畳の上にフローリングカーペットを敷くことで、和室を洋風テイストに変えたいと思っている方はいませんか?
フローリングカーペットを敷く前にしっかりと対策を行わずそのまま敷いてしまうとカビが生える原因になってしまいます。
ここではそんな場合のカビ対策や、同時期に発生しやすいお布団のカビ対策についてもご紹介します。
畳の上にフローリングカーペットを敷くとカビが生える?
ダニは湿度55%以上、カビは通気性が悪い環境が続くと発生が盛んになります。
畳のダニやカビの発生も通気性の悪さが原因となるので、自宅の畳の環境のチェックが必要と認識すべきです。
さらに和室でも洋風のおしゃれなインテリアをという場合最も簡単ということで畳の上にフローリングカーペットなどのカーペットを敷くという方も多いです。
カーペットにより傷み防止やささくれを隠すなどの点でも効果があります。
このようにカーペットを敷く場合は、通気性を良くしてダニやカビを防止する点での注意が特に必要です。
通気性の点ではメッシュ素材のラグマットなどが最適で、ウールや混紡の製品は強水性により湿気を封じ込めやすいため出来れば避けた方がいいです。
畳を使っている場合は床下換気が十分かについての定期的な確認が必要です。
年に一回は畳を持ち上げて外で乾燥することが効果的です。
このときの上手な作業法として、畳の縁にマイナスドライバーを差し込んで斜めに動かすとスムーズに出来ます。
畳への傷は、ドライバー横にタオルを敷くことにより抑えることが出来ます。
また梅雨など高湿度の時期は畳の下にペットボトルなどをはさんで風通しを良くするのが効果的です。
畳の上にフローリングカーペットを敷いた場合のカビ対策
畳の上にフローリングカーペットを敷く場合、全面に敷くと湿気が逃げにくくなって、カビが生えやすくなり、特に梅雨や9~10月の高湿度の時期は特に生えやすくなります。
部屋を使わないことがある場合カーペットをめくり上げることにより通気性向上とそれに伴うカビ防止効果が現れ、上げておいて使用休止するとより強力な効果が期待出来ます。
もう1つ、畳の上にカーペットを敷いた場合の留意点は、冬も結露などでカビが生えやすい点です。
カビ防止のためにはまず除湿剤や除湿機が思いつきますが、窓を開けて扇風機を使い通気するのが賢明です。
次にダニの防止法です。ダニは死骸とともにホコリの中に非常に多く存在するため、掃除機は畳の目に沿ってゆっくりかけるといいです。
具体的には1帖につき30秒以上で行い、畳を傷めないよう注意して作業します。
もちろん畳の下に溜まったホコリもダニの原因となるため、畳を上げての掃除も不可欠です。
それでもダニや死骸は残るので、さらに熱湯で濡らし固く絞った雑巾で畳の表面を拭き、その後、から拭きによって仕上げします。
畳にフローリングカーペットを敷くメリットとデメリット
フローリングカーペットは畳の部屋を簡単に模様替えというときには非常に良い商品です。本物の木材を使う、あるいは合成樹脂に木目を印刷してつくられていることから実際のフローリング同様の効果がある程です。
またダニやノミの発生を抑えることからアレルギーやハウスダストに弱い人には最適です。
ただし欠点もあります。布製と比較して固くて重いため、カビ防止の対策などのための持ち運びや収納時の移動が困難なのです。
また、敷いたときにやや浮いた感じになってしまうこともあります。
畳もフロアマットも弾力性があるということからこれらを避けるのは難しいです。
またフローリングカーペットの1つの特質として、大きさの調整が困難という点が挙げられます。
このため部屋の大きさにぴったり合わせての購入は絶対必要なのですが、6帖といっても部屋の型で大きさが違うため、6帖だから6帖用と決めつけると適合しないことも多いので要注意です。よってDIYの基本通り、購入時の正確な寸法計測は欠かせません。
一方、フローリングにお布団を敷いて寝る場合は置き畳がオススメ
