くと、チェックが行き届いていて安心できる物件という印象を受ける方も多いかもしれません。
しかし、検査済証は、役場が検査し発行するものなのですが、その検査項目に床下や屋根裏は含まれていません。
よって、床下や屋根裏に欠陥がある物件でも検査済証が発行されてしまうのです。
実際に、検査済証が発行されている物件を購入した方のお話で、屋根裏の断熱材に欠陥が見つかったという事例がありました。
断熱材の欠陥は多い事例のようで、こちらも素人目で見抜くことは難しいようです。
また、天井裏や壁などに欠陥があると、雨漏りしたり、床や窓、壁の間から隙間風が入ってくるといったトラブルに繋がりかねません。
欠陥住宅かどうか見極めるために、専門家に住宅診断を依頼するという方法があります。
通常の目視による診断に加え、断熱材の施工不良がないかを調べる赤外線検査やシックハウス症候群やホルムアルデヒドの有害物質が発生していないかを調べる診断をしてくれる業者もあります。
後々欠陥があったと発覚するよりは、しっかりと見てもらうのがいいでしょう。
窓が原因?隙間風が入ってくる新築住宅
これまで、欠陥住宅の事例や体験談をご紹介してきましたが、ここからは「断熱」というキーワードにフォーカスして、新築物件を購入する際の注意点についてお伝えしていきます。
最近、「高気密」「高断熱」をアピールする住宅メーカーが多く、新築物件を購入する際に、断熱性を重視する方も多いかと思います。
しかし、壁や床、天井に断熱材が入っているからといって、断熱性が高いと判断するのはまだ早いです。
実は、いくら技術に優れた断熱材が取り入れられた物件でも窓やサッシが悪いと台無しになってしまいます。
部屋があたたかいか寒いかは、窓で決まると言っても過言ではないくらい窓は重要です。
住宅にゆがみがあったり、窓枠の取り付けに施工不良があったりすると、隙間風が入ってきて部屋が一気に冷えてしまいます。
また、アルミという素材は熱伝導率が高いため、アルミサッシは冬になるとキンキンに冷え、部屋に冷気が伝わってしまいます。
アルミサッシは、安価なので人気がありますが、断熱性を考えると樹脂サッシを選択したほうがよさそうです。
注文住宅を購入する方は、断熱性の高い二重窓にしたり、家のリフォームを考えている方は、樹脂サッシや木製のサッシに変えることも選択肢に入れてみてはどうでしょうか。
窓から隙間風?新築でもこんな事があったらセルフチェック
四章では、窓やサッシの断熱性についてお伝えしてきましたが、この章では、部屋に隙間風が入ってきたときに、施工不良かどうかを調べる方法をお伝えします。
窓やサッシはスライドさせて開け閉めするので、レール部分と窓の部分から隙間風が入ってくる場合があります。
窓の開け閉めが滑らかになるように工夫されていることで、隙間ができやすくなっていることが原因のひとつとしてあるようです。
このことから引き違いの窓よりも片方がはめ殺しになっている窓のほうが、隙間風が入ってくる可能性は低くなるといえます。
本題に移りますが、窓やサッシがある部屋が「なんだかスースーするな。」と感じたとき、単に冷気が伝わってきているだけなのか隙間風が入ってきているのか調べる方法があります。
その方法とは、窓やサッシの真ん中の鍵を動かしたときに、片方の窓が上に上がったり、鍵をかけた状態で窓を動かそうとしたときにグラグラと動くかどうかを調べるというやり方です。
窓が上がったり、グラグラと動く場合は、施工不良の可能性が高いので、修理を依頼したほうがよいです。
新築で施工不良があった場合は、建築に携わった業者を信用できないということもあると思うので、第三者に相談し修理を進めていったほうがよいかもしれません。
窓から隙間風が!新築でもあり得る問題を自分で解決
これまで隙間風の問題をお伝えしてきましたが、この章では、自分でできる隙間風対策についてお伝えします。
手軽で安価な隙間風対策としておすすめしたいのが、スタイロフォームを使用した方法です。
スタイロフォームは断熱材として使われる素材で、ホームセンターなどで購入できます。
サッシや窓の下半分にはめ込むことで隙間風を軽減できます。
新築物件や賃貸物件にお住まいで、傷を付けたり、これ以上手を加えたくないという方におすすめの方法です。
また、隙間テープを貼り付ける方法も窓やドアの隙間を埋めるのにおすすめです。
隙間テープなら100円均一でも購入ができます。
簡単に使用することができて、且つ効果があるので、とりあえず隙間を防ぎたいという方にはこの隙間テープを使ってみることをおすすめします。
窓から隙間風が!新築でも起こる問題をしっかり解決
新築物件の施工不良の問題や隙間風の対策について、お伝えしてきましたが参考になるものはありましたか。
新築物件を購入する際は、検査済証が発行されている物件でも専門家にきちんと診断してもらうことが大切です。
断熱性を見極める基準として、窓に注目してみましょう。
窓から隙間風が入ってくる場合は、施工不良かどうかチェックし、手を加えたくない場合は、スタイロフォームや隙間テープで対策してみましょう。
みなさんが快適に生活できることを願っています。