壁や天井がコンクリートの物件ってかっこいいですよね。
デザイナーズ物件に多い使用ですが、最近ではよく見られる造りです。
通常の木製や石膏ボードの天井とはまた違った風合いがあり、無骨ながら洗練さもあります。
今回はそんなコンクリート天井の物件の特徴とインテリアについてご紹介します。
コンクリート天井とは
コンクリート天井をご覧になったことのある方は多いと思います。
ですが、なんとなく不思議な感じがしませんか?
コンクリートと言えば、頑丈で非常に重たいイメージがあります。
そのコンクリートで天井ができてるのは、頑丈なようにも思えますが、いざ落ちてきたら…なんて考えてしまいますね。
ですが実際は、鉄筋コンクリート造りの住宅の場合、石膏ボードが施されていても、その中身はコンクリートです。
つまり、むき出しか隠れているかの違いですね。
そのため、強度などの心配も通常の鉄筋コンクリート造りの住宅と変わりませんし、余計なものが一切ないのです。
石膏ボードがないと、その分天井も高くなりますし、広々としているように感じられます。
これは大きなメリットと言えるのではないでしょうか。
日本では狭小住宅が多く、部屋の広さを確保できるのはかなり嬉しいことです。
配管などがむき出しになっているのも味があり、それを上手く利用できればかっこいい空間ができあがります。
そんな魅力的なコンクリート天井のインテリアは自由度がとても高いと言えそうです。
コンクリート天井を活かすには
コンクリートの持ち味は、そのマットな質感や色味です。
せっかくコンクリートがむき出しになっているのなら、それを活かさない手はありません。
コンクリートはどちらかと言えば、外にあるイメージが強いかと思います。
ブロック塀や電柱など、外に出るだけで目に入りますよね。
そのため、木や緑を合わせてあげることで、まるで外と中の垣根がなくなったようなインテリアを生み出すことができます。
これは実に魅力的なインテリアで、無機質なコンクリートを生き生きと見せることができます。
コンクリート天井の場合、やや重苦しさを感じてしまいかねませんが、それを解消し、プラスに転換することができるのです。
倉庫のような空間から、一気におしゃれなカフェのような空間に生まれ変わらせることができてしまいます。
ずっと居たくなる部屋ができること間違いなしです。
ですが、あまりものを増やしすぎないように注意するべきでしょう。
配置をこだわれば雑貨屋のような空間にもできますが、一歩間違えば倉庫に逆戻りです。
コンクリート天井と家具
コンクリート天井に合う家具は、一体どんなものでしょうか。
シンプルな造りの部屋なら、コンクリートの質感も相まって、概ねなんでも合わせることができます。
木製の家具でも、カラフルな家具でも、金属製の無骨な家具でもです。
ですが、意外とおすすめなのがガラスの面積が大きい家具です。
例えば、ガラステーブルです。
無機質なコンクリートと無機質なガラスの相性はばっちりです。
ですが、全てガラスとコンクリートではシンプル過ぎてしまうため、金属製の棚やベッドなどを置くとバランスがいいです。
どの家具でも合わせやすいコンクリートではあるものの、木製、金属製、ガラス製と種類が増えるとなかなか調和しづらくなります。
そのため、金属製の家具を使うなら木製の家具はやめたり、その逆にしたりして、統一感を持たせることを目指しましょう。
完成後に小物を増やしていくときにも、最初に作ったときのイメージを崩さないように、質感を重視して選んでいくことをおすすめします。
コンクリート天井のシンプルさゆえに、自由度の高い家具選びです。
存分に家具を選ぶことを楽しみましょう。
コンクリート天井と布地
コンクリート天井の質感に合わせると、なかなか選びにくいのがクッションやラグと言った布地のアイテムです。
コンクリートの堅い質感に、柔らかい布地の風合いは、なかなか馴染まないかもしれません。
その場合、例えばクッションならマットなレザー調のものを選んだりすると馴染ませやすいです。
逆に光沢が強いレザー調の場合は、主張し過ぎる可能性がありますが、メインのアイテムにしたいのであればありでしょう。
同様に、コンクリートの色合いに溶け込むようなグレーやブラックの布地であれば、それほど主張が強くなく、馴染ませやすいです。
そして、敢えて原色に近い赤や青のクッションなどをアクセントに置くこともできます。
ですが、他のアイテムとのバランスを考えると、なかなか選ぶのが難しいところです。
そして、ラグの場合、色以外に毛足の長さがあります。
マットなコンクリート天井と家具の中に、毛足の長いふわふわのラグが敷かれているとどうでしょうか。
なんだか違和感がありませんか?
ラグは短毛のものを選んだほうが、合わせやすい場合が多いかと思います。
どうしても毛足の長いラグを敷きたい場合には、ラグを中心にインテリアを形作る必要がありそうですね。
コンクリート天井と照明器具
コンクリート天井と照明器具のバランスは、部屋の印象を決定すると言っても過言ではありません。
部屋の中央にシーリングライトがあるのと、数か所に分かれて小さめの電球があるのとでは、また印象が違います。
印象だけではなく、実際に照明の当たり方で、目立つ家具や目立たないエリアなどの違いが生まれてくるため、インテリアを決める上で特に熟考するべきポイントです。
なかなかイメージがしづらいかと思いますが、狭めの空間で、メインのポイントが少数に絞れているのなら、シーリングライトを1ヶ所で十分だと思います。
そのほうが視点があちこちに行かず、印象をコントロールしやすいです。
逆に、部屋全体を見てもらいたいのなら、やはり全体的に均一に照らせるように、数ヶ所に照明を設置するべきでしょう。
そして、家具や家電の重なりなどで印象がぼやけないよう、玄関など場所を決めて、その場所から見たベストポジションを、照明でバックアップしてあげる、といったイメージでしょうか。
また、照明が天井まで照らす場合には、コンクリート特有の風合いが生まれ、これも大きなポイントになってきます。
照明を選ぶときには、こういった点を意識してみてください。
コンクリート天井のデメリット
ここまでコンクリート天井を活かすためのインテリア術についてご紹介してきました。
ですが、コンクリートむき出しの物件は、いいところばかりではありません。
コンクリートがむき出しなので、外気の影響を受けやすく、夏は暑く、冬は寒くなりがちです。
勿論住めないほど深刻なものではありませんが、通常の造りの住宅とはやはり差があるでしょう。
そして、防音性もあまり高くありません。
上の階の物音などが気になる可能性はあります。
これらは一般的なデメリットのため、当てはまらない場合もありますが、傾向として見られるものです。
そういったデメリットはあるものの、コンクリート天井の住宅には、それと引き換えても余りあるほどの魅力があると筆者は思います。
是非こうしたデメリットも踏まえた上で、コンクリート天井の住宅を検討してみてください。
コンクリート天井は魅力がいっぱい
ここまで読んで頂きありがとうございます。
コンクリート天井の魅力をお伝えすることができたでしょうか。
デメリットもあるものの、それを超えるメリットを、コンクリート天井の住宅は持っていると感じて頂ければ嬉しいです。
この記事が皆さんの生活のお役に立てば幸いです。