蛍光灯に白熱電球、LED照明。
さまざまな照明器具にたくさんの電気が使われています。
普段から何気なく使っている電気ですが、どこかのビルの蛍光灯が点滅していたり、家の電気が点滅していたりしているのを目にしたことはありませんか?
また、照明器具だけではなくて、例えばホットカーペットの電源ランプやエアコンのランプなどに使用されている電気が、点滅しているのも見たことはありませんか?
電気の点滅は何を表しているのでしょうか。
それは危険信号なのでしょうか?
もし危険を表しているものだったらその原因はなんでしょう?
その対処法は?
今回は電気が点滅をする原因とその危険性、また未然に防ぐにはどうしたらよいかをお伝えしていきます。
照明に使われる電気が点滅をする原因とその危険性は?
電気を使用する照明には、たくさんの種類があります。
それぞれの点滅をする原因や、どんな危険が潜んでいるかを見ていきましょう。
●蛍光灯の点滅
蛍光管に電気を流して管を光らせるのが蛍光灯ですが、一番多い原因は蛍光灯自体の劣化です。
一日8時間点灯していた場合、蛍光灯の寿命は3年前後となります。
寿命が近付くと光が弱くなり、蛍光灯の両端が黒く変色して、点滅しやすくなります。
すぐに危険があるというわけではないですが、この黒く変色して点滅をする場合の原因に、電源電圧が正常でなかったり、蛍光灯が完全に装着できておらず、接触不良を起こしている場合もあります。
そのため、この場合は早期の取り換えをおすすめします。
●点灯管による点滅
点灯管とはグロー球のことで、豆電球のような小さな器具です。
蛍光灯を光らせるために必要不可欠なもので、蛍光灯への放電を促す役目をします。
この点灯管が切れかかると点滅を繰り返すようになります。
蛍光灯の不具合がない時に点滅をし出したら、点灯管が切れかかっているということです。
こちらも早急な危険ではありませんが、その状態で放置していると、点灯管が過熱し、発煙する可能性がゼロではないので、もし点滅をしたら取り換えをしましょう。
これは上記の蛍光灯にも言えることなので、蛍光灯と点灯管同時の取り換えが良いでしょう。
●多種の掃除電気機器使用による電気照明の点滅
エアコンや電子レンジ、トースターのような電気機器を同時に使用した場合、電圧変動が起こり点滅をすることがあります。
一度すべての電気機器の使用を止め、その状態で照明をつけてみましょう。
これが原因の点滅は、照明器具自体の危険はありません。
ただ、一度にたくさんの電気機器をしようするとブレーカーが落ちる可能性もあるので、使用過多は控えましょう。
●安定器不良による電気の点滅
安定器とは、その字の通り蛍光灯を安定させるためのものです。
劣化による点滅が考えられます。
正常に光る別の蛍光灯を取り付け、その蛍光灯が点滅をしなければ安定器の不具合による点滅だと特定ができます。
ただ、安定器の交換は工事士の資格が必要で、交換費用がかかる場合がほとんどですので、新しいものの購入をした方がお得な場合もあります。
その他の電気の点滅の原因とその危険度合いは?
照明器具以外の電気機器の点滅はどのような原因が考えられるでしょうか。
●本体の不具合
ほとんどの電気機器の場合、本体の不具合が原因である可能性が高いようです。
もし運転ランプや電源ランプが点滅をしたら、まずは使用を停止しましょう。
約1分程停止した後、電源を入れなおし、使用を再開させて様子を見ます。
だいたいはそれで点滅が消えることが多いです。
●配線等の劣化による点滅
電気機内にはたくさんの配線があります。
中には電気機器内の絶縁の役目をする配線があり、その配線が劣化をすると、不安定な電気の送り方になるので点滅を引き起こします。
配線が劣化をすると、そこが過熱し、発火をする可能性があるので、点滅に伴って電気機器が熱くなるようであれば、早急に修理、交換の対応をしましょう。
●ほこり、ゴミが原因
これは照明器具にも共通して言える事ですが、ほこりやゴミが電気機器や配線部分にたまってくると、正常に電気を送ることができません。
ほこりやゴミが湿気を吸い、配線もその湿気を吸ってしまうと過熱、発煙、発火の危険があります。
電気機器とコードの掃除はこまめにしましょう。
LEDに使われる電気の点滅の原因とは?
