畳のお部屋はありますか?
来客時の寝室にしたり、子供の遊び部屋にしたりと、一部屋あると便利な和室ですが、気づいたら畳が汚くなっていたなんて事はないですか?
日焼けによる変色や、傷みも気になる時に、自分で裏返しにすることは可能なのでしょうか。
気になった方は、ぜひ読んでみてくださいね!
畳の張替えは3種類!裏返し・表替え・交換
「畳の張替え」というのは畳を具体的にどうすることかご存知ですか。
「畳の裏返し」とか「畳の表替え」とか、耳にしたことはあっても具体的にはよくわからない方が多いのではないでしょうか。
「畳の張替え」には、畳の年数や畳の状態に応じて3通りの方法があります。
「裏返し」、「表替え」、「交換」です。
「裏返し」は、畳床から畳表を剥がして、綺麗な面と汚れた面を交換する方法です。
3~5年ほどの畳で、表面に傷や日焼けによる変色などがある場合に行います。
「表替え」は、畳表を新品の畳表に替える方法です。
7年程度の畳で、過去に「裏返し」がされている畳に行います。
「交換」は、文字通り、新しい畳と交換する方法です。
畳は部屋の換気をこまめに行うなどして畳床の傷みを防げば、30年は使うことができると言われています。
しかし、10年ほど経つと畳床のへたりによるへこみや隙間が生じる場合があります。
へこみや隙間が生じた畳は交換が必要です。
それでは、「畳の張替え」は自分でもできるでしょうか。
畳の裏返しは自分で出来る?
「畳の裏返し」は自分でも簡単にできると思っているとしたら間違いです。
「畳の裏返し」は自分ではできません。
「畳の裏返し」は単純に畳をひっくり返すことではないからです。
”裏返し”という言葉から勘違いしやすいのですが、畳を自分でひっくり返しても畳床がむき出しになるだけです。
畳の裏側には畳表はついていないからです。
「畳の裏返し」というのは、畳そのものを裏返すわけではなく、畳表を裏返して畳表の裏面を表に出すことです。
このとき、畳床と畳表はそのままで、畳縁だけ新しい畳縁に交換します。
「畳の裏返し」を自分でするのは難しいでしょう。
もし仮に畳表を畳床から剥がすことができたとしても、シワなく綺麗に張り直すのは難しい作業です。
そのため、職人さんに依頼するのがおすすめです。
また、過去に裏返ししたことのある畳を再度裏返すことはできません。
さらに5年以上経った畳の場合、表面が切れているなどの痛みや変色が見られる場合があります。
このような場合には「畳の裏返し」はおすすめできません。
また、「裏返し」にするか、「表替え」にするか、新品と「交換」するかの判断も自分では難しいことがあります。
畳の使用年数が目安にはなりますが、使用状況や環境などによって痛み方も異なります。張替えの判断も畳屋さんに相談するのが良いでしょう。
自分では出来ない!畳の裏返しや表替え、職人に頼むと料金はいくら?
「畳の裏返し」と「畳の表替え」は自分では難しいです。
畳屋さんにお願いした場合、料金はどれくらい見積もっておけば良いのでしょうか。
畳縁の交換の料金の目安は、200円程度からできます。
お店によっては、畳縁の交換料金が「裏返し」や「表替え」の料金に含まれている場合もあります。
畳縁を選ぶことができる場合は、気に入った柄にとり替えてもらうと良いでしょう。
先程もお伝えしましたが、「畳の裏返し」は畳表を裏返して綺麗な面を表にします。
畳の裏返しをする時の料金の目安は、1畳につき2,000~5,000円程度が相場です。
「畳の裏返し」をするだけでも、再びい草の香りがするようになって気持ち良く使えます。
また、「畳の表替え」は、畳表を新品に交換します。
畳の表替えの料金の目安は、1畳につき5,000~15,000円が相場です。
その他に「畳の交換」は、畳そのものを新品と交換するものです。
畳の交換の料金の目安は、1畳につき10,000~25,000円が相場です。
踏むたびにきしんだり、ブヨブヨとしたへこみが感じられる場合は畳床に問題があります。
新しい畳と交換が必要ですので、見た目が悪くなる前に早めの対処をしましょう。
自分で簡単に出来る、畳のお手入れ法
畳の裏返しなど畳の張替えを自分でするのは無理ですが、お手入れなら自分でできます。
◯掃除機をかけます。
掃除機は、畳の目に沿うようにしてゆっくりと動かします。
畳を傷つけてしまわないように、力を入れずに優しくかけましょう。
◯掃除機の後に、乾いた雑巾でから拭きをします。
濡れた雑巾で拭いてしまうと畳に黒ずみが生じる場合があるので注意しましょう。
なかなかとれない畳の汚れには、お酢を使うと良いと言われています。
畳用のクロスも市販されています。
畳の汚れを落とすのはもちろん、畳の傷み防止やツヤ出し効果もあります。
◯こまめに部屋の空気を入れ替えましょう。
湿気は、畳の傷みの原因になります。
晴れた日には窓を開けて、しっかりと換気しましょう。
◯年に2回程度、畳を干しましょう。
天気の良い乾燥した日に、畳を干します。
直接日光に当ててしまうと畳が変色してしまう恐れがあります。
直射日光を避けて陰干しするのがポイントです。
◯畳の上に敷物をするのは避けましょう。
畳の上に絨毯などを敷いてしまうとカビやダニの原因になってしまいます。
このようにお手入れをして畳の寿命を延ばしてみましょう。
畳にお布団を敷く時はカビに注意!