フローリングカーペットにより洋風に仕上げた畳の部屋は、もともと洋風の部屋とは異なり、畳固有の調湿気効果が活かされます。
畳は、い草からつくられるのですが、スポンジ部分が抜群の吸湿性を示し、1枚あたりの吸水力は500cc分にも達します。
空気乾燥時は自然の放湿効果があり結果的に室内の湿度の自動調節をしてくれます。
現在は畳も大きさやデザインがいろいろ選べるユニットとして販売されています。
一例として縁なしタイプのユニットがあり、縁がないことから敷き詰めても空間を広く見せる効果があります。
また軽量で取り付け、取り外しや移動がしやすく、カビ防止のためのメンテナンスの効率も向上します。
また床暖房を使う場合は、畳を敷くと暖房機能が台無しという可能性もありますが、薄型の置き畳に替えることでその心配はなくなります。
こうした薄型置き畳は厚さがわずか8mmで熱伝導が良く、床からの熱をスピーディーに上まで伝えてくれ、電気代の点からも効果大です。
また特殊加工が施されており耐久性にも非常に優れています。
フローリングカーペットや布団にカビが生えた場合の対処法
畳の上で使うフローリングカーペットにもうっかりしているとカビが出来てしまうことがあります。
このときはフローリングワイパーなどでカビの胞子をそっと拭き取り、それから掃除機をかけます。直ちに掃除機という方法は、胞子をさらに室内にまき散らすことになるので避けるましょう。
次に、無水エタノールをその4分の1の体積の精製水で薄めた液か逆性石けんで拭き、十分な効果がなければ、先の無水エタノール80%液をカビに吹き付けた上で拭き取ります。
ただし、この場合色落ちも考えられることから、目立たないところでのテストが必要です。
逆性石けんの方は、消毒作用は同様に示す一方、エタノールのような色落ちさせてしまうようなことがないので、心配な場合はこちらが賢明です。
今度は布団のカビ取り方法についてです。白の布団や色落ちが気にならないものについては、塩素系漂白剤を付けたタオルでこすり続けて、固く絞った濡れタオルで丁寧に拭くことによって手入れします。
それ以外のものの手入れでは、まず重曹スプレーを吹きかけて放置しておき、その後歯ブラシでこすります。
ここまで終わったら消毒用エタノールをしみこませたティッシュのようなものを当てておいて消毒します。
どうしてもカビが取れない場合の最終手段
畳の部屋で使ったフローリングカーペットや布団を以上のように手入れしても思ったようにカビがとれないこともあります。
この場合は、奥深くまでカビの根が入り込んでおり、素人の場合にはどうしても無理があるものです。
したがって、時間と手間を費やして悩むのは全くの時間の無駄です。そこで潔く専門業者に相談してみるべきです。
このように、深いカビが出来た布団でも手放すのはもったいなく何とか手入れして使い続けたい場合は、「布団クリーニング」に出します。
このとき、「布団専門」のクリーニング店にお願いすべきです。近所にこうした業者さんがなかなか見つからない場合でも、ネットで「布団クリーニング」「布団丸洗い」と入力して検索すると、間違いなく多数の業者さんがヒットします。
相場は、敷布団1枚だと4~5千円の場合が多いですが、3枚にまとめると合計1万円程度と、だいたい割引になります。
またいっそのこと「買い替え」という手段もありです。
ただし、使用済の布団は粗大ごみの扱いとなり、持ち運びや料金の点で、それなりの負担は覚悟する必要があります。
買い替え後は、これまで記したように、カビ防止や風通しの工夫で長持ちさせて気持ちよく過ごすことが大切です。
フローリングカーペットを畳の上に敷くとカビの原因になる? まとめ
畳の上にフローリングカーペットを敷く場合はカビには十分にカビ対策をしましょう。
またフローリングに直接布団を敷いて寝る行為もカビの原因になります。
湿気の多い梅雨の時期や9~10月は特にカビに注意しましょう。
もしも、カビが生えてしまったら早急に対処し、自分ではどうにもならないと感じたら買い替えたり業者に頼んだりすることも必要です。