近頃の賃貸でも増えている、クッションフロアという床材。
クッションフロアは水に強く、台所やキッチンに多く使用されます。
このクッションフロアは、他にどういった特徴があるのでしょうか?
賃貸でのクッションフロアの注意点や張り替えの相場についてご紹介していきます。
賃貸でもよく使用される、クッションフロアって?
最近は、賃貸の床にクッションフロアを使っているところも増えてきています。
昔は、洗面所などの水回りにしか使用されていませんでしたが、今はフローリングのような見た目のクッションフロアがあり、本物よりも費用が安く済むので重宝されていることが多いです。
フローリングには、合板に薄い木を張った「複合タイプ」と、無垢材を用いた「単層タイプ」の2種類が存在します。
一般的にフローリングと認識されているのは前者です。
複合タイプは、表面にあらゆるデザインの木を張り合わせられることが強みで、無難な木目調から大理石のようなものまで実に様々な種類があります。
高い防音機能を備えているものもあり、これはマンションなどでよく使われています。
単層タイプは、天然の木材を使っているので、木の感触が伝わってくる上に表面を削れば汚れが落ちるのでとても便利なのですが、それだけ高価ということでもあります。
フローリングは「木」で出来ていますが、クッションフロアは「塩化ビニール」で作られています。
そのため、とても柔らかく、軽く押してみてふかふかした手触りを感じるなら、それはクッションフロアです。
床に合わせたサイズに切り取って上に張るだけと工事が手軽なのも利点です。
破損した際に安価で張り替え出来るというのは、賃貸にとって非常に大きなメリットとなるものの、通常のフローリングよりは耐久性がなく、10~15年ほどで使えなくなります。
賃貸のクッションフロアが張り替えの対象になるのは?
賃貸でよく使われているクッションフロアは、入居して2、3年しか経っていない場合でも、張り替えなくてはならないことがほとんどです。
これは家具を置いたことによるへこみが理由となっています。
普通に部屋を使用している場合は費用を支払わされることはありませんが、契約書の内容によってはこちらが負担しなければならなくなるので、書類の内容はきちんと把握しておきましょう。
クッションフロアはビニールなので、水を弾きます。
しかし、調味料などは染み込んでしまうので気を付けて下さい。
また、洗面所に敷いているマットは放置しているといつの間にかカビの温床となっていることがあるため、こまめに取り替えて下さい。
このようなパターンは過失と見なされるので、償却年数に応じた金額を負担することになります。
ちなみにクッションフロアは一部分だけを交換することは出来ません。
過失による費用の負担は、床全体に適用されます。
とはいえ、そこまで高額ではないので、どのようなことが過失となり、いくら掛かるのかを知っていればトラブルになることはないでしょう。
賃貸のクッションフロアの張り替え費用の相場は?
賃貸のクッションフロアの張り替えに掛かる費用は、2,500~4,000円が大体の相場となっています。
6畳の部屋なら30,000円ほどになるでしょう。
トイレだけを張り替えるだけでも、20,000~30,000円は掛かります。
トイレや洗面所など、広くない小部屋のような空間は「一式8,000円」などと表記されることがあります。
また、張り替えの単価は安くても、家具や設備を取り除く費用が別料金として掛かる場合もあります。
クッションフロアは湿気に強く、値段も安いので、アパートやマンションのトイレや洗面所といった水回りの床に用いられることが多いです。
しかし、耐久性はなく、家具のへこみや煙草の焦げが付きやすいため、頻繁に張り替えなくてはなりません。
張り替えに掛かる費用の幅が大きいのは、下地の傷付き具合やトータルの価格によって変わってくるためです。
少しでも出費を抑えたければ、床をへこませないように重い家具をあまり置かないようにしたり、煙草の灰や調味料などをこぼさないように注意する必要があるでしょう。
クッションフロアが家具などでへこんでしまったら、張り替えは必要?