畳の裏返しなどは自分でできませんが、畳の傷みを防ぐために自分でできることはあります。
また、畳はカビが生えることがあります。
特に畳の上にお布団を敷くとカビが生えてしまう場合があり、注意が必要です。
人が寝ている間にかく汗はコップ1杯ほどとも言われており、その汗をお布団が吸ってしまいます。
そのため、お布団が湿気るのは、仕方ありません。
しかし、湿気たお布団を敷いたままにしていてはカビが生えてしまいます。
そのため、定期的にお布団を干す必要があるのです。
また、毎日お布団の上げ下げをしていても、カビが生える場合があります。
その原因は結露です。
フローリングの上にお布団を敷いている場合には、冷たい床とお布団の間に結露が発生してカビの原因となってしまいます。
また、畳の場合でも結露が発生する場合があります。
畳の下が木であれば通気性が確保できますが、コンクリートなど機密性の高い作りの場合には湿気を逃がすことができません。
い草ではなく、ナイロン製の畳の場合も、通気性が劣るためにカビが発生しやすくなります。
毎日カビの生えたお布団で寝ていては、健康に影響を及ぼしかねません。
早めに対処しておく必要があります。
通気性が悪い場合には湿気取りや、すのこを利用すると良いでしょう。
湿気取りや、すのこはホームセンターなどで購入できます。
すのこの上に防湿シートを敷き、その上にマットレスと敷布団を敷くと良いでしょう。
更にマットレスと敷布団の間にも防湿シートを敷くと、お布団の上げ下げが面倒にはなりますが、湿気を取り込み難くなります。
また、シーツや敷きパッドをまめに洗濯したり、干すなどして清潔にしておくことも大切です。
お布団は毎日畳んで、こまめに干そう!
毎日お布団を干すことはできなくても、お布団を上げることはできます。
起きたらまず、すぐに押し入れにしまわずに、敷布団と掛け布団の間に隙間を作って風を通しましょう。
1時間程度が理想ですが、朝は時間がとれないこともあります。
都合に合わせて時間のある限り風を通すようにすると良いでしょう。
風を通してから畳んで押し入れにしまいます。
風を通す時間が十分にとれない場合には、畳んだ後は押し入れに入れずに置いておきましょう。
起きてすぐに畳んだお布団を押し入れに入れてしまうと他のお布団が湿気を吸収して、異臭やカビを引き起こす原因となってしまいます。
また、お布団は清潔な場所に干しましょう。
ベランダの手すりや物干し竿などを雑巾で拭いてからお布団を干します。
布団干し用の黒い布などがあると虫や鳥の糞がお布団につくのを防ぐことができます。
また、春から夏にかけて注意したいのが赤ダニです。
ベランダの手すりや床などにいる小さな赤い虫が赤ダニです。
赤ダニは、4月下旬から6月上旬頃にかけて大量発生すると言われています。
人に影響を及ぼすことはないとはいえ、お布団についてしまうのは避けたいものです。
この時期にお布団を干す場合には、手すりから離して干すと良いでしょう。
畳の裏返しなどは、自分でするのは難しくても、日頃のお手入れなどは自分でできます。
畳の部屋で快適に生活できるよう、部屋の換気やお布団の上げ下げなどを心がけましょう。
畳の裏返しは自分では無理!
裏返しとは、単純に畳本体をひっくり返すことではありません。
畳の変色や痛みが気になったら、畳屋さんに一度診てもらいましょう。
傷み方は様々なので、裏返し・表替え・新畳など適格に判断してもらえます。
少しでも長く、きれいな状態で畳を使うには、日頃のお手入れが大切です。
畳にお布団を敷いている方は、毎日畳んでカビを作らないように気をつけましょう!