今ではLED照明を使用される方が多いかと思います。
LEDに使われる電気の点滅の原因とはいったい何でしょうか。
普通に使われている電気の点滅とは違うものなのでしょうか。
●LEDとは
LEDとはLight(光る)、Emitting(出す)Diode(ダイオード)の頭文字をとったものです。
発光ダイオードとも呼ばれています。
この発光ダイオードが電気を流すことで発光します。
ご家庭でも使われるLED電球、LED照明は、この半導体と色々な回路や部品などを組み合わせて作られたものなのです。
●原因が劣化によるもの
LEDチップ自体が劣化して点滅をする可能性は、かなり低いです。
原因として可能性が高いのは、電球内に組み込まれている電子回路や部品が劣化し、安定した電気が送れないため点滅をする、ということです。
これは劣化ですので、使用期間が長い場合に発生してくる原因になります。
●原因:調光機能付きの照明器具
調光機能が付いた照明はどこにでもあると思います。
また、LED電球自体に自動調光機能が付いてるものもあります。
この自動調光機能付きのLED電球を、調光機能付きスイッチの照明器具に取り付けた場合、明るさを最大に設定している場合は問題なく点灯します。
しかし、スイッチで明るさを少なくした場合には、点滅するという現象が発生します。
では、上記のようにLEDが点滅した場合、そこに危険は潜んでいるのか?
次で見ていきましょう。
LED照明。電気の点滅は危険信号なの?!
電子回路や部品の劣化は蛍光灯照明と同様、発煙や故障を引き起こす原因になります。
LED電球や照明の発光部分ではなく、基盤の部品が原因になることが多いようです。
基盤部品のが熱で故障をし、送電が不安定になる。
これは電球だけを変えたところで改善されるものではありません。
熱で故障をした部品が発煙、過熱を起こしたら火災を引き起こす原因にもなり得ます。
現在色んなメーカーからLED電球が販売されています。
中には、断熱処理がきちんとされていないものまで多く出回っています。
断熱処理がされていないということは、電気が送られ、その送られた電気によって熱が与えられ続けると過熱状態になります。
断熱処理がされていないと直接部品に熱があたり、発火する可能性も出てきます。
LEDは長持ちするからと過信し、製品そのものについても過信しがちです。
点滅をしていてもいつか戻ると放置していると、とんでもない事故を引き起こす危険が潜んでいます。
電気点滅の危険を未然に防ぐ方法とは
電気を使用する対処によって、危険を事前に防ぐ方法を見ていきましょう。
●蛍光灯と点灯管
蛍光灯が点滅した際、蛍光灯の取り替えはもちろんですが、点灯管も取り替えましょう。
蛍光灯を取り替える都度ではなく、2回交換に対し、1回の交換で十分です。
点滅状態が続くと蛍光灯や照明器具そのものに負担を掛けてしまうので、覚えておきましょう。
●LED照明①
今まで使用していた蛍光灯の照明器具に、直管LEDランプをそのまま付けて使用するのはとても危険です。
長い間使用していた照明器具が劣化している可能性があるからです。
また、LEDランプは、人感センサー付き、もしくは調光機能付き照明との相性によって壊れてしまう可能性があります。
劣化したものや、楽だからとずっと使用していたものに取り付けるのではなく、LEDランプ照明器具に丸ごと交換することが望ましいです。
●メーカー保証
中には、LEDランプがそのまま交換でるとか、工事不要と記載されている商品もあります。
そのまま交換するということは、中の部品や安定器が劣化しているかどうかに関わらず、そのまま使うということです。
劣化した商品を使い続けると、劣化部分が発火し、火災を引き起こす危険性が考えられます。
メーカーは、あくまでも自社製品ですべて使用することを前提として作製しています。
メーカーの保証が受けられないような商品の使い方はやめましょう。
電気に関するその他の情報
電気が点滅するということは、やはり何かしらの不具合が出ている可能性があります。
危険を伴うものではなくても、その他にもお伝えしておきたい情報をいくつ挙げてみました。
●掃除
電気機器の外側や中にほこりがたまっていくと、そのほこりから発火をしてします危険性があります。
電気を使う製品はこまめに掃除をしましょう。
製品本体だけではなく、コードやコンセントのほこりも見落とさないようにしましょう。
●電気代
劣化した電気機器や部品を使用することは、漏電事故を引き起こす原因となりますが、不必要な電気を使用することにより、無駄な電気代を支払うことになります。
電気機器本体や、安定器、部品、配線の定期的な点検を行いましょう。
また、修理が必要だと思ったら速やかに対処しましょう。
電気を上手に利用して快適な暮らしへ
現代の生活には欠かせない電気。
生涯支払い続ける電気代。
電気は私たちの大切なライフラインです。
日常生活に必要不可欠な電気だからこそ、長く良いお付き合いをしなければなりません。
そんな電気を使用するものはそこら中に溢れています。
電気が点滅している時や、ちょっとした危険信号が出ている時、「自分だけならこれくらい大丈夫」と放置せず、一人一人がその危険性を理解して、正しい対応をして頂きたいものです。
便利なものだからこそ、大切に。
安心・安全に、また、お財布にも優しい快適な暮らしにしていきましょう。