床にクッションフロアが使われている賃貸アパートやマンションに住んでいる人の悩みは、家具によるへこみについてが多いかと思います。
クッションフロアは耐久性がないので、重い家具や電化製品を設置すると、高確率でへこんでしまいます。
これでは引っ越す際に張り替えの費用を支払わなければならないのではと思いがちです。
しかし、経年劣化による破損や色褪せを含め、普通に部屋を使用している場合に考えられる劣化は請求されません。
その中には家具を置いたことによるへこみも入っています。
しかし、このような決まりは大家さんや管理会社の裁量で決められることが多く、支払わなくて良いことを知らない業者や、知った上でわざと請求してくる業者もいるとも言われています。
入居時にはしっかりと契約書を読み込んで、内容を把握しておき、万が一に備えてNPOに相談するのも良いでしょう。
へこみを防ぐ方法や、修復する方法を調べるのも大事なことです。
なお、調味料の染みや、煙草の灰を落としたことによる焦げなどは過失と見なされます。
この場合は借主に責任があるので、原状回復費用として修理代を払う必要があります。
クッションフロアの床をベッドから守るための対処法
クッションフロアは張り替えが簡単で、感触も柔らかいので使い心地は悪くありません。
しかし、あまり頑丈ではないため、家具を置くとへこんでしまうことがほとんどです。
賃貸住宅に住んでいると、契約書の内容によっては引っ越しの時に補修費用を請求される可能性があります。
へこみを防ぐには、家具の下に板を敷くと良いでしょう。
テーブルなどには小さめの板を脚の下に挟み、テレビや冷蔵庫など大型の家具は、同じ大きさの板の上に設置すれば傷付きません。
負荷が分散されるため、重いものに使う板は四隅だけではなく、全体を支えられるベニヤ板などをおすすめします。
ベッドのフレームは4本脚のタイプよりも、フレーム全体で体重を支えるタイプが最適でしょう。
しかし、造りがしっかりしているフレームはフレームそのものがすでに重いので、板を敷いても人の体重が加算されればあっさりへこんでしまうかもしれません。
ベッドを置く場合は、床に与えるダメージを極力減らせるフレームを使い、さらに設置する場所も考えなくてはなりません。
クッションフロアに、敷布団はどうなの?
賃貸住宅で見かけることの多いクッションフロアは、ベッドを置くとほとんどの場合、重みによってへこみます。
すると新しく張り替えなければいけません。
それではベッドではなく、直接お布団を敷くとどうなるのでしょうか。
クッションフロアは木で作られているように見えますが、素材は塩化ビニールが使われています。
そのため、風通しは良くありません。
そのようなところにお布団を敷けば、熱と湿気が籠もってしまい、カビが生える可能性があります。
寝汗を吸い込んだお布団は、湿気を好むカビにとって、とても快適な繁殖場所となるのです。
こまめにお布団を干して、空気の入れ替えを行い、湿気への対策を取っていても、発生する確率はゼロにはなりません。
それでもやらないよりはずっとマシになります。
手軽に出来る方法としては、厚手のバスタオルを布団の下に敷いて、湿気と熱気を吸い取ってもらうことです。
タオルは次の日に、必ず洗濯して下さい。
部屋に湿気がないなら、基本的にこれだけで十分カビは防げるでしょう。
へこみを覚悟でベッドを設置するなら、下に簀の子を敷くか、最初から簀の子が取り付けられている簀の子ベッドを使うと良いでしょう。
部屋の中がじめじめしている場合は、加湿器などで湿気を取り除いて下さい。
クッションフロアの注意点を知っておこう
クッションフロアは、賃貸でもよく使われる素材です。
クッションフロアは柔らかいのが特徴で、ベッドなどの重い家具を置くとすぐにへこんでしまいます。
その場合、請求されることは少ないようですが、大家によっては退居時に修復費用を請求する場合もあるようです。
なので入居時にはしっかりと確認するのがいいでしょう。